はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

米テスラ、ビットコイン初購入から一年 保有状況・損益は?

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ビットコインの保有状況や損益を報告

米テスラ社は7日、米証券取引委員会(SEC)に21年についての年次報告書を提出。その中で、暗号資産(仮想通貨)ビットコインの保有状況や損益についても明らかにした。

また、仮想通貨について「投資・資産として長期的な可能性を持っている」との考えも示しており、仮想通貨を会社の資産として保有することへの自信を窺わせる。

テスラ社が21年2月、総額15億ドル(約1,700億円)のビットコインを、会社の資産として初めて購入してから一年が経つ。現在のところ、この戦略は成功しているようだ。

報告書によると、テスラ社は21年12月31日の時点までに、購入したビットコインの一部を売却して1億2,800万ドル(約147億円)の利益を上げており、その一方で1億100万ドル(約116億円)の損失を計上していた。差し引きでは、ビットコインにより2,700万ドル(約31億円)の純益を得たようにみえる。一部売却したのは2021の1Q(1月〜3月)だった。

関連テスラ社Q2決算発表、4月以降のビットコイン売却は確認されず

ただ、米国の会計規則の複雑さも考慮する必要がある。

米国の一般的な会計原則(GAAP)の下では、仮想通貨を無形資産とみなし、ビットコイン価格が下落した場合、貸借対照表上のビットコインの価値を減損として計上する必要がある。

さらに、後になってから資産価値が回復しても、評価損を修正することは不可とされている。ビットコイン価格が急上昇しても、企業は、ビットコインを売却しない限り、その値上がり分を利益として計上することはできない。

GAAPとは

英語で「Generally Accepted Accounting Principles(一般に公正妥当と認められた会計原則)」の略。この原則は国ごとに異なり、米国会計基準はUS-GAAPと呼ばれている。米国企業の多くはGAAPに基づくものと、基づかないもの(Non-GAAP)の2種類を用いて決算発表を行っている。

▶️仮想通貨用語集

このためGAAPでは、企業の保有している仮想通貨の価値について曖昧になる傾向がある。

しかし今回の場合、テスラ社は保有するビットコインの価値について明確に申し立てており、投資家も把握できる。報告書によると「2021年12月31日現在の当社ビットコイン保有額の公正価値は19億9,000万ドル(約2,300億円)だった」という。

ビットコイン初購入時から、21年末までの間に、テスラ社のビットコイン含み益は約5,000億ドル(約58億円)増加したことが分かる。

仮想通貨についての見解

テスラ社は年次報告書で、仮想通貨について次のように述べた。

当社は投資として、また現金に代わる流動性の高い資産としての、デジタル資産の長期的な可能性を信じている。

他の投資と同様に、また、法定通貨ベースの現金および現金同等物と同様に、当社は、事業の必要性および市場や環境の状況に応じて、いつでもデジタル資産の保有を増減させることができる。

今後も、仮想通貨の購入や売却を行っていく可能性を示した格好で、動向が注目される。

厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
05/17 土曜日
14:00
アブダビ政府系ファンド、ビットコインETF買い増しで保有額750億円突破
アブダビのムバダラ・インベストメントが第1四半期にブラックロックのビットコインETFを49万株追加購入。ゴールドマン・サックスは最大保有者として3000万株を保有。
13:05
ビットコインETFフェイクニュース事件、犯人に懲役14か月の判決
米SEC公式Xアカウントを乗っ取り、ビットコインETFについてのフェイクニュースを流した26歳の被告に懲役14か月の判決が下りた。偽情報で仮想通貨市場を混乱させたことが重大視された。
11:00
ビットコイン長期保有数1437万BTCに到達も、利確売り強まる=アナリスト分析
ビットコインの長期保有者が3月から5月にかけて利益確定を加速。支出利益率は71%増加し227%の平均リターンを記録。長期保有量は1437万BTCに達するも、市場サイクルの分配フェーズへの移行を示唆。
10:10
トランプ家のWLFI、民主党議員による調査要請を正式拒否
トランプ一族の金融企業WLFIが上院による調査を拒否した。政治的動機と批判し、同社は説明責任や米ドル優位性を指針としていると主張。倫理規定違反の疑惑なども否定している。
09:02
ETH・BTC比率が5年ぶり急騰、アルトシーズンの到来示唆か
イーサリアム/ビットコイン(ETH・BTC)価格比率が過去5年最低水準から38%急反発。ETFによる買い増し、取引所流入減少などの指標から需要増加・売却圧力低下が鮮明に。「極端な過小評価ゾーン」からの回復が示すアルトコインシーズン到来の可能性を分析。
07:50
ビットコインで利回り獲得、Solvがアバランチ基盤の新トークン発表
仮想通貨ビットコインの保有者にRWAの利回り獲得手段を提供するため、Solv Protocolはアバランチ上にSolvBTC.AVAXをローンチ。ローンチの目的や仕組みを説明した。
07:30
10億ドルのビットコイン投資を検討、米上場のシンガポール医療企業
シンガポールの医療企業バーゼル・メディカル・グループが10億ドル規模のビットコイン投資に関する交渉を開始。ストラテジー社に続く大規模企業BTC投資の新事例として注目される中、「革新的な株式交換契約」を通じてアジア医療企業最強の財務体質構築を目指す。
06:45
米裁判所、SECとリップルの和解案を「手続き上不適切」として却下 再申請へ
米連邦地裁がSECとリップルの和解申請を「手続き上不適切」として却下。民事訴訟規則違反が原因で、両者は適切な手続きでの再申請を迫られる状況に。
06:25
イーロン・マスクの『Kekius Maximus』切り替えでミームコインが2倍以上急騰
イーロン・マスク氏がツイッターのプロフィール画像とユーザー名をミームトークン「Kekius Maximus」に変更し、関連トークンが2倍以上急騰。昨年の900%上昇・急落事例に続くマスク氏のSNS活動による仮想通貨市場への影響力を示す展開に。
06:05
サウジ中央銀行、15億円相当のストラテジー株保有でビットコインに間接投資
サウジ中央銀行がセイラーのストラテジー社の株を25656株取得し仮想通貨ビットコインへの間接投資を開始したことが確認された。
05/16 金曜日
17:00
マスクネットワークとは?仮想通貨MASKの買い方・取引所まで徹底解説
Mask NetworkはSNS×Web3をシームレスに接続するSocial-Fiプラットフォーム。本記事では特徴とMASKトークンの買い方を初心者向けに解説します。
13:50
米ステーブルコイン法案、来週末までの成立視野に 次の「起爆剤」との見解も
米上院のステーブルコイン法案「GENIUS法案」で新たな超党派修正案が決定された。消費者保護や倫理規定が強化され、5月19日に討論終結投票が予定されている。
11:58
ビットコイン高値圏推移もアルトコインは上昇一服
仮想通貨ビットコインは104,100ドルと高値圏で推移、アルト市場ではメイプルストーリー(NXPC)はバイナンス対応で一時高騰したほか、XRPは7,300万ドル相当の大口売りとリップル和解手続き却下で下落した。コインベースはサイバー攻撃で最大4億ドルの損失も被害者への返金を約束した。
11:30
ブラックロックの「BUIDL」、初めてDeFiと接続へ アバランチ利用で
ブラックロックの米国債ファンド「BUIDL」がアバランチ上のプロトコル「Euler」に導入された。セキュリタイズは、機関投資家のDeFi参入を促進する一歩になったとしている。
10:55
加速する企業のビットコイン争奪戦、米上場のDDC社が5000BTC取得計画
香港発DDCエンタープライズが5000ビットコイン取得計画を発表。テザーの4812BTC購入、アデンタックスの8000BTC購入のための交渉、ウクライナの国家準備金構想など、企業・国家レベルでビットコイン争奪戦が激化。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧