CoinPostで今最も読まれています

5/26 Huobi研究所提供業界研究レポート:BTC,ETHのハッシュレート及びマイニングプールの市場シェア

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

今週も、仮想通貨取引所の中でも大手取引所のHuobi社の研究所でリリースされているレポートをCoinPostで日本語に訳し、皆様にお届けいたします。

今回のレポートの主な内容は「マイニングに関する統計」と、「ウォレットの数などのアクティビティデータ」の2点です

51%攻撃の問題が深刻化し市場が揺れる中で、マイニングに関するデータは非常に興味深い内容となっております。

それでは早速レポート内容に入っていきましょう

調査レポート

マイニングに関する統計

5/14から5/20までの統計データを分析。BTCのハッシュレートは増加した一方で、ETHのハッシュレートは減少しました。

詳細を見ると、BTCの平均ハッシュレートは先週比で1.63%増加となる26.87 EH/sとなった一方で、ETHの平均ハッシュレートは、先週比で1.6%の減少となる267.3 TH/sとなりました。

図1:BTCハッシュレートの変動

出典:Huobi研究所

図2:ETHハッシュレートの変動

出典:Huobi研究所

マイニングのディフィカルティ(難易度)に関しては、5/21付でBTCの平均ディフィカルティ(難易度)は4.14Tとなり、先週に比べ、変化はありませんでしたが、ETHの平ディフィカルティ(難易度)は先週比で2.71%下落し、3.27Pとなりました。

図3:BTCマイニングディフィカルティ(難易度)

出典:Huobi研究所

図4:ETHマイニングディフィカルティ(難易度)

出典:Huobi研究所

マイニングプール比較

全体のマイニングプール比較では、BTC.comとSlushPoolの市場シェアがやや減少となり、Ethermineの市場シェアはやや増加となりました。

5/14から20までの統計データによると、BTCブロックチェーン上でマイニングが行われたブロック数は1038個となり、先週比で0.3%程度低い結果となりました。BTCマイニングプールの市場シェア順にマイニングプール名、ブロック生成数とその占有率、そしてハッシュレートを並べると、以下の通りになります。

  • BTC.comー279個、26.88%、8.29EH/s
  • AntPoolー152個、14.64%、4.51EH/s
  • SlushPoolー110個、10.6%、3.27EH/s
  • ViaBTCー92個、8.86%、2.73EH/s
  • F2Poolー87個、8.38%、2.58EH/s

また、先週イーサリアムネットワーク全体で採掘されたブロック数は39535個となり、先週比で1.69%程度少ない数となりました。

イーサリアムマイニングプールの市場シェア順にマイニングプール名、ブロック生成数とその占有率、そしてハッシュレートを並べると、以下の通りになります。

  • Ethermineー10823、27.37%
  • f2pool_2ー6462、16.34%
  • SparkPoolー6042、15.28%
  • Nanopoolー5084、12.85%
  • miningpoolhub_1ー4158、12.51%

図5:BTCにおけるマイニングプールの市場シェア

出典:Huobi研究所

図6:ETHにおけるマイニングプールの市場シェア

出典:Huobi研究所

アクティビティデータ

Blockchainによると、BTCにおける平均ブロックデータのサイズは789.4Kbsと、先週比で6.88%程度小さくなりましたが、ブロック毎の平均トランザクション回数は1498回となり、先週比で2.18%増えました。

ブロックデータサイズは小さくなりましたが、トランザクション数が増えたというのが今週の統計結果となりました。

図7:BTCブロックデータサイズの変動グラフ

出典:Huobi研究所

図8:BTCブロック毎の平均トランザクション回数の変動グラフ

出典:Huobi研究所

Etherchainによると、今週のETHの平均ブロックデータサイズは先週比0.53%増となる24529.67bytesになり、ブロック毎の平均トランザクション回数も143.44と先週比で1.74%増となりました。

図9:ETHブロックデータサイズの変動グラフ

出典:Huobi研究所

図10:ETHブロック毎の平均トランザクション回数の変動グラフ

出典:Huobi研究所

5/21の時点で、BTCの過去7日間における平均未確認トランザクション数は2821個であり、先週比で27.11%の減少と、大きな減少を記録しました。

また、ETHの過去7日間の平均未確認トランザクション数も20900個と先週比29.5%の減少となりました。過去7日間のETH未確認トランザクションにおける最大値は67288個であり、最小値は14292個となっております。

図11:BTC未確認トランザクション数

出典:Huobi研究所

図12:ETH未確認トランザクション数

出典:Huobi研究所

BTCのトランザクションフィー(トランザクションにかかる手数料)は、大幅に減少した一方で、ETHでは大幅な上昇となりました。

5/21の時点でBTCの平均トランザクション手数料が4.8%減少し、$1.321となった一方で、ETHのトランザクションフィーは、先週比14.73%増加となる、$0.553となりました。

図13:BTCとETHの平均トランザクションフィー

出典:Huobi研究所

ETHのマイナー数のデータもあります。ETHの1日におけるマイナー数が増えてきております。先週1週間(5/14〜20)の間に、ETHの1日のマイナー数は62となり、先週の60.85から1.8%の上昇となりました。

図14:ETHにおける1日のマイナー数の推移

出典:Huobi研究所

Bblockchain.infoの統計によると、5/21時点で、BTCブロックチェーン上のウォレット数は24837455となり、先週比で198459ものアドレスが増えた事になります。

また、etherscanのデータによると、5/21時点におけるETHブロックチェーン上のアドレス数は34249306と、先週比で684606ものアドレスが増えました。

図15:BTCにおけるウォレットのユーザー数

出典:Huobi研究所

図16:ETHにおけるウォレットのユーザー数

出典:Huobi研究所

CoinPost考察

今週はマイニングに関連する内容や、その他ウォレット数などの推移を見ていきましたが、まさに直近モナコインにおけるReorgやその他51%攻撃を受けた通貨の話題が注目されている中で非常に参考になる内容が多かったのではないでしょうか。

こうしたインプットを蓄積することで、仮想通貨を多角的に見る力や、本質を見極める力を身につけることができ、仮想通貨投資に活かされていく事でしょう。

今後もCoinPostはHuobi研究所の協力を借りながら、同調査レポートをユーザーの皆様にお届けして参ります。

Huobi研究所について

Huobi研究所は、仮想通貨取引所を運営しているHuobiグループによって2016年4月に設立され、2018年3月に、ブロックチェーン分野における技術開発・業界調査分析・応用研究・コンサルティングを目的としたより高度な組織へ発展を遂げました。

また、経済、金融、AI、法律等様々な分野に精通する人材を多く抱えている他、世界のあらゆるブロックチェーンに関する学術団体や大学、研究施設と提携しており、Huobi研究所の所長を務める袁煜明(Hubery Yuan)氏は、元産業保安研究所の副院長兼TMT(テクノロジー・メディア・通信業界)主席アナリストを務めた人物であり、New Fourtune社から「ベストアナリスト賞」を受賞しております。

また、同研究所はブロックチェーン分野の研究基盤を構築し、業界に対してより明確に根拠のある理論や研究成果を提供する事で、業界及び産業の発展を促進する事を目指しております。 Huobi研究所の理念として、「ブロックチェーンのエコシステムを構築し、より良い未来に貢献する事」を掲げております。

Huobi Japan公式アカウント

Twitter:https://twitter.com/HuobiJapan?lang=ja

Telegram:https://t.me/huobiproJapan

Facebook:https://www.facebook.com/HuobiJapan/

Youtube: https://www.youtube.com/channel/UCpWnfmrT6qyTtkdgZJgNn4w/

※注意事項

今回の記事はあくまで、調査レポートを元にCoinPostの考えを述べたもので、仮想通貨の値上がりを保証するものや、投資を奨励するものではございません。仮想通貨への投資の際は、価格変動リスク、信用リスク、流動性のリスク等、リスクを確認した上、ご自身の責任の下で投資を行いましょう。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
03/19 火曜日
11:00
アバランチ財団、ミームコイン5種の保有を発表 
アバランチ財団が暗号資産(仮想通貨)AVAXのエコシステム支援のため、Coq InuやTechなど5種類のミームコイン保有を公表。コミュニティ活性化の一環として選ばれた。
10:20
ビットコイン現物ETFにさらなる資金流入可能性 CoinShares分析
仮想通貨投資企業CoinSharesのアナリストは、ビットコインには今後数か月の間に需要急増が起こる可能性があるとの見解を述べた。
08:20
ミームコイン熱狂でソラナのGoogle検索数急増、2018年ICOブームに類似との懸念も
次にヒットするミームコインを探すトレーダーや投資家は「BOME」プレセール型ローンチをはじめ、さまざまなプレセール型ミームコインに資金を流入させ、その多くが「出口詐欺」であることが確認されている。
07:15
SCB銀、イーサリアム現物ETF承認の影響を分析
仮想通貨イーサリアムの現物ETF承認なら最初の1年で6兆円超の資金が流入する可能性があると、英大手銀行のスタンダードチャータード銀行が分析。イーサリアムやビットコインの価格予想もしている。
06:20
OKX、欧州でUSDT通貨ペアを廃止 MiCA法準拠で
USDTはOKXやバイナンス、Bybitなど集権型取引所の出来高の根幹となっているためUSDTペアの廃止は取引所の収益に打撃を与えることになる。
05:50
AI・DePIN関連銘柄「Akash」、コインベースに新規上場
半導体大手エヌビディアが今週「NVIDIA GTC AI 2024」を開催することから、思惑買いで先週末にAKTやRender、ワールドコインなどのAI仮想通貨銘柄は一時的に値上がりしたが、その後反落。
03/18 月曜日
19:46
プライバシー保護と相互運用性に特化した「Partisia Blockchain」の魅力とは 専門家が動画解説|WebX STUDIO
企業や自治体からも注目される、秘匿マルチパーティ計算(MPC)を用いてプライバシー保護と相互運用性に特化したPartisia Blockchainとは。コミュニティサポーター「ぐぬぐぬたい」氏がCoinPost YouTube番組「WebX STUDIO」に出演し動画解説を行なった。
15:25
「Web3の未来をリードするのはアジアの国々」Parity Asia製品工学トップが見解示す
ブロックチェーンインフラ企業Parity Technologies Asiaは、日本で昨年開催されたWebX2023実績などを踏まえ、アジア太平洋地域の国々がWeb3の未来を形作る上で主導権を握るとの考えを明らかにした。
12:47
米検察、FTXのサム前CEOに懲役40年以上を求刑
米検察当局は、22年11月に破綻した仮想通貨取引所FTXの前サム・バンクマン=フリードCEOに懲役40年から50年の判決をくだすよう裁判所に要請した。弁護側は緩和を求めている。
12:35
イーサリアム現物ETFが5月までに承認される確率は? 海外アナリスト6名が見解述べる
米各社のアナリストら6名は、暗号資産(仮想通貨)イーサリアム現物ETFが今年5月までに承認される見通しについて議論し見解を述べた。承認の上でのハードルなどについても意見している。
12:31
ビットコイン一時65000ドル割れも反発、ソラナは時価総額4位に浮上
暗号資産(仮想通貨)市場では週末にかけて急落していたビットコインが反発。前週比30%高のソラナ(SOL)はBNBを超え、時価総額4位に浮上した。
03/17 日曜日
11:00
週刊仮想通貨ニュース|ETHのDencunやBTCの7万ドル割れに高い関心
今週は仮想通貨イーサリアムの大型アップグレードDencunの完了、ビットコイン価格の急反落、米金融大手JPモルガンのビットコイン現物ETF分析に関する記事が最も関心を集めた。
03/16 土曜日
12:00
バイナンスのVC部門バイナンスラボ、グループから独立
大手仮想通貨取引所バイナンスのVC部門バイナンスラボが、今年初めにバイナンスグループから独立していたことが分かった。
11:05
「イーサリアムがコインベースの収益を後押し」JPモルガン分析
JPモルガンは、イーサリアムが米仮想通貨取引所コインベースの収益にプラスの影響を与えると分析した。背景にDencunアップグレードなどを挙げた。
09:30
ビットコイン一時65000ドル台まで下落、米国株続落|16日
今週の重要な経済指標であるCPIおよびPPIは両方ともに予想を上回る結果となり、FRBの利下げ期待を後退させた。今も6月からの利下げはなお予想されているが、一部では7月に先送りする動きもでききた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/03/22 18:30 ~ 21:00
東京 東京都江東区
2024/03/28 15:00 ~ 18:00
東京 東京日本橋タワーB2階
2024/04/06 ~ 2024/04/09
香港 香港コンベンション・アンド・エキシビション・センター3FG
重要指標
一覧
新着指標
一覧