はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

SegWit始動寸前、ビットコインの分散水準に疑問は残る

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

SegWitロックされた今、3年間続いたビットコインの論争は終わりを迎えるようだ。

しかしまだ確定したことではないが、今秋予定されているブロックサイズの拡大また長期にわたるビットコインキャッシュの変動について疑問は残る。

次のステップとしては、二週間後に予定されているSegWitの始動だ。

もしSegWitが実行されれば、より多くの取引が1MBのブロックに格納されネットの混雑は改善させるだろう。

ライトニングネットワークのような更なる更新をすることもでき、結果仮想通貨市場は革命を遂げるだろう。

初心にかえる

ここで一度、初心にかえろう。

政治に気を取られてしまいつい自分よりの偏見を持つことはよくあることだが、客観的に初心に戻りいまわしい“ブロックサイズ討論”真の原因を見つめることは容易くない。

2014年初期、ネットワークのスケールを拡大するためにビットコインのコードに改善が必要だということは明白だった。

ビットコインネットワークは1秒に4つの取引しか処理できずにいる中、大衆のビットコインへの興味は大きくなっていった。

未処理の取引はなかったが、何か改善策を打たなければいけないという状態ではあった。

ビッグブロッカーvsコア

大ざっぱに言えば、コミュニティは二派に分かれたーより大きなブロックチェーンにより取引数を増やすことを支援するものと、もっと技術的な改善策を支援するもの

前者は“ビッグブロッカー”と呼ばれ、後者は“SegWit”または“コア”支援者と呼ばれるようになった。

Satoshiの未来図

Satoshiがビットコインを作ったとき、彼は各利用者がノードになるネットワークを想像していた。

各ノードはブロックチェーンを持ち、それによってブロックチェーンは不変になり一つの実体によって支配することはできなかった

当時はブロックチェーン自体が小さく、ノードを作動するのはほぼ自由だった。

やがて、ビットコインの人気が増し必然とブロックチェーンの大きさも拡大した。

ブロックチェーンが拡大するにつれ、ノードを作動することにはインターネットの通信容量に匹敵するハードドライブがあるコンピューターが必要になった。

そのサイズの容量はとても高価であり、ノードの役割を果たす人はネットワークから減少していった。

ビッグブロックを好む…

スケーラビリティの難題に直面した2014年、ビッグブロッカーの解決策はとてもシンプルで“ブロックサイズを拡大する”というものだった。

もし各ブロックがより多くのデータを収容できれば取引処理の速度も早くなる。弱点はブロックが大きくなれば、ブロックチェーンも大きくなる点だ。

大きなブロックチェーンはノード数を減らしてしまう。(上記にあったようにデータ処理や容量の費用が高くなるからだ)

ノード数が減ればより中心型になるが、ビッグブロッカーはこれはあまり問題視していない。

なぜならそれに十分な数のノード立候補者が役割を果たしビットコインの分散化維持されるとみるからだ。

開発者の対立

殆どのビットコインコアの開発者は別の解決案を提示したー“証明人の分裂化”である。

要は取引データと署名を分離し別の領域に収容するというものだ。

署名は“圧縮”でき、より多くの取引が通常サイズ(1MB)のブロックに収容されることが可能になる。要するに、コアは高度なデータ圧縮を支援するのだ。

圧縮によりブロックチェーンを縮小し、より多くのノードを招くことができる。

しかしこれにはいくつか難点がある。

一つはSegWitはかなり複雑で実行には大きな覚悟が必要になる。一例として、誰一人としてそれがソフトフォークを要するのかハードフォークを要するのかを知らなかった。

二点目は多数のSegWitを支援するコア開発者たちはBlockstreamという民間企業の従業員だということだ。それによりコミュニティにいる人たちは、これが分散化プロジェクトに影響を及ぼそうとしている企みだと思ったようだ。

分散型か配布型か?

両派とも一理あるといえるだろうが、この問を忘れてはいけないー

“どれくらいが十分な分散といえるのか?”

問題はだれもこの答えを知らないことだ。

分散化は仮想通貨のコミュニティ内で大きなトピックになったが、本題からそれている気もしなくはない。分散型ネットワークとは一つまたは複数の実体に支配されないものをいう。

哲学的にいえば、数千ものノード作動状態が理想的だがそれは現実的ではない。

そのようなネットワークは分散型ではなく配布型だ。配布型とはネットワークが大幅に分散され、ほぼ全員がノードとして作動していることをいう。

ノードの代価を踏まえると、ビットコインが完全な配布型になることはないだろう

当然のことながら数十のノード数は分散型または防ハックともいえない。

今現在では9200以上のノードがビットコインネットワークを作動している。分散するにはこの数値は理想的か?4000か?それとも1000なのか?

ライトニングネットワークのようなスケーラビリティ強化に話題を変える前に、コミュニティは今一度基礎的でもあるが“根本的な質問を問うべきだ

どれくらい分散すれば十分といえるのか?

SegWit Locked-in, But Questions Remain About Bitcoin’s Level of Decentralization

AUG 08, 2017 By David Dinkins

原文はこちらから
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/22 土曜日
10:05
コインベース、ソラナのミームコイン取引所「ベクター」を買収
コインベースがソラナ基盤SocialFiプラットフォーム「ベクター・ファン」を買収すると発表した。年内に取引完了予定で、ソラナエコシステムへの参入を拡大し、すべてを取引できる取引所の構築を目指す。
09:35
ベセント米財務長官、ビットコインバーにサプライズ訪問 仮想通貨業界への影響は
スコット・ベセント米財務長官がビットコインバー「Pubkey DC」を訪問し、仮想通貨コミュニティで話題になっている。業界関係者の反応と今後の影響を解説する。
08:25
NYSEがグレースケールのXRPとドージコインETF承認、25日上場予定
NYSEがグレースケールのドージコインとXRP ETFの上場を承認し、11月25日に取引を開始する。今週はビットワイズのXRP ETFやフィデリティのソラナETFも上場し、アルトコインETF市場が急拡大している。
07:45
「仮想通貨財務企業などの上場後の事業の大幅変更について対応を考える必要」JPXのCEO
日本取引所グループの山道CEOは、ビットコインなどを保有する仮想通貨財務企業への規制強化は現時点では検討していないと説明。一方で、事業の大幅変更については対応を考える必要があるとも述べている。
07:05
個人マイナーがビットコイン採掘に成功、1億8000万分の1の確率を克服
極めて小規模な個人マイナーがわずか6TH/sのパワーでビットコインブロックの採掘に成功し、約26万5000ドル相当を獲得した。確率は1億8000万分の1で、近年最も幸運なソロ採掘となった。
06:25
トム・リー率いるビットマイン、初の配当実施もイーサリアム保有の含み損は6250億円超 
イーサリアム最大の企業保有者ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズが11月21日、2025年8月期通期で純利益3億2816万ドルを計上し、大手仮想通貨企業として初めて配当を実施すると発表した。しかしイーサリアム価格下落で含み損は40億ドル超に達している。
06:02
金持ち父さん著者キヨサキ、3.5億円分ビットコインを売却し広告事業投資へ 以前の姿勢から一転
『金持ち父さん貧乏父さん』の著者ロバート・キヨサキ氏が11月22日、約225万ドル相当のビットコインを売却し、外科センターと看板広告事業に投資すると発表した。以前の「売らずに買い続ける」発言から一転した。
05:45
マイケル・セイラー、指数除外懸念に反論「ストラテジーはファンドではない」
ストラテジー社のマイケル・セイラー会長は主要株価指数からの除外懸念に対し「我々はファンドではなく上場事業会社だ」と反論した。
11/21 金曜日
17:25
米ビットコインETF、1週間で大規模な資金流出が2回
11月20日、米ビットコイン現物ETFは9億300万ドル(約1,395億円)の純流出を記録し、史上2番目の規模となった。1週間前の記録を更新。ブラックロック、グレースケール、フィデリティの主要3ファンドで流出の大部分を占め、全ETFで純流入ゼロという異例の事態に。
16:38
予測市場が急成長 カルシ(Kalshi)が1500億円調達と報道も
予測市場カルシが2ヶ月で評価額2倍超の110億ドルで10億ドル調達。取引量は10月に過去最高の44億ドルを記録。競合ポリマーケットも120億〜150億ドルでの追加調達を協議中で、予測市場への投資が加速。
16:33
暗号資産(仮想通貨)の申告分離課税が実現したら?押さえておきたい税務のポイント|Aerial Partners寄稿
仮想通貨の申告分離課税が現実味を帯びてきた今、投資家が知っておくべき税制変更のポイントを解説。税率の一定化、損益通算、特定口座の導入可能性など、制度導入後の注意点と準備すべきことをわかりやすく紹介します。
16:10
CAICAテクノロジーズ、JPYC決済ソリューションの提供を開始
CAICAテクノロジーズが日本円ステーブルコインJPYCの決済ソリューション提供を開始。企業向けにコンサルティングサービスと決済モジュールを提供し、ステーブルコイン決済の導入を支援する。
16:03
ナッジ、ステーブルコイン決済・還元対応クレカ「HashPortカード」発行開始
HashPortとナッジが日本初となる後払い型クリプトクレジットカード「HashPortカード」を発行開始。ステーブルコインJPYCで決済・還元が可能で、利用額の0.3%をJPYCで還元。年会費無料、カード発行手数料2,500円。
15:44
金融庁が語る暗号資産規制改革の全貌──銀行参入、インサイダー規制、DEX対応の狙い|独占取材
金融庁独占取材。暗号資産規制の金商法移行について、銀行グループ子会社の参入、インサイダー取引規制導入、分散型取引所(DEX)対応の狙いを詳しく聞く。投資家保護と健全なイノベーション両立への取り組みを解説。
13:55
Bitcoin Core、史上初の公開セキュリティ監査をクリア 「重大な脆弱性なし」
ビットコインの基盤ソフトウェアBitcoin Coreが16年の歴史で初となる第三者セキュリティ監査を完了した。Quarkslabによる4ヶ月間の徹底調査で致命的な脆弱性は発見されず、300兆円規模のネットワークの安全性が裏付けられた。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧