はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

下降トレンド続いたビットコイン、センチメント転換の分岐点に突入か 仮想通貨・週次市況(bitbank寄稿)

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週(9/25〜10/1)の仮想通貨相場

ビットコイン市場は今週、FRB議長が仮想通貨禁止を否定するなど好材料が続き好調だった。また、この影響を受けたアルト市場も堅調で、仮想通貨市場は全面高となった。


目次
  1. 各市場の騰落率
  2. bitbank寄稿

各指標の騰落率一覧

1日の終値時点の週間騰落率は、以下のようになった。

週間騰落率(CoinPost作成)

月初来騰落率

月間騰落率(CoinPost作成)

年初来騰落率

年間騰落率(CoinPost作成)

(今週の騰落率は、先週の終値、今週の終値を用いて計算。月初来、年初来についても前の月、年の終値で計算)

(仮想通貨の価格は取引所コインベースを参照、各銘柄の価格はTradingviewを参照)

9/25〜10/1のBTCチャート

Tradingview

bitbankアナリスト分析(寄稿:長谷川友哉)

9/25〜10/1レポート:

今週のビットコイン(BTC)は、4.3万ドル(約478万円)を巡り揉み合いに終始している。対円では、10月1日正午時点で480万円台序盤での推移となっている。

週明けに4.4万ドルに乗せたBTCだったが、SparkPoolの事業停止発表やアリババのマイニング機器販売停止など、中国の暗号資産(仮想通貨)規制強化の影響が相場の重石となる格好で安値を模索。週央にかけては中国当局が国営企業に中国恒大集団の資産を購入するよう促し相場が切り返す場面もあったが、米国の債務上限問題による米長期金利の上昇と市場のリスクセンチメント急速悪化に影響され、BTCは一時460万円を割り込む場面もあった。

しかし、相場は対ドルの節目4.1万ドル絡みで反発。29日には米株の下落に連れ安となる格好で再び同水準割れをトライしたが、ゲンスラー米証券取引委員会(SEC)委員長のCMEビットコイン先物をベースとしたBTC上場投資信託(ETF)を支持する発言や、NY南地方判事がbitfinexとtetherに対する集団訴訟におけるRICO法違反の申し立てを棄却したことが好感され、30日朝方から相場は急伸し4.3万ドル水準を回復。

その後は4.4万ドルが相場のレジスタンスとなるも、30日の議会証言でパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が仮想通貨禁止を明確に否定したことや、ハッシュレートの反発を切っ掛けに底堅く推移している。

【第1図:BTC対円チャート(1時間足)】出所:bitbank.ccより作成

米国債のデフォルト懸念という新たな問題が浮上し、一難去ってまた一難という場面もあった今週のBTCだが、週後半からは久しぶりに好材料が続きついに下降チャネルの上限にタッチすることに成功した(第2図)。先週も指摘の通り、同下降チャネルの上方ブレイクに成功すれば、ダウ理論で言う下降トレンドの終焉が示唆されテクニカル的なセンチメントの好転が期待される。

しかし、米債務上限問題や中国恒大デフォルトリスクのみならず、中国国内の電力不足や資源・エネルギー価格の上昇など、目先の金融市場は不確定要素が数多く待ち受ける。イエレン米財務長官は今週、今月18日辺りには米連邦政府が資金枯渇に陥ることを指摘しており、しばらくは市場全体で緊迫したムードが続くだろう。

こうした状況では、市場参加者のリスク選好度が萎縮することが指摘され、BTCの上値も限定される可能性がある。チャート上では、BTCはトレンド転換を想起させる動きとなっているが、10月はヘッドラインへの目配りを怠れない1ヶ月となりそうだ。

【第2図:BTC対円チャート(日足)】出所:bitbank.ccより作成

寄稿者:長谷川友哉長谷川友哉(ハセガワ ユウヤ)
英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

関連:bitbank_markets公式サイト

前回のレポート:荒れ模様のビットコイン、来週控える要人の声明にも注目を

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/17 水曜日
18:51
仮想通貨の分離課税、2028年1月からの見通しか
暗号資産の申告分離課税の施行時期について、2028年1月からの案が浮上。金商法への移行や投資者保護体制の整備が条件とされ、当初想定の2027年より遅れる見通しだ。
18:00
Progmat, Inc.、次世代金融カンファレンスMoneyX 2026の企画・運営として参画決定
Progmat, Inc.が、2026年2月27日に東京で開催される次世代金融カンファレンス「MoneyX」に共催企業として参画。ステーブルコインやデジタル証券など通貨のデジタル化と社会実装をテーマに議論する。
17:51
GMOフィナンシャルHD、株主優待にビットコイン導入へ
上限1万円相当のBTC GMOフィナンシャルホールディングスは12月16日、2025年12月31日を基準日とする新たな株主優待を発表した。 新制度では、GMOクリック証券におけ…
17:45
トランプ大統領、仮想通貨支持派ウォーラー理事を次期FRB議長候補に面接へ=WSJ報道
トランプ大統領が仮想通貨支持派のウォーラーFRB理事を次期議長候補として18日に面接。ステーブルコインやDeFiに積極的で、利下げを主張する同氏は、エコノミストから高評価を得ているが、トランプ氏との個人的関係の薄さから「大穴候補」との見方も。
17:00
イーサリアム「フサカ」のメリット一覧|恩恵を受けるのは誰?
仮想通貨イーサリアムはフサカのアップグレードを完了しました。本記事では主にフサカによってどのようなメリットが生まれ、どんな主体が恩恵を受けるのかを考察します。
16:12
アニモカ・ブランズ・ジャパン、BTCFi事業者2社と相次ぎ提携 
Animoca Brands Japanは、Babylon LabsおよびBifrostとBTCFi分野で戦略的提携を締結。自己管理型ビットコイン運用ソリューションの日本市場展開を目指し、上場企業向けDAT支援事業を強化する。
15:52
トランプ一族関連のアメリカン・ビットコイン、BTC保有量で世界20位と発表
トランプ大統領次男エリック・トランプ氏が支援するアメリカン・ビットコインが、39日間で4社を追い抜き世界20位の上場企業BTC保有量を達成。2025年に企業のビットコイン保有が急拡大する中、同社は5,098BTCを保有し急成長を遂げている。
14:58
パンプ・ファンとソラナへの55億ドル訴訟、5000件の内部チャット提出へ
パンプ・ファンとソラナを相手取った集団訴訟で、裁判所が第二次修正訴状を許可。内部告発者から入手した5000件のチャット記録を新証拠として提出へ。40億~55億ドルの不正搾取疑惑でRICO法違反を主張。
13:45
ロシア下院委員長が仮想通貨の国内決済利用を否定、投資手段に限定
ロシア下院金融市場委員会のアクサコフ委員長が仮想通貨の国内決済利用を否定し、投資手段としてのみ認めると表明した。
11:50
JPYC EX、累計口座開設1万件・発行額5億円を突破
JPYC株式会社は、日本円建てステーブルコイン「JPYC」の発行・償還プラットフォーム「JPYC EX」において、累計口座開設数1万件、累計発行額5億円を突破したと発表。10月のリリースから約2か月での達成となった。
11:45
「ビットコインは最高値更新へ」Bitwise、2026年の3つの予測を公開
Bitwiseは仮想通貨投資家にとって特に重要な2026年の3つの予測を公開。その1つとしてビットコインは最高値を更新すると予測し、根拠を説明している。
11:40
セキュリタイズが来年トークン化株式取引開始、24時間オンチェーン取引を実現
証券トークン化プラットフォームのセキュリタイズが2026年第1四半期にトークン化された上場株式の取引を開始する。合成商品ではなく実際の規制された株式をオンチェーンで発行・取引し、24時間365日の流動性を提供へ。
09:45
ソラナに大規模なDDoS攻撃、ネットワークは現時点で影響受けず
仮想通貨ソラナが過去最大級の6TbpsのDDoS攻撃を受けたが、現在トランザクション処理は正常に稼働している。市場の下落を受けビットワイズのソラナETFは初の純流出を記録した。
09:40
マーシャル諸島、ステラでベーシックインカム支給
マーシャル諸島共和国がブロックチェーンを利用した世界初のベーシックインカムのオンチェーン支給を完了した。ステラーブロックチェーン上の主権債USDM1を使い、四半期ごとの現金配送をデジタル送金に置き換えた。
09:00
ビットコイン、2026年に過去最高値更新は可能か=グレースケールの最新予測
グレースケールは最新レポートで、ビットコイン価格の30%下落について歴史的には平均的な調整範囲内で、強気相場中の典型的な変動に過ぎないとの見解を示した。また、2026年には最高値を更新する可能性があると主張している。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧