暗号資産交換業における分別管理
フリマアプリ「メルカリ」を提供する株式会社メルカリは5日、大手求人サイトLinkedInに新たな暗号資産関連の求人を掲載したことがわかった。
新たなポジションは、「暗号資産交換業における顧客資産分別管理業務」を担当するもので、「0➡︎1での業務立ち上げ、分別管理フロー構築、分別管理運用、業務手順書作成、信託銀行等外部との連携、日々の資金繰り、流動性管理を担っていただきます」としている。また、必須条件についても詳しく記されている。
暗号資産の分別管理とは、取引所やカストディアンといった交換業者が会社側の資産と顧客の預かり資産を分けて管理するといった規制要件に該当するものだ。これは、メルカリが暗号資産の交換業者などとして進出する事業計画の一環と見られる。
今年の9月、メルカリの子会社で、暗号資産やブロックチェーンに関するサービスの企画・開発を行う「メルコイン」が金融庁認定の規制団体である日本仮想通貨交換業協会(JVCEA)の第二種会員として登録した経緯がある。
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第二種会員は金融庁の業者登録を完了した、暗号資産交換業者で構成される「正会員」への登竜門。メルカリは今回の求人で事業計画をさらに進めようとする格好だ。
メルカリは4月に100%子会社として、メルコインを設立。9月に同社が運営予定であるブロックチェーン関連の事業を親会社であるメルカリの定款に追加することを発表していた。
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メルコインについては、デジタル資産へのニーズ拡大を背景に、暗号資産取引所の運営だけでなく、メルカリの売上金をビットコイン(BTC)で受取れる機能の提供や、与信・仮想通貨保管・資産運用、そしてNFTの機能を「メルペイ」のウォレットで提供するなどの事業目標が掲げられている。