仮想通貨相場の動向
16日の暗号資産(仮想通貨)市場。ビットコイン価格は、前日比-5.7%の706万円(61,740ドル)と下落した。
ビットコイン先物ETFの米国初承認を背景に過去最高値を更新するも、過熱相場はその後一服。上値を重くする中で、戻り売り圧力に屈した。
上昇チャネル上を推移していたイーサリアム(ETH)価格もトレンドラインを割り込み転落するなど、相場全体で調整色を強めている。
これに伴い、時価総額上位のメジャーアルトの前日比は軒並み-5〜-10%ほど値下がりし、全面安の様相を呈している。前月比では依然として大幅プラスの銘柄が多数あるも、ビットコイン(BTC)は+0.83%とほぼ同水準まで下落している。
これに先駆け、データ分析企業CryptoQuantのKi Young Ju(@ki_young_ju)CEOは14日、「クジラ(大口投資家)の動きが、前仮想通貨バブルの2017年以来最大となった(外れ値除く)」ことを指摘。警戒感を示していた。
$BTC whales are moving.
— Ki Young Ju 주기영 (@ki_young_ju) November 14, 2021
It's the largest moving I've ever seen since 2017 excluding outliers.
The average TX amount skyrocketed like 5x, and it seems most big transactions didn't come from exchanges if you see the fund flow ratio.
Source 👇https://t.co/LoQdefDm4W pic.twitter.com/6lyS0wzNGn
BTC:Tokens Transferred Meanは、トランザクションごとのBTCの転送平均量に基づいた指標。 1TXあたりの平均金額は5倍水準(13.9)まで急増しているとしており、ボラティリティ(価格変動性)拡大に注意が必要な状況と言える。
なお、14日には、17年8月の「SegWit」導入以来、約4年ぶりのビットコイン(BTC)重要アップグレード(ソフトフォーク)となる「タップルート」が、ブロック高#709,632で実行された。
スマートコントラクト機能の強化、プライバシー機能および処理速度の向上などが盛り込まれ、CoinPostに寄稿したビットコイン研究所のコラムでは、「スマートコントラクトであるLightning Networkチャネルの利用コストを下げる効果が期待できる」と解説している。
アルト市場と個別銘柄
Messariのデータを元に集計したCardano Dailyは15日、過去24時間でもっともアクティブなブロックチェーンとして、カルダノ(ADA)がビットコイン(BTC)に次ぐ2位の182億4000万ドルを記録したことを報告した。
MOST ACTIVE CHAINS LAST 24 HOURS ‼
— Cardano Daily (@cardano_daily) November 15, 2021
With 18.24 in transaction volume, @Cardano is currently the second most active chain last 24 hours, after $BTC 😍#Cardano #ADA $ADA pic.twitter.com/6QDJ1q4lpn
3位はイーサリアム(ETH)で93.1億ドル、4位はビットコインキャッシュ(BCH)で45億ドルだった。ADAのステーキングウォレットへの預入額は536億ドルに達し、ウォレットアドレス数は21年9月10日からの2ヶ月間で14.7%増となった。
カルダノは9月13日に、メインネットにスマートコントラクト機能を追加するための大型アップグレード「アロンゾ」を完了している。
1/2 Upgrade successful.
— Input Output (@InputOutputHK) September 12, 2021
Moments ago, we deployed the #Alonzo upgrade at the epoch rollover.
Welcome to the start of a new era for #Cardano $ADA pic.twitter.com/r6QNvTv4pt
関連:カルダノ(ADA)、大型アップグレード・アロンゾ実装完了
16日に掲載されたCoinshares提供の仮想通貨ファンドフローによれば、アルトコインへの流入は、先週は計1,600万ドルの流入で、カルダノが主導した。
デジタル資産全体では、先週の流入額は合計1億5,100万ドルで13週連続の流入に。これまでの流入額は過去最高の90億ドルに達した。ただCoinSharesは、2021年上半期(年初頃)は週間9億6000万ドルとさらに活況だったことから、「機関投資家の関心は、前半期比ではやや抑制されている」との見立てを示している。
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