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仮想通貨等「規制対応、急務」 英中銀副総裁

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨の規制呼びかける

英国の中央銀行に相当するイングランド銀行のJon Cunliffe金融安定副総裁は13日、暗号資産(仮想通貨)やステーブルコインの急成長に規制対応が追いついていない現状についてスピーチした。各国の規制当局は仮想通貨規制を緊急事項として優先すべきだと呼びかけた。

Cunliffe金融安定副総裁のスピーチは今週13日、SWIFTに対して行ったもの。

仮想通貨市場が金融システムに及ぼすリスクは現時点では「比較的限定的」であるものの、規制当局の対応が現状のままのペースで進展を続ければ、長期的には非常に急速に拡大する可能性があると警鐘を鳴らした。

SWIFTとは

国際銀行間通信協会の略称で、銀行間の国際送金を可能にする通信ネットワークを提供する非営利法人。世界200ヵ国以上に存在する11,000以上の金融機関を接続しており、40億以上の金融口座に送金サービスを提供している。

▶️仮想通貨用語集

Cunliffe副総裁は、暗号化技術が金融業界に大規模な改善をもたらす有能性を持つ一方で、成長の一途をたどる仮想通貨市場がもたらしかねないリスクも拡大しかねないと危機感を示し、各国の規制当局の対応を呼び求め、以下のように述べた。

金融システムの中で何かが急速に成長し、しかもほとんど規制されていない場所で成長している場合、金融規制当局は注意しなければならない。何が起こりうるのか、規制当局が行動を起こす必要があるのかどうか、慎重に考える必要がある。

その上で、ビットコイン(BTC)のような無担保型の暗号資産と、ステーブルコインのような担保型のように、仮想通貨を大きく2つのグループに分類した。

「複製不可能で、仲介者なしで所有・譲渡できるコンピュータコード」と称する無担保型は、本質的な価値を持たないため、価格面でのボラティリティが顕著で、投資家保護や金融犯罪などに活用するリスクがあると指摘。また、近年では機関投資家や大手金融企業も仮想通貨事業に参入する場面も多く散見されており、長期的には仮想通貨市場が金融市場にもリスクを与えかねないと危機感を示した。

ステーブルコインについて

また、担保型の仮想通貨(ステーブルコイン)については、将来的なお金の使い方や在り方そのものを変える可能性があるとしつつ、ステーブルコインの普及が金融市場の安定を脅かすべきではないと提唱。既存の決済システムに適用される規制や基準がステーブルコインを利用する決済システムにも適用されるべきだと述べた。

一方、既存の金融業界と違い、ステーブルコインの銘柄によって分散化の度合いが異なっているため、規制が難しいとも指摘。ステーブルコイン間の相互運用性や安全性も違うため、リスク管理など課題も多く残るとした。

ステーブルコインの普及が金融市場に与える影響などについては、各国のCBDC(中銀デジタル通貨)に関する調査レポートを通じて考察が行われてきた経緯があるとも述べた。

イギリスでは、CBDCを発行する計画は現状ないものの、21年4月にはイングランド銀行と英大蔵省がCBDCの研究に取り組む共同タスクフォースを設立。共同議長の一人として、今回のスピーチを行ったJon Cunliffe副総裁も就任していた。

関連:英中銀、デジタル通貨のタスクフォースを設立

DeFiについて

仮想通貨領域の中でも昨年から急速に発展を遂げたDeFi(分散型金融)についても、「この領域は不透明で複雑」と形容し、従来なら規制の管轄下に準拠する必要があるようなリスクを伴う金融活動を提供していると説明。また、プロトコルによっては、分散化の度合いが異なるため、規制の対象となる法的実体を有していない場合もあるため、投資家保護やAML(資金洗浄対策)などの観点で課題が残るとした。

その上で、DeFi領域はまだ初期段階にあるものの、急速な成長は各国の規制当局に金融サービス業界にもたらし得るリスクについて疑問を投げかけると言及。(適切な規制などを通じて)どのように既存金融と同じ基準を当てはめていくか問う必要があるとした。

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