CoinPostで今最も読まれています

テザー社「USDTの裏付け資産に中国恒大集団のコマーシャルペーパーは含まれていない」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

USDTの裏付け資産

暗号資産(仮想通貨)ステーブルコイン「USDT」を発行するテザー社は、USDTの裏付け資産に、中国不動産大手「Evergrande(中国恒大集団)」が発行するコマーシャルペーパーや他の有価証券は含まれていないと明かした。

中国恒大集団は現在、デフォルト(債務不履行)の可能性があると報じられている。テザー社は8月にUSDTの裏付け資産を公開した際、628億ドル(約7兆円)の準備資産の85%が「現金及び現金同等物、その他の短期預金、コマーシャルペーパー」で保有されていると発表していた。今回の説明で、投資家らの懸念を払拭する狙いがある。

コマーシャルペーパーとは

企業が短期で資金調達するために発行する無担保の約束手形のこと。社債に似ているが、通常、社債の償還期間は1年以上なのに対し、コマーシャルペーパーは1年未満である。金利は発行する企業の信用力で決まるとされる。

▶️仮想通貨用語集

今回の内容はCoinPostの提携メディアThe Blockなど、テザー社の担当者の説明を入手した複数の海外メディアが報じた。テザー社が8月に公開したUSDTの裏付け資産は、6月30日時点の内訳。上述した「現金及び現金同等物、その他の短期預金、コマーシャルペーパー」の裏付け資産の内、最も多い58%が「コマーシャルペーパーおよび譲渡性預金証書」だとしている。

関連米テザー社がUSDTの準備資産内訳を公開、短期国債の割り当て増加

8月には、コマーシャルペーパーの発行者の格付けと満期日は報告したものの、以前から具体的な発行者については開示していない。今回テザー社の担当者は、「中国恒大集団が発行したものは裏付け資産として保有していないし、今までも保有していたことはない」と説明。そして「6月時点の発表の通り、コマーシャルペーパーの発行者の大半は、S&Pのような格付け機関でA-2ランク以上の評価を受けている」とだけ述べた。

The Blockが以前、「中国企業のコマーシャルペーパーを裏付け資産として保有しているか」と尋ねた時には、「グローバルな発行者のコマーシャルペーパーを保有している」とだけ回答し、それ以上の詳細は明かさなかったという。

関連テザー社、準備資産の情報開示を阻止するよう裁判所に要請

もし現在、テザー社が中国恒大集団のコマーシャルペーパーを持ってた場合、中国恒大集団がデフォルトしたら、そのコマーシャルペーパーの金利も得られず、購入した資金も返済されずに、USDTの裏付け資産の一部が失われる可能性もあった。

中国恒大集団について

中国恒大集団については今月7日、格付け企業のフィッチ・レーティングスが、「CCC+」から「CC」に評価を下げたことが関心を集めている。2021年に入ってからは、以下のように評価が下げられる状態が続いているもようだ。

14日にフィッチ・レーティングスは、中国恒大集団にデフォルトの可能性があることを示唆。万が一デフォルトに陥った場合、多くのセクターが信用リスクにさらされるとしているが、銀行部門への影響は対応できる範囲だと説明している。中国恒大集団の過剰債務と資金繰り不安は、株式市場でも懸念されているという。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/27 土曜日
21:00
OKCoinJapan 5月にオプティミズム(OP)取扱い開始へ
OKCoinJapanが暗号資産(仮想通貨)オプティミズム(OP)の取扱いを開始へ。イーサリアムのレイヤー2ソリューションとして、その技術はCoinbaseが支援するBaseやバイナンスのopBNBの基盤に使用されている。OPのユースケースや今後の展望も言及。
17:20
機関投資家のDeFiリスク管理を強化、Fireblocksの新セキュリティ機能
FireblocksがDeFi製品にdApp ProtectionとTransaction Simulationを追加。リアルタイム脅威検知と安全なトランザクション実現で、機関投資家のオンチェーン活動をサポート。
13:00
BAYCで知られるYuga Labs、事業再編でチームメンバー削減 
Yuga Labsは、事業再編の一環としてチームメンバーの一部を削減した。「より小規模で機敏でクリプト・ネイティブなチーム」にする意向だ。
10:30
米国で仮想通貨発行の推奨事項5ヶ条、a16z明かす
大手ベンチャーキャピタルa16zは、米国で仮想通貨トークンを発行する際の推奨事項を挙げた。特に証券性など米SECをめぐる対処を中心としている。
09:30
ビットコインRunesデビュー1週間、200億円以上の手数料生み出す
手数料については、ミーム仮想通貨取引への高い需要が原因で、4月初めの5ドルから平均40ドルまで高騰している。ビットコインのマイニング報酬が半減し、収益が大幅に減少する見通しとなっていた採掘業者にとっては朗報だ。
08:00
半減期後のBTCのリターン、Nansen主席アナリストが分析
半減期後の仮想通貨ビットコインのリターンを、ブロックチェーン分析企業Nansenの主席リサーチアナリストが分析。半減期後250日までが最もリターンが高いという。
07:30
円安で1ドル158円台に、米ハイテク株高 来週FOMC金利発表|金融短観
本日の米国株指数は反発。エヌビディアやアルファベットなど大手IT株がけん引役となった。前日発表の米1-3月期GDPは予想を下回って悪材料となっていたが、昨夜発表の米3月PCEデフレーターはほぼ予想通りだった。
05:55
パンテラ、FTXの仮想通貨ソラナを追加取得
FTX破産財団はこれまですでにロックアップされた仮想通貨SOLの約3分の2を手放した。その多くは4年後に完全にアンロックされる見込みだ。
04/26 金曜日
14:22
「ミームコインは危険なカジノのよう」米アンドリーセン・ホロウィッツCTOが警鐘鳴らす
米大手VCアンドリーセン・ホロウィッツの エディ・ラザリン最高技術責任者は、ミームコインを「危険なカジノ」に例え、仮想通貨エコシステムから「本物の起業家」を遠ざける可能性があると主張した。
14:00
米FBI、マネロン防止ルール非遵守の仮想通貨サービスに注意喚起
米連邦捜査局は、マネーロンダリング防止基準を遵守していない仮想通貨送金サービスを利用しないよう、アメリカ国民に対して呼びかけた。
12:55
BTC半減期後に最初に採掘されたSatoshi、3億円超で落札
仮想通貨ビットコインの半減期後に最初に採掘されたSatoshiがオークションで3億円超で落札。Ordinalsの誕生によって、今はレア度の高いSatoshiに需要が生まれている。
12:32
ビットコインの反騰失速、ブラックロックのETF(IBIT)への資金流入が初めて途絶える
暗号資産(仮想通貨)市場では、自律反発のビットコインが日足50SMAを抜けられず再反落。ブラックロックのビットコインETF「IBIT」への資金流入は、ローンチ後71日間で初めて途絶えた。
10:15
著名な「Buy Bitcoin」のサイン、1.6億円で落札
「Buy Bitcoin」と書かれた著名な法律用箋が、オークションで1.6億円で落札された。仮想通貨ビットコインで入札され、正確な落札価格は16BTCである。
09:40
フランクリン・テンプルトンの600億円規模「BENJI」トークン、P2P送信可能に
米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトンは、米国政府マネーのトークン化ファンドFOBXXで資産のピアツーピア送信を可能にしたと発表した。
08:30
強気相場継続の兆しか? パンテラが新たな仮想通貨ファンドで1500億円以上調達計画
2024年の仮想通貨相場感が2023年から好転しておりVCの調達案件も着実に増えている状況だ。昨日、野村グループのLaser Digitalが主導するラウンドで、zkSync Era基盤のWeb3ゲーム開発会社Tevaeraは500万ドルを調達した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア