はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

大手企業がブロックチェーン技術を続々導入:新技術と既存の企業の在り方

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

BlockShow1日目が開催
ドイツの首都であるベルリンで、「BlockShow Europe」がついに開幕しました。
『Blockchain in Enterprise Environment』と題されたパネルディスカッションについて
SAP、Oracleなど歴史のあるIT企業と、2011年から仮想通貨業界では有名なBitMainなどの関係者が登壇し熱論を交わしました。

登壇者の紹介

出典:BlockShow Europe

SAPはインターネット初期時代から存在する会社で、顧客の『デジタル変換の旅をアシストする』をテーマにしています。

その過程において、顧客のブロックチェーン技術導入をSAPシステム上で行っているそうです。

Bitfuryは、ビットコインのマイニング(採掘)から始まり、現在世界中で行われる11〜15%がBitfuryのマイニングマシンで行われているなどの影響力を持っています。

またBitfuryは、中東のグルジア政府と連携して、世界で初めて土地の所有権をブロックチェーン上に載せました

Bitfuryは、グルジアの国全体の10%の電力を消費するなど大きな存在になっています。 Bitfuryからは事業開発部の担当者が登壇しました。

Oracleからは、新技術導入に長けているビジネス事業部の担当者であるJoost Volker氏が登壇しました。

そのほかにも、スイスでICOを発行した連続企業家や元南アフリカ準備銀行の方が登壇。

モデレーターもTech Crunchの編集長が務めるなど、華々しい経歴の持ち主が顔を揃えました。

内容まとめ

パネルでは相互運用性、政府とブロックチェーンの関わり方、業界を悩ます優秀な人材の確保問題、それぞれの企業が取り組んでいる斬新なアプリケーションについて1時間に渡り議論が行われました。

斬新なアプリケーション

SAPのArtiona Bogo氏はブロックチェーンを農業のサプライチェーンマネジメントに導入している事について触れました。

SAPは、産地や通過経路などの重要な情報を消費者にあまり明かされてない現状を問題視しており、ブロックチェーン技術の導入によりサプライチェーンに透明性をもたらす意図があります。

またBitfuryは、木材のサプライチェーン上においてブロックチェーン技術が使用されていると述べました。

ブロックチェーンのサプライチェーンにおける適用(のもたらす影響度)は大きい。

ブロックチェーンのおかげで、知られていない国にある木材会社は品質、サステナビリティなどの事務作業が省略化できます。

品質などの情報をブロックチェーンで改竄されることなく、世界に提供できることによって新たな扉が開きます。

その結果、以前より価格を高く設定し、ニューヨークの上流階層に商品を提供できるようになりました。

ブロックチェーンのおかげでビジネスモデルそのものが変わった。

政府

BitfuryのTaverner氏は、イノベーションは政府主体で行われると提議。

そうした中で、OracleのVolker氏は、政府主体の場合、欧米諸国など場所によってはイノベーションが妨げられると反論。

ドバイなどの国主体でイノベーションが進んでいる国は、国家の仕組みが多くの先進国とは異なる点をあげました。

また以前、南アフリカの中央銀行である南アフリカ準備銀行に勤めていたEtsebeth氏は、マルタ島など国によっては自暴自棄になってブロックチェーン導入に走る国や政府もいる点を指摘。

機関投資家でもあるFrank Fu氏は、マルタ島などの規制緩和に走る国は新たな投資を招く点がある一方、誇大宣伝が起こりかねない点を懸念しました。

CoinPost撮影

相互運用性

またパネルは、相互運用性の欠如している現状は異常であるとTaverner氏は発言。

「異なるブロックチェーンを使用しているが故に、コミュニケーションできない事はおかしい」と異論を唱えました。

しかしSAPとOracle、既存の大手IT企業は、仮にブロックチェーン技術が大体的に実装され使用されたとしても、ERPシステムの需要は減らないと述べ、

既存のシステムとの協力は必要である

と語りました。

優秀な人材確保の問題

最後に、パネルは業界全体を取り巻く問題として、優秀な人材の確保の難しさを取り上げました。

また、「今後ブロックチェーン業界で働きたい人は、どのような基準で選択すればいいか」の問いに対し、SAPのBogo氏は次のように語っています。

SAPでは具体性のあるプロジェクトで実際の顧客と仕事ができる。

ICOする企業はそれはそれで楽しいだろうが、乗り越えなければならない課題もたくさんある。

大手企業でブロックチェーンに携わる方がより早く、具体的にイノベーションを押すことができるだろう。

OracleのVolker氏も

大手企業の方が、新技術導入は早く起こるだろう。

 

と、発言しています。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
13:45
ANAPホールディングス、企業向けビットコイン戦略支援「ビットコイン道場」を開始
ANAPホールディングスが企業のビットコイン活用を支援する継続型プログラム「ANAPビットコイン道場」の提供を開始した。会計や税務などの実務を専門家が包括的にサポートし、参加企業がコミュニティ形式で課題解決に取り組む仕組みを提供する。
13:02
コンヴァノがビットコイン戦略から本業回帰、AI・ヘルスケア事業に注力へ
コンヴァノが仮想通貨ビットコインを最大約2万BTC取得する計画を取り下げ、成長中の事業へ軸足を移す。業績予想を上方修正しており本業成長を重視する戦略転換となる。
10:55
米当局がビットメイン製品を国家安全保障リスクで調査、トランプ関連企業も1万6000台使用
米国土安全保障省が中国メーカーのビットメインを調査し、機器がスパイ活動や電力網破壊に使用される可能性を指摘。トランプ大統領の息子たちの会社アメリカン・ビットコインも1万6000台を購入した。
10:05
コインベース、ソラナのミームコイン取引所「ベクター」を買収
コインベースがソラナ基盤SocialFiプラットフォーム「ベクター・ファン」を買収すると発表した。年内に取引完了予定で、ソラナエコシステムへの参入を拡大し、すべてを取引できる取引所の構築を目指す。
09:35
ベセント米財務長官、ビットコインバーにサプライズ訪問 仮想通貨業界への影響は
スコット・ベセント米財務長官がビットコインバー「Pubkey DC」を訪問し、仮想通貨コミュニティで話題になっている。業界関係者の反応と今後の影響を解説する。
08:25
NYSEがグレースケールのXRPとドージコインETF承認、25日上場予定
NYSEがグレースケールのドージコインとXRP ETFの上場を承認し、11月25日に取引を開始する。今週はビットワイズのXRP ETFやフィデリティのソラナETFも上場し、アルトコインETF市場が急拡大している。
07:45
「仮想通貨財務企業などの上場後の事業の大幅変更について対応を考える必要」JPXのCEO
日本取引所グループの山道CEOは、ビットコインなどを保有する仮想通貨財務企業への規制強化は現時点では検討していないと説明。一方で、事業の大幅変更については対応を考える必要があるとも述べている。
07:05
個人マイナーがビットコイン採掘に成功、1億8000万分の1の確率を克服
極めて小規模な個人マイナーがわずか6TH/sのパワーでビットコインブロックの採掘に成功し、約26万5000ドル相当を獲得した。確率は1億8000万分の1で、近年最も幸運なソロ採掘となった。
06:25
トム・リー率いるビットマイン、初の配当実施もイーサリアム保有の含み損は6250億円超 
イーサリアム最大の企業保有者ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズが11月21日、2025年8月期通期で純利益3億2816万ドルを計上し、大手仮想通貨企業として初めて配当を実施すると発表した。しかしイーサリアム価格下落で含み損は40億ドル超に達している。
06:02
金持ち父さん著者キヨサキ、3.5億円分ビットコインを売却し広告事業投資へ 以前の姿勢から一転
『金持ち父さん貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキ氏が11月22日、約225万ドル相当のビットコインを売却し、外科センターと看板広告事業に投資すると発表した。以前の「売らずに買い続ける」発言から一転した。
05:45
マイケル・セイラー、指数除外懸念に反論「ストラテジーはファンドではない」
ストラテジー社のマイケル・セイラー会長は主要株価指数からの除外懸念に対し「我々はファンドではなく上場事業会社だ」と反論した。
11/21 金曜日
17:25
米ビットコインETF、1週間で大規模な資金流出が2回
11月20日、米ビットコイン現物ETFは9億300万ドル(約1,395億円)の純流出を記録し、史上2番目の規模となった。1週間前の記録を更新。ブラックロック、グレースケール、フィデリティの主要3ファンドで流出の大部分を占め、全ETFで純流入ゼロという異例の事態に。
16:38
予測市場が急成長 カルシ(Kalshi)が1500億円調達と報道も
予測市場カルシが2ヶ月で評価額2倍超の110億ドルで10億ドル調達。取引量は10月に過去最高の44億ドルを記録。競合ポリマーケットも120億〜150億ドルでの追加調達を協議中で、予測市場への投資が加速。
16:33
暗号資産(仮想通貨)の申告分離課税が実現したら?押さえておきたい税務のポイント|Aerial Partners寄稿
仮想通貨の申告分離課税が現実味を帯びてきた今、投資家が知っておくべき税制変更のポイントを解説。税率の一定化、損益通算、特定口座の導入可能性など、制度導入後の注意点と準備すべきことをわかりやすく紹介します。
16:10
CAICAテクノロジーズ、JPYC決済ソリューションの提供を開始
CAICAテクノロジーズが日本円ステーブルコインJPYCの決済ソリューション提供を開始。企業向けにコンサルティングサービスと決済モジュールを提供し、ステーブルコイン決済の導入を支援する。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧