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「ステーブルコインに対する過度な規制は不要」米FRB理事が指摘

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

「過度な規制はイノベーションを妨げる」

米連邦準備制度理事会(FRB)のランダル・クオールズ理事は2日、ステーブルコインに対する過度な規制はイノベーションを妨げる可能性があると発言した。

12月末にFRBを退任予定のクオールズ理事は、シンクタンク「アメリカン・エンタープライズ公共政策研究所」で講演。金融安定理事会(FSB)議長として、FSBの今後の課題について見解を述べた。

クオールズ理事は、講演の中で暗号資産(仮想通貨)などデジタル資産についても触れており、特にステーブルコインに対して過度ではない「合理的な制約」を設けるべきと主張している。

ステーブルコインとは

ステーブルコインは暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルなどに裏付けられその価値($1)を保つことが目的だ。米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、DAIやUSTといったアルゴリズムを利用するステーブルコインもある。

▶️仮想通貨用語集

デジタル資産には、ボラティリティ(価格変動)や、消費者保護、犯罪の抑止などの面で解決していかなければならない課題があるものの、こうした面での懸念に対処した後は、創意工夫に富む民間企業が迅速に活動できるようにするべきだという。クオールズ理事は次のように述べた。

ステーブルコインのようなデジタル資産は、イノベーションとして歓迎されるものだ。銀行と顧客の間でこれらの資産に対する強い需要があることは明らかで、規制の行き届いた銀行は、これらの資産に関する活動に従事することが認められるべきである。

クオールズ理事が批判する点

特に、クオールズ理事は、財務省が主導する金融規制当局のグループ「President’s Working Group(以下、PWG)」が11月に発表したステーブルコインに関する報告書に言及している。

報告書の中でPWGは、決済システムの障害や、大規模事業者による独占などステーブルコインのもたらすリスクを指摘。そうしたリスクを抑えて有効活用していくために、決済に用いられるステーブルコインの発行を、従来型銀行など、保険に加入している預託機関に限定することを提案した。

関連:米バイデン政権、ステーブルコインの政策提言レポートを公開

クオールズ理事は、まずこの点について「ノンバンク(銀行以外の企業)が規制上の懸念を解消するための、完全に効果的な方法はあるので、やり過ぎだ」とコメント。ただ一方で、既存の銀行規制の枠組みと、ステーブルコイン発行者が安全性を守る上で必要な措置は、関連性があるとした。

クオールズ理事は、PWGの行ったもう一つの提案に対しては、さらに批判的だった。すなわち、デジタルウォレットのプロバイダーを営利企業と切り離すべきとする提案である。理事は、この提案に関して次のように話した。

デジタルではない従来資産よりも、はるかに厳しい制限をデジタル資産に設けることで、どのような規制上の利益が得られるのか、まったく理解できない。

デジタル資産に関連する活動は新しいものだが、規制当局は、それが土台とするテクノロジーの性質だけを理由にして、これらの活動を異なるものとして扱う必要はない。私たちは、こうした活動がもたらす固有のリスクに注意を払いつつ、その将来性を不必要に妨げないようにしなければいけない。

ウォーラー理事も異議

PWGのステーブルコインに対する提案については、FRBのクリストファー・ウォーラー理事も意義を唱えている。

ウォーラー理事は、もしステーブルコイン発行者を銀行に限定すれば市場競争が減り、結果的に決済の効率が悪くなるとして批判していた格好だ。

関連:米FRB理事、規制当局のステーブルコイン規制案に異議

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