はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ブラジルとウルグアイ、仮想通貨規制法改正の事例

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

南米国の仮想通貨規制法の改正

南米のウルグアイとブラジルで、それぞれ暗号資産(仮想通貨)規制の法改正が進められている。

ウルグアイではウルグアイ中央銀行(CBU)が関連法改正のための提案書作成を予定。ブラジルでは連邦議会下院で仮想通貨規制法案の審議が始まろうとしている。

ウルグアイ

CBUは10月1日、仮想通貨の規制に向けた方針と作業計画を発表した。はじめにCBUは「仮想資産と呼ばれる金融商品」に関する助言として、以下のような認識を示した。

  • 仮想通貨は法定通貨として発行されたものではなく、中央銀行の裏付けもない
  • 仮想通貨の発行と取引は中央銀行の権限外:規制された金融商品と同等の保護措置は適用されない
  • 金融機関は仮想通貨関連の取引処理や支払い手段として受け入れる義務を負わない
  • マネーロンダリングやテロ資金供与、詐欺などの悪用リスクがある

マネーロンダリングとは

マネーロンダリングとは、犯罪によって得られた収益金の出所などを隠蔽する行為のこと。仮想通貨規制の議論で優先課題とされる。

▶️仮想通貨用語集

一方、今年設立された、仮想通貨を使用した金融商品やその運用研究を行う作業部会の活動を通して、詳細な分析を行い、ビジネスの実態に即したフレームワークを作成。ウルグアイにおける仮想通貨の規制上の取り扱いや仮想通貨サービス事業者の活動の基礎を固めるため、今四半期の作業計画を策定したとのことだ。

さらに、業界関係者との対話を進めつつ、他国の規制当局や国際機関と連携して規制・監督に関する理解を深め、今年末までに、現行の法律を改正するための提案書を作成する予定だという。

ウルグアイでは今年8月に、上院議員により仮想通貨を合法的な決済手段とする法案が提出されている。今後、中央銀行と議会でどのように調整が進むか注目される。

関連:ウルグアイ議員、仮想通貨決済の関連法案を提出

ブラジル

ブラジルのAureo Ribeiro連邦下院議員は10月1日、仮想通貨規制法案に関するインタビューで、法案が承認されれば、「ビットコインで家や車、マクドナルド(のハンバーガー)も買えるようになるだろう」と語った。同氏は法制化された場合、ブラジルでビットコイン(BTC)をはじめとする仮想通貨が支払い手段として認められる考えを明らかにした。

しかし、法案によって仮想通貨が法定通貨として認識されるわけではなく、上記はRibeiro議員個人の意見だと受け止められている。

Ribeiro氏は法案で、仮想通貨サービス事業者の正式な登録制度を提案するとともに、規制強化の方向性も打ち出している。リオデジャネイロでは30万人以上が「仮想通貨を使った金融マルチ商法」の被害にあっていると指摘。新法案が国民を金融詐欺から保護するのに役立つと強調した。

法案を審議したブラジルの下院特別委員会は9月29日、仮想通貨を利用した金融犯罪に対する罰則を大幅に強化すると発表。その内容には、マネーロンダリングの罰金の引き上げ(被害金額の3分の1から3分の2に)、懲役期間を最低3年から4年へ、最長では10年を16年8ヶ月に引き上げる提案が含まれている。仮想通貨に対する消費者の信頼を築くために、仮想通貨の不正使用を困難にし、金融犯罪を防ぐというアプローチをとる。

特別委員会がRibeiro議員の仮想通貨法案を承認したことを受け、同法案は数日中に下院本会議に提出され審議される予定だ。

ブラジルでは大手金融機関BTG Pactual(総資産約8兆円)が先月、仮想通貨取引の提供を発表。また、証券取引委員会(CVM)は、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)の上場投資信託(ETF)を既に承認しており、取引されている状況だ。

関連:ブラジル金融大手BTG Pactual、仮想通貨取引を提供へ

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/20 木曜日
20:00
Aptosのエコシステム責任者が語るエコシステム戦略|独占インタビュー
Aptosのグローバルリーダーが語る、エコシステムの成長戦略と日本市場への本格参入。DeFi、AI、クリエイターエコノミーなど注目分野や、10億ユーザー規模を見据えた技術開発について聞いた。
16:51
NVIDIA決算好調、米株上昇と仮想通貨相場回復の連鎖起点に
11月19日NVIDIA決算発表後、Nasdaq総合指数0.6%高。マイニング企業株(IREN10%高など)がAIシフト恩恵で買われ、BTCは89,000ドル安値から91,000ドル回復。専門家は電力供給の重要性を指摘、関連投資機会を分析した。
16:44
米民主党議員がトランプ一族関与のワールドリバティに調査要請 国家安全保障への懸念示す
エリザベス・ウォーレン上院議員らが、トランプ大統領一族が関与するDeFiプロジェクト「ワールドリバティ・フィナンシャル」に対する調査を要請した。北朝鮮・ロシア関連団体へのガバナンストークン販売が国家安全保障リスクになると指摘し、利益相反の懸念も表明した。
16:00
米大手取引所クラーケン、SECにIPO申請を提出 評価額3.1兆円
米仮想通貨取引所クラーケンが米SECにIPO申請を提出。評価額は200億ドル(約3.1兆円)で、2026年第1四半期の上場を目指す。トランプ政権の友好姿勢を背景に、仮想通貨企業の上場ラッシュが続く。
14:09
ビットワイズのXRP ETFが米国で上場へ カナリーに次ぐ2つ目の現物型商品
ビットワイズのXRP現物ETFがNYSEに上場へ。欧州GXRPに続く2本目のXRP商品で、米国では初提供。XRPCの初日取引高90億円超など、アルトETF市場が急拡大している。
12:35
ビットコイン9万ドル回復、エヌビディア好決算で投資家心理改善 マイナー売り圧に変化の兆しも
仮想通貨市況 暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+3.4%の1BTC=92,331ドルに。 20日にかけて、88,000ドル付近から92,000ドル超…
11:59
ブロック社が強気の財務見通し、3年で粗利益2.5兆円目指す  自社株買いも発表
ジャック・ドーシー率いるブロック社が今後3年の財務見通しを発表。粗利益の年間15億ドル増加を予想し、株価が7.6%上昇した。AI・仮想通貨事業も強化している。
10:36
米大手仮想通貨取引所コインベース、予測市場・株式取引機能を導入か
米コインベースが12月17日に「新時代」を発表予定。リーク情報から予測市場・株式取引機能の実装が示唆され、カルシとの提携深化やブロックチェーン株式取引の展開が期待される。
10:14
仮想通貨XRP、ステーキングを導入する案が浮上
RippleXのエンジニアリング部門のトップは、仮想通貨XRPへのステーキング機能導入を考察していると説明。ステーキングは報酬が発生する仕組みであり、投資家からも注目を集めている。
09:41
「銀行の仮想通貨保有について、基準見直す必要性がある」バーゼル委員会議長
バーゼル委員会議長がステーブルコインの台頭を背景に、銀行の仮想通貨保有規制の見直しが必要だと発言した。現行の厳格な資本要件の緩和が焦点となっている。
06:48
「ビットコインとはサービスである」Bitwiseが価値の本質を指摘
仮想通貨運用企業Bitwiseの最高投資責任者は、ビットコインはサービスであるとの見方を示した。マイクロソフトと比較しながら、価値の本質を説明している。
11/19 水曜日
18:44
ストラテジーのセイラー会長、ウォール街参入による「ビットコイン弱体化」論を否定 
ストラテジーのセイラー会長がフォックス・ビジネスで、機関投資家の参入によりビットコインのボラティリティが大幅に低下していると発言した。2020年の約80%から現在50%まで縮小し、今後はS&P500の1.5倍程度に収束すると予測している。
18:25
アーク・インベスト、コインベースとサークル株を買い増し
ARK投資のキャシー・ウッド氏、コインベースとサークル株を計720万ドル購入。ステーブルコイン市場の成長を見据え、仮想通貨関連株への投資を拡大。
13:55
ブラジル、仮想通貨のクロスボーダー決済に課税検討 規制強化で抜け穴封じ=報道
ブラジル政府が仮想通貨を利用したクロスボーダー決済への課税を検討している。中央銀行は2026年2月から新規制を施行し、ステーブルコインを含む国際送金を外為取引として扱う方針だが、税収漏れ対策として金融取引税(IOF)の対象とする案が浮上している。
13:35
サークルが「xリザーブ」発表、USDC担保型ステーブルコインを展開可能に
サークルがブロックチェーン間でUSDC担保型ステーブルコインを展開可能にする相互運用インフラ「xリザーブ」を発表した。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧