TOP 新着一覧 チャート 資産運用
CoinPostで今最も読まれています

米株指数下落でビットコイン連れ安、相関係数は過去最高水準に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

ハイテク銘柄中心に構成される米ナスダック株式市場が前日比-2.6%と大幅安となり、投資家心理を再び悪化させた。

上院銀行委員会の公聴会にて、FRB(米連邦準備制度)のラエル・ブレイナード理事が、「テーパリング(量的緩和縮小)完了直後の早期利上げの可能性は排除しない」などと言及したことなどが嫌気された。CPI(米消費者物価指数)が39年ぶりの高水準で高止まりするなど、米金融当局はインフレ抑制の必要性に迫られている。

関係者発言で市場が過度に一喜一憂する内は”織り込んでる”とは言い難い。特にアルトバブル翌年の確定申告を控える仮想通貨市場では、現金やステーブルコイン比率を高めて機を伺う投資家も少なくないとみられる。

暗号資産(仮想通貨)市場は、米国時間(日本時間0時頃)よりビットコイン価格が段階的に急落。前日比で-3.2%の487万円(42,731ドル)まで下落した。

BTC/USD日足

トレンド転換の要衝45,000ドル前後のレジスタンスライン(上値抵抗線)を試す前に反落しており、再び様子見基調が強まった。クジラ(大口投資家)の動きを可視化するオンチェーンデータ「Whales map」によれば、46,500ドル付近も相応の戻り売り圧力が想定される。

相関係数が過去最高水準に

Delphi Digitalのデータによれば、ビットコインと米主要株価指数「S&P 500」の相関係数は、過去最高水準の0.6に達した。特に直近1ヶ月で上昇傾向が目立つ。

SPXとBTCの相関係数(Delphi Digital)

相関係数は、類似性の度合いを示す統計学的指標。1.0は完全相関、マイナスの値は逆相関を示す。先日取り上げたCoinMetricsの相関係数データの30日平均でも0.58を記録している。(過去最高はコロナ・ショック時の0.78)

Coin Metrics

国際通貨基金(IMF)のチーフエコノミストであるGita Gopinath(@GitaGopinath)氏は、「株価指数とビットコインの相関関係は、金や債券、主要通貨との相関関係よりも高まっており、当初の認識よりも”リスク分散”効果が下がっていることを示している」と指摘した。

IMFのレポートでは、新型コロナウイルスのパンデミックによるコロナショック(2020年3月)前は、ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産と株価指数との相関性はほぼ見受けられなかったが、その後金融緩和フェーズで投資家のリスク選考が強まるにつれて相関するようになった。

それまで「0.01」だった相関係数は、2020〜21年の測定値では「0.36」まで跳ね上がっている。

特に新興市場経済で顕著に現れているという。MSCI新興市場指数のリターンとビットコインの相関関係は、2020〜2021年に0.34に達し、前年度の17倍と急増した。相関性が高まるほど、類似したポートフォリオを組んだ投資家のセンチメント(市場心理)が、異なる資産クラスを跨いで波及するおそれがある。

この点についてIMFは、「ボラティリティ(価格変動性)の高さゆえ、暗号資産が広く採用されている国においては、財政安定化にリスクをもたらす可能性がある」と懸念を示した上、「包括的でグローバルな規制の枠組みを整える必要がある」と言及している。

アルトコイン市場の動向

ビットコイン下落に伴いアルトコインが軒並み反落する中、逆行高のNEAR Protocol(NEAR)が再び異彩を放っている。NEARは、11日時点でCoinmarketcap(CMC)時価総額ランキングTOP20内まで上昇した。

Messari

大手VC「Three Arrows Capital」が主導する1億5000万ドル(170億円)の資金調達を完了したことなどが材料視された。Andreessen Horowitz(a16z)やFTXのサム・バンクマン・フリードCEO率いるAlameda Researchなどの機関投資家も出資している。

関連:Near Protocol、170億円を資金調達 Web3.0の普及加速へ 

レイヤー1(L1)ネットワークのNEARは、分散型アプリ開発の基盤を提供するスマートコントラクトプラットフォームだ。

すでに独自シャーディングモデル「Nightshade」を実装するなど、ETH2.0に先駆け拡張性の高さで先行するほか、イーサリアム互換のAuroraネットワークを介して相互運用性向上に取り組むなど、開発やエコシステム(生態系)の拡大スピードに定評がある。

2021年は、DeFi(分散型金融)やNFT(非代替性トークン)需要で肥大化するイーサリアム経済圏のスケーラビリティ問題を背景に、対抗馬となるL1プラットフォームとして、バイナンスコイン(BNB)、ソラナ(SOL)、 テラ(LUNA)、アバランチ(AVAX)などが大きな成長を遂げている。

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
11/21 木曜日
17:00
BitwiseがソラナETF準備開始 デラウェアで信託登録完了
暗号資産運用大手Bitwiseが、ソラナ(SOL)ETF組成に向けデラウェア州で信託登録を完了した。VanEck、21Sharesに続く参入となる。
16:59
バイナンス、5種類の仮想通貨取引ペアを11月22日に取扱い中止
大手取引所バイナンスが、THETA/ETHやRARE/BRLなど5種類の仮想通貨取引ペアの取扱い中止を発表。11月22日12時より取引停止へ。各トークンは他の取引ペアで継続取引可能で、価格への影響も限定的。スポット取引ボットサービスも同時終了。
15:27
ビットコイン1500万円突破 ETFオプション解禁で資金流入加速
ビットコインが史上初めて1500万円を突破した。米国でETFオプション取引が解禁され、機関投資家の参入が加速。IBITへの1日1000億円規模の資金流入が継続する中、トランプ政権への期待も相場を押し上げる。バーンスタインは3100万円到達の強気予想を見立てている。
13:10
ソラナPhantomウォレット、米AppStoreの無料ユーティリティアプリ部門でトップに
ソラナ基盤のPhantomウォレットが米AppStoreで無料ユーティリティアプリ部門1位を獲得。無料アプリの総合部門でも5位に躍進した。
11:25
半導体大手エヌビディア決算報告 過去最高の売上高
エヌビディアが8~10月期決算を発表。売上高は再び過去最高を記録した。AI需要拡大で業績好調も、成長率の鈍化予想で株価は下落している。
11:05
米SEC、仮想通貨指数ETFの上場判断を延期
ゲンスラー率いる米国証券取引委員会は、米大手資産運用企業フランクリン・テンプルトンの仮想通貨指数ETF「EZPZ」の承認判断を延期した。
09:40
「仮想通貨は申告分離課税で20%に」国民民主党の玉木代表が与党に要望
国民民主党の玉木代表が仮想通貨税制改正を与党に要望した。雑所得から申告分離課税にすることを提案している。
07:50
テザーUSDTが3000億円分新規発行、市場に流動性注入
今週仮想通貨ビットコインの上昇に際し、ステーブルコインのテザー(USDT)が大量に発行されたことが明らかになった。
06:50
米上場のバイオ企業、ビットコイン財務戦略を採用
米上場のバイオ医薬品企業のHoth Therapeuticsは、最大100万ドル相当の仮想通貨ビットコイン購入を取締役会で承認した。
06:40
トランプ次期政権、史上初の仮想通貨特命官ポストを検討
トランプ次期大統領の移行チームは仮想通貨政策に特化した史上初の常勤のホワイトハウスポジションの設置を積極的に検討しているようだ。
06:20
マイクロストラテジー時価総額が米国トップ100に、ビットコイン史上最高値更新受け
仮想通貨ビットコイン続伸を受け、BTCを大量に保有する米マイクロストラテジー社の株価も続伸し、史上最高値となる504.7ドルに到達し米国で時価総額トップ100にランクインした。
11/20 水曜日
17:03
韓国の仮想通貨課税、2025年1月から導入見込み
韓国政府が2025年初頭から実施予定の仮想通貨課税について解説。免税限度額を250万ウォンから5000万ウォンへ大幅引き上げで、年間利益560万円未満は非課税に。取得価格不明時の代替計算方法導入など、投資家に配慮した新制度の詳細を紹介。11月下旬の法案可決を目指す。
14:00
BONK急騰、アップビットでウォンペア提供開始
韓国最大の仮想通貨取引所Upbitは20日にソラナ基盤の犬系ミームコイン「BONK」の新規上場を実施し、韓国ウォンの通貨ペアを新たに提供し始めた。
13:57
Ledger Stax・Flex完全ガイド|仮想通貨の高性能ハードウェアウォレットを徹底比較
10周年を迎えたLedgerの次世代ハードウェアウォレット「Stax」と「Flex」を詳しく解説。大画面タッチパネル搭載の最新モデルの特徴から、定番のNanoシリーズとの違いまで完全網羅。セキュリティと使いやすさを兼ね備えたウォレットの全貌を紹介しています。
13:20
マイクロストラテジー会長、マイクロソフト株主総会でビットコイン投資を提案へ
米マイクロストラテジー社のマイケル・セイラー会長が、マイクロソフト株主総会で3分間のビットコイン投資プレゼンを実施すると発表。ビットコイン投資は株主にとっても、株価を左右する重要な議題であり、総会で議論されるべきだと述べた。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/12/01 09:30 ~ 20:00
東京 墨田区文花1丁目18−13
重要指標
一覧
新着指標
一覧