仮想通貨規制をリードすることがG20の責務:印シンクタンクORF

G20の規制当局が果たすべき役割

インドを拠点とするシンクタンク「Observer Research Foundation」(ORF)は10月31日、G20は暗号資産(仮想通貨)規制でリーダー的役割を果たすことが急務であると主張する論説を発表した。

G20とは

Group of 20の略で、主要国首脳会議(G7)に加盟する7ヶ国と欧州連合、ロシア、及び新興経済国11カ国を加えた合計20の国と地域。

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独立系メディア「Eurasia Review」への寄稿で、ORFはこれまでのG20の仮想通貨への対応を振り返り、フェイスブックが発行予定であった世界規模のステーブルコイン「リブラ」(後Diemに改名)に対し、一団となって強く反対した事例に言及。「G20が断固たる行動を取ることができれば、反抗する民間のソリューションを主権国家の管理下に置くことが可能になる」と指摘した。

さらに、次世代の金融構システムの要素を構築する際にも、G20が主導して官民連携の強化が可能になるとの見解を示した。

7月に行われたG20の財務相・中央銀行総裁会合では、世界的な「グローバル・ステーブルコイン」は必要事項が定められるまで運用を開始するべきではないという共同声明が発表された。

関連:「グローバル・ステーブルコイン」の運用はまだ先──G20の共同声明

ステーブルコインとビットコイン

一方、ORFは国際通貨基金(IMF)の調査結果を引用し、全仮想通貨の時価総額の半分近くをビットコイン(BTC)が占め、流通しているステーブルコインの時価総額は1,200億ドル(約13.7兆円)で、時価総額の5%に過ぎないと指摘。

ビットコインは「価値保存とインフレ回避のための流動的な資産」であるため、「トルコ、ブラジル、アルゼンチン、インドネシアなどのG20経済圏含む新興市場や発展途上国で特に人気がある。」と分析している。

IMFは先月初めに金融安定性に関するレポートで、新興国などで法定通貨に代わり仮想通貨が使われる「仮想通貨化」(Cryptoization )が起こり、政府による金融政策の有効性が低下するとともに、金融安定化にリスクが生じる可能性を論じている。

関連:IMF(国際通貨基金)、仮想通貨の規制強化を促す

ビットコイン規制には世界的協調が必要

ORFは、巨大ハイテク企業が築いた第一世代に対し、第二世代のインターネット経済は、仮想通貨が中心となって形成されると見ている。

その代表格であるビットコインは、グローバル規模で運営されている分散型の台帳技術であるため、一国が単独で規制することは困難を極めるとORFは指摘。G20が仮想通貨の規制を十分に把握し、技術の性質や規制のベストプラクティスについてそれぞれの国の規制機関に指針を提供すべきだと主張した。

さらに、金融安定理事会(FSB)や金融活動作業部会(FATF)、IMFと協力して、経済協力開発機構(OECD)に、仮想通貨規制に関するガイドラインの作成を要請すべきだと訴えた。

次世代の分散型金融(DeFi)とインターネットの構成要素が、持続可能でバランスのとれた包括的な世界経済構造に貢献するために、G20には、これらの取り組みを調整するチャンスがあると同時に責任もある。

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