CryptoPunksのNFTの担保ローン
暗号資産(仮想通貨)の分散型オラクルプロジェクトChainlinkは1日、NFT(非代替トークン)レンディングプラットフォーム『JPEG’d』との提携を発表した。
JPEG’dはNFTの所有者がNFTを担保としたローンを行えるプラットフォームで、まず、CryptoPunksが対象になるという。
.@JPEGd_69 is integrating custom-built #Chainlink Price Feeds to obtain the time-weighted average price (TWAP) of sales & floor prices of a filtered set of #CryptoPunks, enabling JPEG'd to create a novel lending/borrowing platform with NFTs as collateral. https://t.co/4E7OJDMZ8p
— Chainlink – Official Channel (@chainlink) September 30, 2021
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CryptoPunksとは
NFTアートの一種で、宇宙人など様々な個性あるキャラクターの作品が人気を博している。Larva Labsが発行する人気NFTシリーズ。収集可能なNFTプロジェクトの先駆けで、2017年に1万体のキャラクターNFTの無料配布が行われたことを始まりとする。イーサリアムブロックチェーン上で所有権の証明を行う。
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NFTを預けて利子を得ることも可能
JPEG’dは、NFTとDeFi(分散型金融)をつなぐプラットフォームともなる。CryptoPunksの所有者は、NFTをプラットフォームに預けて、その価値を担保とした『PUSd』と呼ばれるステーブルコインを鋳造し、利回りを得ることが可能だ。
この際、NFTの価値を決定するには工夫が必要となる。NFTは、個々のトークンが唯一無二のもので固有の価値を有しており、例えば同じCryptoPunksシリーズでも、一点一点、市場価格に大きなばらつきがある。
このために、JPEG’dとChainlinkは、NFT資産の価格査定のために特別な分散型オラクルソリューションを立ち上げた。
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オラクルとは
ブロックチェーン上のスマートコントラクトにオフチェーンのデータを提供するサービス。例えばChainlinkは、世界中で広く採用されている分散型オラクルソリューションであり、そのビジョンを、「スマートコントラクトにおける、オンチェーンとオフチェーンの構成要素を安全に組み合わせる」ことだと説明している。
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このソリューションの中心となるのは、時間加重平均価格(TWAP)と呼ばれるものだ。ある一定期間において、その作品が転売された際の複数の価格と最低価格の両方を測定し、平均価格から異常に離れた価格の影響を弱め、価格操作を困難にするよう設計されているという。
CryptoPunks以外のNFTへも拡大予定
JPEG’dは、まずCryptoPunksを担保としたレンディングサービスを始めるが、将来的には「Art Blocks」、「Bored Ape Yacht Club」など、他の人気NFTコレクションへも対応していく予定だとしている。
Art Blocksの作品は1点約6億円で、Bored Ape Yacht Clubでは107点のNFTが1セットとして約26億円で落札されるなど、高額な取引事例が相次いだ。
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「新たな業界標準を確立へ」
JPEG’dは、Chainlinkとの提携について、次のように意気込みを述べている。
Chainlinkチームとの提携は、人気NFTコレクションがオンチェーンで公正かつ安全に価格査定され、DeFiにおいて担保として信頼されるような新しい業界標準を確立することを目標としている。
こうした動きにより、NFTの実用性を高め、NFTのオーナーが所有権を放棄することなく流動性を利用できるようになる。
なお、JPEG’dのプラットフォームがローンチする時期などについては、まだ発表されていない。