CoinPostで今最も読まれています

米ワイオミング州、州独自のステーブルコインを発行する法案提出

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

州のステーブルコイン発行を可能にする法案

米国ワイオミング州の議員らは17日、州独自のステーブルコインを発行可能にする法案を提出した。

この「ワイオミング州ステーブルトークン法」は、州政府が、米ドルの価値と連動する独自の暗号資産(仮想通貨)を立ち上げることができるようにするものだ。

ステーブルコインとは

価格が常に安定している(stable)仮想通貨を指す。ステーブルコインは暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルなどに裏付けられその価値($1)を保つことが目的だ。米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、DAIやUSTといったアルゴリズムを利用するステーブルコインもある。

▶️仮想通貨用語集

法案は、現在「鉱物・ビジネス・経済開発委員会」に送付されているところだ。

この先、可決されるかの見通しは不明だが、もし成立した場合、ワイオミング州の財務長官は、22年12月31日までにステーブルコインを発行するか、あるいは発行が不可能と判断した場合は、11月1日までにその理由を説明する報告書を提出することになる。

法案の詳細

法案は、ワイオミング州にステーブルコイン専用の勘定を設けることを規定している。ステーブルコイン発行により得たすべての資金を、この口座で管理するとした形だ。

口座には、州が発行したステーブルコインの想定元本について100%以上が保管されていなければならないとする。

ステーブルコイン保有者が資金償還を要求した時などのため、口座内の資金は利用可能でなければならないという。また、口座内の資金を投資する場合は、米国財務省証券のみが対象だとしている。

法案は投資家保護の面についても規定。これによると、ワイオミング州発行のステーブルコイン購入に関するすべての契約書などには、州はこのトークンを保険でカバーしてはいないこと、ワイオミング州のステーブルコイン口座の価値を超えた額については元本保証されないことを明記しなければならない。

仮想通貨銀行Avanti CEOの見解

この法案について、ワイオミング州を本拠とする仮想通貨銀行(デジタルアセット・バンク)Avantiの、Caitlin Long CEOは「間違いなく議論のきっかけとなる」として、次のようにツイートした。

州発行のステーブルコインは、償還可能な地方債券に似ている。ただし、利子も満期もない。そしてデジタルトークンという形式を取るため、法・構造・決済の面でも、債券とは大きな違いを持つものになるだろう。

Long氏は、「複雑なコンセプトであり、色々と聞きたいこともある」「長所と短所がありそうだ」としつつ、「ワイオミング州が、仮想通貨に関して新たなアイデアを探求し続けているのは素晴らしい」と前向きにとらえている。

ワイオミング州は、米国の中でも仮想通貨に先進的な自治体だ。

21年4月には自律分散型組織(DAO)の法人化を認める法を成立させている。その他にも、仮想通貨の入出金を行える特別な銀行を認可しており、20年9月には仮想通貨取引所クラーケンが、21年6月には仮想通貨カストディ企業Wyoming Deposit&Transferが、ワイオミング州でこうした金融機関を設立する許可を受けた。

関連米ワイオミング州知事も仮想通貨保有を明かす|イノベーション政策の重要性を語る

自律分散型組織(DAO)とは

自律的に機能する分散型組織を指す。「Decentralized Autonomous Organization」の略。一般的な企業などとは違い、経営者のような中央管理者が存在しない。参加メンバーやアルゴリズムによって運営管理が行われる。

▶️仮想通貨用語集

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
04/19 金曜日
18:00
2024年注目の仮想通貨10選 セクター別の主要銘柄
暗号資産(仮想通貨)市場を代表する、注目銘柄10選。ビットコイン現物ETFが承認され半減期を迎える2024年。RWAやAI銘柄などセクター毎に投資活動が活発化。年初来の騰落率を含む各種データを網羅。ソラナのミームコインやエアドロップの効果は業界全体に影響している。
13:53
Yuga Labs、NFTゲームの知的財産権をゲームスタジオ「Faraway」に売却
著名NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club」で知られるYuga Labsは、同社が開発するNFTゲーム「HV-MTL」と「Legends of the Mara」の知的財産権を、ゲームスタジオ「Faraway」に売却したと発表した。
11:54
中東情勢緊迫化で株やビットコインなど急落、リスク回避の動き強まる
中東情勢を巡りイスラエルのイランへの報復攻撃が伝わり、日経平均株価や仮想通貨ビットコインなどリスク性資産が暴落した。先行き懸念からリスク回避の動きが強まっている。
11:30
Ondo Finance、米国債建てトークンUSDYをコスモスで展開へ
資産トークン化企業Ondo Financeは、Noble Chainと提携して米国債建てトークンUSDYなどの資産をコスモス上で展開すると発表した。
11:00
テザー社、USDT超えて最先端技術提供へ 4つの新部門立ち上げ
USDTを発行するテザー社は事業部門を4つに再編する計画を発表した。ステーブルコインを超えた、より包括的なソリューションを提供していく計画だ。
10:10
「BTC半減期後の相場はマクロ経済が主導」10x Research分析
仮想通貨ビットコインの半減期後の相場を主導するのはマクロ経済であると10x ResearchのCEOが指摘。現状ではビットコインの今後価格が5万ドルまで下がる可能性もあると述べている。
09:35
Aptos開発企業、マイクロソフトやSKテレコムなどと提携
アプトス・ラボが数社と共同で開発するAptos Ascendは、金融機関向けのデジタル資産管理プラットフォームだ。この製品はAzure OpenAI Serviceを使用する。
07:55
仮想通貨取引所バイナンス、ドバイで完全な事業ライセンス取得
バイナンスは昨年同局からMVPライセンスを取得したが、同ライセンスには3段階のプロセスがあり、今回は最終段階をクリアしたことになった。
07:20
「半減期後にBTC価格は下落する可能性」JPモルガン
半減期後に仮想通貨ビットコインの価格は下落する可能性があると、JPモルガンのアナリストは分析。17日のレポートで分析の根拠を説明している。
06:30
バイナンス、新たな仮想通貨ローンチパッド「メガドロップ」発表
最初に選ばれたプロジェクトは仮想通貨ビットコインのステーキングプラットフォーム「BounceBit」で、168,000,000 BBトークンがMegadropを通して配布される予定だ。
06:00
コインベース、ソラナミームコイン「WIF」の永久先物提供へ
米仮想通貨取引所大手コインベース(およびインターナショナル取引所)は19日、ソラナ基盤のミームコイン「WIF」のパーペチュアル先物取引を新たに提供する予定を発表した。
04/18 木曜日
17:05
Flare Network、PFP NFT生成AIサービスの一部機能を公開
Flare Network(フレアネットワーク)はデータに特化したブロックチェーンとしてAIを強化。Atrivと提携してコードなしでNFTを生成するプラットフォームを提供。このプラットフォームは、デジタルアートの取引と集大成を容易にし、安全なクロスチェーン取引をサポートする予定。
17:00
ビットコインの新トークン標準「Runes」が注目される理由
仮想通貨 ビットコイン新たな代替トークン基準「Runes」にコミュニティの注目と期待が集まっている。ビットコイン版NFTの発行を可能にしたOrdinalsの開発者が、設計した新たなプロトコルで、ビットコインの半減期に合わせてローンチされる。
16:25
ソラナのDEX「Drift」、18万ユーザーに1億トークンのエアドロップ実施へ
ソラナのDEXプロトコル、Driftが1億トークンのエアドロップを実施予定。取引量200億ドル超のプラットフォームで、ユーザー活動に基づくトークン配布が行われる。新たな暗号資産(仮想通貨)DRIFTの詳細を解説。
15:00
コンサル大手EY、イーサリアム基盤の契約管理サービスを立ち上げ
世界四大会計事務所の一つ、アーンスト・アンド・ヤングは、ブロックチェーン技術を活用した企業契約管理ソリューション「EY OpsChain Contract Manager」の立ち上げを発表した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
イベント情報
一覧
2024/04/20 ~ 2024/04/21
大阪 京セラドーム大阪
2024/04/25 ~ 2024/04/26
東京 国立新美術館
重要指標
一覧
新着指標
一覧