OpenSeaがNFTをバーンか
NFT(非代替性トークン)の大手マーケットプレイス「OpenSea」は、バグによって合計10万ドル(約1,100万円)相当のNFTをバーン(焼却)した可能性が浮上している。
対象となっていることが確認されたNFTの数は現時点で42点。バグは修正されているとの報告は上がっているが、本記事執筆時点でOpenSeaから公式発表はなく、原因や補償などに関する詳細は明らかになっていない。
バーンとは
暗号資産(仮想通貨)などのトークンを永久に使えない状態にして、消滅させること。最近ではイーサリアム(ETH)が、手数料の一部をバーンする仕組みを導入したことで注目を集めている。
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OpenSeaは人気の高いNFTのマーケットプレイス。先月には月間の出来高が10億ドル(1,100億円)を超え、NFTプラットフォームとしては初の大台突破となった。その後すぐに、週間の出来高が10億ドルを超えたことも分かっている。
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バーンの詳細について
今回のNFTのバーンについては、イーサリアム・ネーム・サービス(ENS)の開発を主導するNick Johnson氏の報告で明らかになった。ENSとは、ブロックチェーンにおけるドメインサービスだ。
具体的には、Johnson氏の以下のツイッターアカウントにあるように、「nick.eth」のような独自の文字列を、ブロックチェーンアドレスとして利用できるようにするサービスを指す。
Today I accidentally burned the first ENS name ever registered. A short 🧵.
— nick.eth (@nicksdjohnson) September 7, 2021
所有権の証明にもなるNFTは、多くがイーサリアムのERC721という規格で発行されており、ENSの名前にもERC721が利用されている。ドメイン名と同様に、ENSを用いた名前もNFTとしてOpenSeaで売買されており、先月には米大手ビール銘柄の「バドワイザー」が、30ETH(購入時で約1,100万円)で「beer.eth」という名前を購入した事例も出てきた。
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細かい経緯は省略するが、Johnson氏は今回「rilxxlir.eth」というENS名を、送信先に「nick.eth」と入力してOpenSeaへ送信。トランザクションが完了したので確認すると、バグによってバーンされるアドレスに送信されていたという。「rilxxlir.eth」はENSに初めて登録された名前だとしている。
Johnson氏自身がOpenSeaのバグが修正されたと報告しているが、他にも被害を受けた人々が複数おり、合計42のNFTが同様の被害を受けていることが確認されている。計算によると10万ドル相当に上る。Johnson氏は「rilxxlir.eth」の所有権を失ったと述べており、OpenSeaからの公式発表に注目が集まっている。