イーサリアム担保の法定通貨融資
株式会社大和証券グループ本社と株式会社クレディセゾンの合弁会社であるFintertech株式会社は、暗号資産(仮想通貨)イーサリアム(ETH)の担保ローンの提供を開始することがわかった。日本経済新聞が報じた。
イーサリアムの担保ローンの提供は国内では初と見られる。同社は2020年8月にビットコイン(BTC)を担保として法定通貨を融資できるサービス「デジタルアセット担保ローン」を提供開始。当初は、法人にのみ提供していたが、2021年11月に個人投資家にも提供を開始した。今回、同サービスにおいてイーサリアムにも対応する形だ。
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サービスの詳細
ビットコインの担保ローンと同じく、金利は年率4~8%、個人投資家は200万円~5億円、法人は500万円~5億円を融資できる。契約期間は1年で、融資金の使途は原則自由とされる。
担保となる資産に対する融資限度の割合である担保掛目は50%。担保としたイーサリアムの額の半額分の日本円を借り入れることができる。
仮想通貨担保ローンは、保有する仮想通貨を担保として資金調達できるため、仮想通貨を売却せずに、事業拡大などに必要な資金や、含み益に課せられる納税資金を確保したいというニーズに応えることができる。
国内では仮想通貨担保ローンサービスを提供する企業は限られるが、海外では複数の大手企業が参入している。米国の大手金融機関Fidelity Investmentsの子会社や大手仮想通貨取引所コインベースなどがビットコインやイーサリアムを担保としたローンサービスをすでに展開しており、最近ではNFT(非代替性トークン)を担保とした融資サービスも複数立ちあげられている。
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