CoinPostで今最も読まれています

『基本路線は成長戦略』自民党デジタル本部のNFT特別担当に平将明議員が就任

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

政府がNFT周りの法整備に注力へ

自民党のデジタル社会推進本部は19日、元内閣府副大臣などを歴任した平将明議員を「NFT(非代替性トークン)特別担当」に指名したことを発表した。今後、国内における規制設定などを検討していくという。

CoinPost編集部が平将明議員事務所に問い合わせたところ、デジタル社会推進本部は「来週、NFTについて議論するプロジェクトチーム(PT)のキックオフを行う」と回答を得た。

早期のNFT規制について法的整理の明確化を歓迎する声がある一方、「過去の事例からも政府介入で過剰な規制が先行した場合、新興産業のイノベーションを止め、他国に遅れを取ってしまうのではないか」などと、関係者から懸念の声も多く聞かれる。

その点について平議員は20日、「基本路線は成長戦略」であることを強調。現状の課題にある海外への人材・企業流出に懸念を示し、投資資金を呼び込むため、税制改正の提言も視野に進めていく方針を明らかにした。

関連:デジタル庁とは?設立の背景や組織形態など分かりやすく解説

ボトルネックは規制と税制面

国内の暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン事業については、利用者保護を大義名分にした政府の過剰規制や他国と比べて不遇の税制面が重くのしかかっている現状がある。イノベーション促進との両立を図る海外先進国とは対照的で、人材や資金の海外流出は死活問題だ。

17日にHuobi GlobalやOKExといった世界大手暗号資産(仮想通貨)取引所への上場を果たした日本発パブリックブロックチェーン「Astar Network」の創業者でStake Technologies株式会社の渡辺創太CEOは、「叶うならば、日本でローンチしたかった」と切実な想いを打ち明ける。

また、21年11月には日本経済新聞が、税制面の問題から海外移転を余儀なくされた有望スタートアップ創業者たちの悲痛な声を拾った記事を掲載。

フィンテックの中核をなすブロックチェーン(分散型台帳)技術の開発で日本が競争力を失いかねない。暗号資産(仮想通貨)をめぐる税制が足かせになるとして有力スタートアップが2021年、相次ぎ国外に脱出した。

出典:日本経済新聞:「酷税に失望、デジタル頭脳去る 暗号資産で「戦えない」

関連:Stake Technologiesの渡辺創太CEO、国内プロジェクト支援で33億円規模のファンドを立ち上げる

自民党とWeb3.0

前デジタル改革担当大臣の平井卓也議員は「デジタル庁」設立以前から、仮想通貨の資金調達手段であるICO(イニシャルコインオファリング)などに着目してきた経緯がある。

2018年にJBA(日本ブロックチェーン協会)主催のミートアップに参加した際には、「ICOは自治体の資金調達に適している」と発言。地方創生の手段としても言及していた。

関連:自民党IT・フィンテックのキーマン平井衆議院議員「ICOは、自治体などで行うのは適している」

また、自民党内では21年5月、国会議員有志らが「ブロックチェーン推進議員連盟」を発足。NFTやステーブルコインなど6つの柱を掲げ、ブロックチェーンを国家戦略に含むべきとする政府提言書を提出していた。

関連:「ブロックチェーンを国家戦略に」NFT事業などを見据え、自民党の議員連盟発足

新興産業のNFT(非代替性トークン)の規制面や税対応については現時点で法的立ち位置は明確化されておらず、日本市場に関心を持つ国内外の企業やプロジェクトの足かせとなるなど課題点が山積している。今後、政府による「NFT特別担当」の動向が注目される。

関連:NFTの課税問題について|暗号資産税制の研究者が重要ポイントを解説

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
10/27 日曜日
13:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、アバランチのVisaカード発行やAI系ミームコインGOATの高騰など
仮想通貨市場の1週間の動きをまとめ、ビットコイン、イーサリアム、XRP、アバランチなど時価総額上位の仮想通貨の最新の材料を紹介。米国著名投資家の発言やマイクロソフトのビットコイン投資検討など、重要なトピックスも取り上げた。
11:30
心理的節目の上抜けに成功すれば、ショートカバー伴い最高値を試しにいく展開も視野|bitbankアナリスト寄稿
bitbankアナリストが1000万円台前半で底堅い推移となるビットコイン(BTC)相場を分析。今週の相場失速で失望するのは時期尚早だと言及し、今後の展望を解説した。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|DOGE時価総額3兆円突破に高い関心
今週は、ドージコインの時価総額3兆円突破、米政府のウォレットから30億円相当の仮想通貨が不正流出した可能性、マイクロソフトのビットコインへの投資評価に関するニュースが最も関心を集めた。
10/26 土曜日
14:00
「ビットコイン現物ETF、個人投資家が需要の8割を占める」バイナンスが報告
バイナンスがビットコインの流通量4.5%を現物ETFが保有していると指摘。個人投資家主導の需要拡大と機関投資家の緩やかな参入を分析している。
11:55
リップル社、仮想通貨XRPめぐる対SEC控訴裁判で4つの論点を提出
リップル社がSECとの裁判で控訴審に向けた陳述書を提出。ハウィーテストの適用など4つの重要論点を提示している。
07:20
マイクロストラテジー、24年ぶりの高値 ビットコイン強制売却の可能性は「極めて低い」 BitMEXが分析
BitMEX Researchのアナリストは、マイクロストラテジーが現在の債務構造に基づいて保有しているビットコインを強制的に売却する可能性は「極めて低い」と主張した。
06:35
ハッカー、米政府の仮想通貨ウォレットに大部分の流出資金を返還
米政府の仮想通貨ウォレットから流出した約30億円相当の資金のほとんどが、24時間以内に返還されたことが観測された。
06:15
テザーCEO、米政府捜査の報道を否定
ステーブルコイン発行企業テザーのパオロ・アルドイーノCEOは26日、米国の連邦検察当局が同社を調査しているとのWSJ報道内容を否定した。
10/25 金曜日
18:05
AIエージェントと仮想通貨の融合 コインベースが描く未来像
米コインベース・ベンチャーズは、人工知能(AI)とブロックチェーン技術の新たな融合がデジタル経済を変革すると主張。Web3上で、自律型AIエージェントが人間と自由にやりとりする世界「エージェントWeb」が誕生する未来のビジョンを描いた。
13:28
国内における「暗号資産ETF」実現に向け、 ビットバンクが勉強会の総意として提言公表
暗号資産(仮想通貨)bitbankを運営するビットバンクは、証券会社や資産運用業者、信託銀行等と共同で行う「国内暗号資産ETF」勉強会への参加とともに、参加メンバー一同として日本における暗号資産ETFの実現に向けた提言を発表した。
11:40
個人マイナーが再びビットコインブロック採掘に成功、3200万円相当の報酬獲得
仮想通貨ビットコインのソロ個人マイナーが再び大きな報酬を獲得したことが判明した。9月に続く事例である。
10:45
1995年公開「攻殻機動隊」のNFT、アニモカブランズジャパンから発売へ
今回は第一弾で、1995年に公開された押井守監督作品『攻殻機動隊』をフィーチャーしている。このNFTコレクションでは、作中に登場するキャラクターのパーツを、Mocaverse、CoolCats、San FranTokyoのPFP専用Traitsとしてそれぞれ描き下ろした世界に1つだけの作品となっている。
09:35
米国ビットコイン現物ETF、約100万BTCの保有でサトシ・ナカモトに迫る
米国ビットコイン現物ETFの保有BTCが98.5万枚を突破。サトシ・ナカモトの推定110万枚に接近している。
07:50
マイクロソフト、12月株主総会で「ビットコインへの投資評価」を議決権行使項目に設定
米IT大手マイクロソフトは12月上旬に予定されている2024年の年次株主総会に向けて、「仮想通貨ビットコインへの投資の評価」を議決項目の1つとして設定した。マイクロストラテジーのようにビットコイン保有企業になるか。
07:20
取引所らの企業、日本の仮想通貨ETF誕生に向け提言作成
日本で仮想通貨ETFが承認されることを目指し、取引所や法律事務所らが税制改正などを含め提言を作成した。対象銘柄をビットコインとイーサリアムに絞ることも提案している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/12/01 09:30 ~ 20:00
東京 墨田区文花1丁目18−13
重要指標
一覧
新着指標
一覧