はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ビットコイン5万ドルの大台回復、株式市場と明暗分かれる

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

伝統金融市場と仮想通貨市場

5日のニューヨーク株式市場は、前日比+311ドル(+0.92%)と反発するも、米株価指数先物は時間外取引で170ドル超安と下落。東京株式市場では、日経平均先物が前日比510円(-1.87%)安と続落した。

総裁選直前の9月27日の日経平均先物株価は高値30,230円を付けていたが、10月6日時点で27,230円まで下落しており、わずか1週間足らずで-3,000円以上の下落幅となった。

直近の原油先物価格上昇で企業の利益が圧迫されるとの懸念や、中国の不動産開発大手「恒大グループ」のデフォルト(債務不履行)危機再燃、テーパリング(量的緩和縮小)に伴う緩和マネーの巻き戻し懸念が燻るほか、国内株式市場では、岸田新総裁が示唆する「金融所得の課税強化」などの政策を嫌気して、海外投資家を中心に売りを強めているとの観測がある。

「一律20%(所得税15%、住民税5%)の税率を引き上げ、税収を増やして低所得者や中間層に配分する」ことなど、経済格差を是正する富の再分配を検討するものだが、対象先に株式の売却益や配当所得が含まれる場合は税制改正前の利益確定売りは免れず、日本の株式市場にとっては向かい風となる。

対して暗号資産(仮想通貨)市場は好調だ。ビットコイン(BTC)価格は、前日比+4.42%の573万円(51,480)と続伸。50,000ドルの大台を回復した。少なくとも直近では、今までのように株式市場のリスクオフと連れ安することなく、明暗が分かれている。

前週末の下降ウェッジ上抜けで勢い付いたBTCチャートでは、日足ベースで中期(75日)移動平均線が長期(200日)移動平均線をゴールデンクロス(上図:①)したほか、ローソク足の一目均衡表・雲もブレイクして「三役好転」が成立するなど、テクニカル的にも強いシグナルが出ている。

関連:日米株式市場荒れ模様の中、ビットコインなど仮想通貨市場に力強さ 5万ドル水準迫る

SEC(米証券取引委員会)のゲンスラー委員長が、中国の仮想通貨規制を念頭に置いた国会議員の質疑に対し、「暗号資産(仮想通貨)を禁止する予定はない」と言及したことも好感された。

オンチェーンデータ分析

暗号資産データ分析企業Glassnodeは4日、最新版の週次レポートを掲載した。

オンチェーンボリュームをトランザクション(取引)サイズで分類すると、最も大きなトランザクションサイズ(1,000万ドル以上)が、引き続き支配的であることがわかる。

出典:Glassnode

このような大規模なトランザクションサイズの優位性の高まりは、富裕層の個人投資家をはじめ、トレーディングデスク、および機関投資家からの関心の高まりとともに、マクロスケールの資産としてのビットコインの成熟度が高まりつつあることを示唆している。

実現利益と損失の差を測定する「NUPL(NetUnrealized ProfitLoss)によれば、閾値の「0.5」で再び反発している。

出典:Glassnode

世界の未実現利益が約4500億ドルに達する中、これは、合計未実現利益が時価総額の約50%に相当することを示している。

強気相場のサイクルが継続した場合、このフラクタルは、2013年や2017年の市場構造と類似しているという。

過去の強気相場において、NUPL値「0.5」は、市場の収益性とホルダーの信念がテストされる領域であり、大規模な修正局面での「サポート」レベルとして機能した。この水準を下回ると、未実現利益の減少(ドローダウン)をおそれた投資家の売り圧力に繋がる可能性がある。

オンチェーンアナリストLex Moskovski(@mskvsk)氏は21年8月11日、上向きの動きで緑色のシグナル点灯したのは「20年10月」以来だと指摘。中期的な上昇が見込めるとの見立てを示していた。

Glassnode(21年8月時点)

個別銘柄の動向

5日には、国内大手暗号資産取引所bitbankにて、ネム(XEM)の新通貨として今年3月17日に誕生したシンボル(XYM)が上場した。国内での取扱いは、取次業務を行うサクラエクスチェンジを含め3例目だ。ネム(XEM)の新通貨として今年3月に誕生したシンボル(Symbol)は、開発者、企業、個人向けに設計された次世代のエンタープライズ規格のブロックチェーン。

関連:ネムの新通貨Symbol(XYM)が誕生

これに伴いbitbankの「XYM/JPY」価格が急騰、一時前日比+50%以上に達した。反動で上髭を付けたものの、6日11時時点では前日比+25.5%の23.7円台と高値圏を維持している。

出典:bitbank(5日夕方時点のXYM価格)

国内屈指のアルトコイン出来高を有するbitbank上場で流動性向上期待が高まったほか、上場直後の投機需要、先行上場していたZaifなどの口座を持たない国内投資家の買いを集めたものとみられる。bitbankではネム(XEM)が上場していないことから、スナップショット配布分による売り圧力も限定的だった。

10,000XYM以上の保有者は、収穫を意味する「ハーベスティング(委任ハーベスト)」によって委任先ノード及びネットワークに貢献することで、ステーキングのようなリワード報酬を不定期に得ることができる。

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/15 土曜日
13:55
続落するイーサリアム、長期保有者が1日4.5万ETH超を売却=グラスノード
グラスノードによると、イーサリアムの3年から10年保有者が1日あたり平均4万5000ETH超を売却している。イーサリアム現物ETFも13日に2億6000万ドルの純流出を記録し売圧を高めている。
13:20
リミックスポイント決算発表、仮想通貨評価益で売上高が大幅増加
リミックスポイントが2025年4~9月期決算を発表した。仮想通貨評価益で売上高が大幅増加している。同社はビットコイン、イーサリアムなどの仮想通貨を財務資産として蓄積している。
13:00
Visaアジア太平洋地域デジタル通貨責任者、ステーブルコインの展望を語る|CoinPostインタビュー
Visaアジア太平洋地域デジタル通貨責任者ニシント・サンガヴィ氏がCoinPostの独占インタビューに応じ、ステーブルコイン決済戦略の拡大、CBDCとの共存、米国ジーニアス法の影響について詳しく語った。4つのステーブルコインと4つのブロックチェーンをサポートし、2億2,500万ドル超の決済を実現。今後5年間のアジア太平洋地域におけるデジタル通貨の展望と、Visaが果たす役割について解説。
11:15
テクノロジー大手アリババが預金トークン決済を開発 中国当局のステーブルコイン懸念に対処か
中国アリババが預金トークン決済システムを開発している。当局によるステーブルコイン規制を回避することも背景とみられる。AI活用サービスも発表した。
10:30
ビットコイン急落、45日ルール通過とFOMC利下げ見送り観測で売り圧力が最大化|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは足元で強い売り圧力に晒されているが、ヘッジファンドの45日ルール通過により解約売りの終了が期待される。ビットコイン長期保有者が直近1カ月で12兆円相当のBTCを売却したことは心理を悪化させていた。
09:50
トランプ一族関連のアメリカン・ビットコイン、売上高99億円に増加 決算発表 
トランプ一族の仮想通貨マイニング企業「アメリカン・ビットコイン」が2025年7~9月期決算を発表した。前年同期比で黒字転換し、ビットコイン保有量は4,090BTCに到達している。
09:35
ジャック・ドーシーのCash App、ステーブルコイン決済機能を導入
決済アプリのキャッシュアップがステーブルコインの送受信機能を含む11の新機能を発表した。ライトニングネットワークを使用したビットコイン決済機能も拡充している。
08:50
ソニー銀行の米銀免許申請、通貨監督庁にICBAが否認を要求
ソニー銀行が米国で信託銀行の国家免許を申請したことについて、米組織ICBAが強く反対すると表明。通貨監督庁に書簡を送付して反対理由を説明し、ソニー銀行の申請を認可しないように要求した。
07:45
バイナンス、ブラックロックのトークン化ファンド「BUIDL」を取引担保として受け入れ
仮想通貨取引所バイナンスがブラックロックの「BUIDL」を取引所外担保として統合した。BUIDLはBNBチェーンで新シェアクラスも立ち上げる。
06:50
ビットマイン、45億円相当のイーサリアムを追加購入 新CEOにHSBC元幹部を任命
ビットマインが3000万ドル相当の仮想通貨イーサリアムを追加購入した。同社は新CEOにHSBCアジアTMT投資銀行部門の元責任者を任命した。
06:25
ビットコイン長期保有者が1カ月で12兆円相当BTCを売却、初期投資家も2400BTCを取引所へ送金
ビットコインの長期保有者が過去1カ月で約81万5,000BTCを売却し、2024年1月以来の高水準となった。初期保有者のオーウェン・ガンデン氏も2400BTC以上を売却している。
05:50
ストラテジーのセイラー会長、6900億円相当のビットコイン売却の噂を否定
ストラテジーのマイケル・セイラー会長が47000BTCの売却憶測を否定した。オンチェーン上の動きは保管業者の入れ替えによるもので、実際に購入ペースを加速させていると説明。
11/14 金曜日
21:20
CourtYard(コートヤード)でトレカをNFT化|使い方を初心者向けに徹底解説
トレーディングカードをNFT化して取引できるCourtYard(コートヤード)の使い方を解説。アカウント開設からPolygon上での取引方法、ガス代準備、リスクまで初心者向けに図解で詳しく紹介します。
21:00
ビットコインウォレットのおすすめは?種類・選び方・アドレス作成手順まで解説
ビットコインウォレットの種類や違い、安全な選び方を徹底解説。ハードウェア・ソフトウェアの比較からアドレス作成、セキュリティ対策まで初心者にもわかりやすく紹介します。
17:19
米ビットコイン現物ETF、過去2番目の規模の純流出 リスクオフが加速
11月13日、ビットコイン現物ETFは8.7億ドル(約1,340億円)の純流出を記録し、過去2番目の規模に。イーサリアムETFも3日連続で流出。FRB当局者の慎重発言を受け、仮想通貨と米国株が同時に下落。専門家は健全な調整との見方も。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧