CoinPostで今最も読まれています

Visaとコンセンシス、デジタル通貨のインフラで提携

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

Visaとコンセンシス、CBDCインフラで提携

決済大手Visaは13日、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の展開をサポートするインフラを開発するために、イーサリアム開発企業のコンセンシスと提携したことを発表した。

Visaとコンセンシス(ConsenSys)の新しいCBDC関連技術は、既存の決済インフラへも接続することが可能。これにより、一般企業は、CBDCと結びついた決済カードの発行や、デジタルウォレット認証を行うためのインフラを統合できるようになるという。

両社は現在、企業向けのブロックチェーンテクノロジーに対応するため、Visaの決済モジュールとコンセンシスのインフラについて相互連携を進めているところだ。

CBDCとは

各国・地域の中央銀行が発行するデジタル化された通貨を指す。「Central Bank Digital Currency」の略である。仮想通貨との大きな違いは、CBDCは法定通貨であること。通貨の管理や決済等においてコスト削減や効率性向上が期待できる一方で、個人情報やプライバシーの保護、セキュリティ対策、金融システムへの影響など考慮すべき課題は多い。

▶️仮想通貨用語集

イーサリアムのプロトコルを使用

コンセンシスのCBDCインフラとしては、ConsenSys Quorumが活用される。ConsenSys Quorumとは、企業向けに最適化されたオープンソースのイーサリアム(ETH)プロトコルで、中央銀行がCBDCを発行・配布するためのシステムを実現することができる。

Quorumのプロトコルは、民間のプライベートネットワークや、イーサリアムのメインネット、またイーサリアムエコシステム内の様々な製品やツールとの互換性を持つ。コンセンシスの販売戦略ディレクターShailee Adinolfi氏は、次のように説明した。

中央銀行や民間銀行は、イーサリアムのメインネットやイーサリアムのレイヤー2ソリューションの採用が進んでいること、標準規格の存在、プライベートとパブリックネットワーク間の相互運用性などから、CBDC分野で当社のQuorumに関心を示している。

レイヤー2(L2)とは

「2層目」のブロックチェーンのこと。全ての取引履歴をメインチェーンに書き込むと負荷が大きくなり、処理速度の低下やネットワーク手数料の高騰につながる。そこで、取引履歴の一部をオフチェーンやサイドチェーンに記載するようにすることでメインチェーンへの負荷軽減や処理速度向上を期待することができる。

▶️仮想通貨用語集

今春に実証実験を計画

VisaのCBDC責任者であるCatharine Gu氏は、Visaの決済インフラの上にCBDCを構築する利点について、次のように述べている。

CBDCネットワークが、既存の銀行アプリに統合されれば、レジでCBDCとリンクしたVisaカードを使うことができる。CBDCが保管されたデジタルウォレットをタップして、世界中の8,000万のVisa加盟店で、小売店の既存決済端末を通じて、安全に支払うことも可能だ。世界中の人々にとって、すでに馴染みのある決済方法となる。

Gu氏によると、両社は今春にも、CBDCシステムの使い勝手を検証するための実証実験を検討中だという。Gu氏は、次のように話した。

今後2~3年は、CBDCが決済システムで果たす役割を理解する上で、非常に重要な時期になるだろう。新たなマネーの形態が、既存の決済手段やシステムと、どのように共存できるかを理解することが重要だ。

コンセンシスのAdinolfi氏は、「もしエンドユーザーが、カードなどすでに慣れ親しんでいる方法で、NFT、ステーブルコイン、CBDCなど、ブロックチェーン上の様々な資産にアクセスできるようになれば、これらの資産の普及を加速させることもあるだろう」と、独自見解を述べた。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/19 金曜日
18:00
2024年注目の仮想通貨10選 セクター別の主要銘柄
暗号資産(仮想通貨)市場を代表する、注目銘柄10選。ビットコイン現物ETFが承認され半減期を迎える2024年。RWAやAI銘柄などセクター毎に投資活動が活発化。年初来の騰落率を含む各種データを網羅。ソラナのミームコインやエアドロップの効果は業界全体に影響している。
13:53
Yuga Labs、NFTゲームの知的財産権をゲームスタジオ「Faraway」に売却
著名NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club」で知られるYuga Labsは、同社が開発するNFTゲーム「HV-MTL」と「Legends of the Mara」の知的財産権を、ゲームスタジオ「Faraway」に売却したと発表した。
11:54
中東情勢緊迫化で株やビットコインなど急落、リスク回避の動き強まる
中東情勢を巡りイスラエルのイランへの報復攻撃が伝わり、日経平均株価や仮想通貨ビットコインなどリスク性資産が暴落した。先行き懸念からリスク回避の動きが強まっている。
11:30
Ondo Finance、米国債建てトークンUSDYをコスモスで展開へ
資産トークン化企業Ondo Financeは、Noble Chainと提携して米国債建てトークンUSDYなどの資産をコスモス上で展開すると発表した。
11:00
テザー社、USDT超えて最先端技術提供へ 4つの新部門立ち上げ
USDTを発行するテザー社は事業部門を4つに再編する計画を発表した。ステーブルコインを超えた、より包括的なソリューションを提供していく計画だ。
10:10
「BTC半減期後の相場はマクロ経済が主導」10x Research分析
仮想通貨ビットコインの半減期後の相場を主導するのはマクロ経済であると10x ResearchのCEOが指摘。現状ではビットコインの今後価格が5万ドルまで下がる可能性もあると述べている。
09:35
Aptos開発企業、マイクロソフトやSKテレコムなどと提携
アプトス・ラボが数社と共同で開発するAptos Ascendは、金融機関向けのデジタル資産管理プラットフォームだ。この製品はAzure OpenAI Serviceを使用する。
07:55
仮想通貨取引所バイナンス、ドバイで完全な事業ライセンス取得
バイナンスは昨年同局からMVPライセンスを取得したが、同ライセンスには3段階のプロセスがあり、今回は最終段階をクリアしたことになった。
07:20
「半減期後にBTC価格は下落する可能性」JPモルガン
半減期後に仮想通貨ビットコインの価格は下落する可能性があると、JPモルガンのアナリストは分析。17日のレポートで分析の根拠を説明している。
06:30
バイナンス、新たな仮想通貨ローンチパッド「メガドロップ」発表
最初に選ばれたプロジェクトは仮想通貨ビットコインのステーキングプラットフォーム「BounceBit」で、168,000,000 BBトークンがMegadropを通して配布される予定だ。
06:00
コインベース、ソラナミームコイン「WIF」の永久先物提供へ
米仮想通貨取引所大手コインベース(およびインターナショナル取引所)は19日、ソラナ基盤のミームコイン「WIF」のパーペチュアル先物取引を新たに提供する予定を発表した。
04/18 木曜日
17:05
Flare Network、PFP NFT生成AIサービスの一部機能を公開
Flare Network(フレアネットワーク)はデータに特化したブロックチェーンとしてAIを強化。Atrivと提携してコードなしでNFTを生成するプラットフォームを提供。このプラットフォームは、デジタルアートの取引と集大成を容易にし、安全なクロスチェーン取引をサポートする予定。
17:00
ビットコインの新トークン標準「Runes」が注目される理由
仮想通貨 ビットコイン新たな代替トークン基準「Runes」にコミュニティの注目と期待が集まっている。ビットコイン版NFTの発行を可能にしたOrdinalsの開発者が、設計した新たなプロトコルで、ビットコインの半減期に合わせてローンチされる。
16:25
ソラナのDEX「Drift」、18万ユーザーに1億トークンのエアドロップ実施へ
ソラナのDEXプロトコル、Driftが1億トークンのエアドロップを実施予定。取引量200億ドル超のプラットフォームで、ユーザー活動に基づくトークン配布が行われる。新たな暗号資産(仮想通貨)DRIFTの詳細を解説。
15:00
コンサル大手EY、イーサリアム基盤の契約管理サービスを立ち上げ
世界四大会計事務所の一つ、アーンスト・アンド・ヤングは、ブロックチェーン技術を活用した企業契約管理ソリューション「EY OpsChain Contract Manager」の立ち上げを発表した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/20 ~ 2024/04/21
大阪 京セラドーム大阪
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
重要指標
一覧
新着指標
一覧