はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米司法省、BitConnect創設者を起訴|総額2700億円の投資家資金を持ち逃げ 被告は現在も逃走中

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

レンディング・プログラムとICOを利用

米カリフォルニア州サンディエゴの連邦大陪審は25日、世界的なねずみ講を画策したとして、暗号資産(仮想通貨)プロジェクト「BitConnect」の創設者でインド国籍のSatish Kumbhani容疑者を起訴する判断を下した。

米司法省(DOJ)の発表によると、BitConnectは、その詐欺的なレンディング・プログラムやICO(トークン販売)通して投資家を欺き、ピーク時には時価総額が34億ドル(3,930億円)に達した。Kumbhani容疑者らは、トレーディング・ボットやボラティリティ・ソフトなどのプラットフォーム独自の技術を用いて、仮想通貨市場の変動を利用した取引を行うことで、「多額の利益と保証されたリターンが得られる」と宣伝していた。

ICOとは

仮想通貨のクラウドセール。企業やプロジェクトが、取引所に上場していない新規の仮想通貨を発行・販売することで開発費や研究費を調達する仕組み。

▶️仮想通貨用語集

しかしその実情は、後にプログラムに加入した投資家の資金を、先に加入した投資家へ支払うねずみ講の運営そのものであり、詐欺行為によって投資家から合計24億ドル相当(2,774億円)を詐取していたものとみられる。

Kumbhani容疑者は、このレンディング・プログラムを1年ほど運営したのち突然、プログラムを停止。その後、BitConnectのネイティブトークンBitConnect Coin(BCC)の販売を開始し、世界中のプロモーター・ネットワークを通して、あたかも市場にBCCの需要があるが如く見せかけたと司法省は批判。

BCCは最盛期の2017年には、時価総額で10位以内にランクインするなど注目されたが、2018年1月に米規制当局から相次いで詐欺的要素が指摘されると、BitConnectは自身の取引所運営を停止し、他の取引所でも上場廃止措置などが取られた。結果的に、BCC価格は暴落し、同年9月にはBCCを取り扱う取引所はなくなった。翌2019年2月、米連邦捜査局(FBI)がBitConnectの捜査を開始していた。

関連:1日で90%の大暴落を見せた「Bitconnectコイン」、詐欺仮想通貨の疑いで米FBIが捜査に乗り出す

資金の隠蔽と規制回避

Kumbhani容疑者らは、BitConnectのウォレットや複数の仮想通貨取引所を介して、投資家から託された資金を混合、循環また交換することで、不正な収益を隠蔽していたことが指摘されている。

BitConnectは仮想通貨取引所を運営していたが、送金業務を運営するために必要とされる、財務省の金融犯罪取締ネットワーク (FinCEN) への登録は行っていなかった。

Kumbhani容疑者は大陪審により、電信詐欺とその共謀、商品価格操作の共謀、送金事業の無許可運営、国際的なマネーロンダリング共謀の容疑で起訴されたが、全訴因で有罪になった場合、最高70年の禁固刑に処す事になる。

なお、Kumbhani容疑者は現在逃走中とのことだ。

SECによる起訴

BitConnectとKumbhani容疑者は昨年9月、米証券取引委員会(SEC)からも、投資家の資金を不正に詐取した容疑で起訴されている。

また、BitConnectのプロモーションを行っていた「Future Money」社とその経営者Glenn Arcaro容疑者は、2,400万ドル(約28億円)以上の「紹介手数料」と「開発資金」を受け取っていたとして、SECから詐欺罪で起訴され、有罪が確定。Arcaro容疑者は不正に取得した資金全額を、投資家に返済する結果となった。

関連:米SECがBitConnect創業者らを起訴 仮想通貨関連詐欺で2,000億円超の被害

そのほか、2021年5月には、BitConnectの元プロモーター5人がSECから起訴されているが、うち二人は同年8月に有罪が確定。190BTCを含むおよそ13億円の支払いが申し渡された。

関連:BitConnect詐欺、元プロモーターらにビットコインなど13億円相当の支払い判決

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07:10
国民民主党の玉木代表、ステーブルコインの支援を表明
国民民主党の玉木代表は、日本円ステーブルコインJPYCが発行のための登録を取得したことなどを受け、ステーブルコインの取り組みが促進されるように政策面でサポートしていくと表明した。
06:50
米財務省、ジーニアス法に基づく不正活動対策でパブリックコメント募集開始
米財務省が18日、ステーブルコイン規制のジーニアス法に基づき仮想通貨の不正活動検出手法についてパブリックコメントを募集。AI、ブロックチェーン技術、デジタル身元確認などの革新的手法に関する意見を10月17日まで受付。
06:10
米SEC、複数の仮想通貨ETFの承認判断を延期
米証券取引委員会が、トランプメディア運営のトゥルースソーシャルが申請したビットコイン・イーサリアムETFの承認判断を再延期。コインシェアーズのライトコインETFやXRP ETFも同時に延期決定。
05:50
ビットマイン、ストラテジーに次ぐ最大の仮想通貨保有企業に
ナスダック上場のビットマインが66億ドル相当のイーサリアム保有を発表し、マイケル・セイラー氏のストラテジーに次ぐ世界第2位のデジタル資産保有(DAT)企業となった。
05:30
米上場BTCS、世界初のイーサリアム配当を発表
ナスダック上場のブロックチェーン企業BTCSが18日、世界初のイーサリアム配当「ビビデンド(Bividend,)」を発表。1株当たり0.05ドルのETH配当と0.35ドルのロイヤルティ支払いで計0.4ドル相当を株主に提供。
08/18 月曜日
17:00
Tezos ecosystem at WebX 2025:RWA最新動向から日本限定グッズ、体験型コンテンツまで一挙公開
テゾス(Tezos)は、ハードフォークなしでアップグレードできる独自の仕組みを持つブロックチェーンプラットフォームです。2014年にArthur Breitman氏とKathl…
15:50
NewLo、リワードプログラム上のポイントを暗号資産に交換できる新機能をリリース
Web3マーケティング企業のNewLoは8月18日、「NewLo Quest」でポイントを暗号資産ETHに交換できる機能を開始。企業向けサービスも展開し、既存ポイントプログラムのブロックチェーン拡張を支援。
14:27
スイス大手スーパー「SPAR」、全国100店舗で仮想通貨決済開始 
スイスの大手スーパーマーケットチェーン「SPAR」が全国100店舗で仮想通貨決済を開始した。Binance PayとDFX.swissとの提携により、100種類以上の仮想通貨とステーブルコインでの支払いが可能になる。
13:30
加藤財務大臣・金融担当大臣の「基調講演」が決定|WebX2025
加藤財務大臣・金融担当大臣が登壇決定 国内最大手のWeb3メディア「CoinPost」の運営会社、株式会社CoinPost(本社:東京千代田区、代表取締役CEO:各務貴仁)が企…
12:28
イーサリアム RWAトークン化のリスクとは?有識者が指摘する課題と対策
ニューヨーク大学教授が、仮想通貨イーサリアムにおける資産トークン化が普及する上での課題を指摘した。大規模採用前に解決すべき問題を提示している。
12:11
メタプラネット、137億円でビットコインを追加購入 
メタプラネットは137億円で仮想通貨ビットコイン 775BTCを追加購入し、累計18,888BTCを保有。通算取得額は2,840億円超に到達し、戦略的なBTC投資を継続している。
11:59
ビットコインETF好調も個人投資家は利益確定売り先行、ジャクソンホール会議控える中
仮想通貨市場ではビットコインETFやイーサリアムETFに過去最高水準の資金流入が続く中、BTC価格は調整中。ジャクソンホール会議でパウエルFRB議長の利下げ示唆に期待が高まる一方、機関投資家の買いと個人の利益確定売りが交錯している。
09:56
タイ政府、外国人観光客に仮想通貨決済システム「TouristDigiPay」を提供開始
タイ政府が外国人観光客向けに仮想通貨をバーツに交換して決済できる新システムを導入する。マネロン対策などで安全性を確保しつつ、観光業活性化を目指す。
08/17 日曜日
19:37
金融庁、日本円建てステーブルコイン「JPYC」承認へ=日本経済新聞
金融庁が国内初の円建てステーブルコイン「JPYC」を承認へ。今秋にも発行開始予定で、3年間で1兆円分の発行を目標とする。JPYC代表の岡部氏は「ステーブルコインは巨大な国債消化装置」とコメントし、日本国債市場への影響を予測。国際送金やDeFi活用に期待が集まる
14:00
今週の主要材料まとめ、ビットコイン6年以内1000万ドル到達の可能性やリップル訴訟終了発表など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧