採掘法案、議会で審議へ
ニューヨーク州の環境保全委員会は22日、石炭発電を利用した暗号資産(仮想通貨)ビットコイン(BTC)などPoW銘柄のマイニングに関する規制案を可決した。
これにより、ニューヨーク州議会の上院と下院でも審議が行われる形となる。
同法案はこれまでも、ニューヨーク州議会で議論が行われてきた法案で、環境負荷の多い石炭発電など、炭素ベースの燃料を利用する仮想通貨採掘企業に対する業務ライセンスの新規発行を2年間停止するもの。今回、可決した法案は条項が一部改正されたもので採掘企業のライセンス新規発行期間(モラトリアム)が3年間から2年間に短縮された。
改正案の主な条項は以下の通りだ。
PoW(プルーフオブワーク)を利用する仮想通貨のマイニング施設に電力を供給する、炭素由来の燃料を利用した電力施設に対する新規ライセンスの発行停止
一方、州内の仮想通貨マイニング事業の環境調査の提出期限はこれまでの2年間から、1年間に早める予定。法案を提出したAnna Kelles州議員はニューヨーク州議会において法案の動議を早くて4月に行う予定であると語った。
同州で法案が実現するためには、州議会の上院と下院で可決したのち、州知事の署名を受ける必要がある。
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NY州の仮想通貨動向
ニューヨーク州のマイニング規制案は以前から支持を集めている。2月下旬時点では43議員が支持を表明。
また、今回のようなマイニング企業による環境負荷の多い石炭発電を利用した採掘の停止に対する法案は昨年5月に最初に提出された経緯があった。
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なお、マイニング企業に対するモラトリアムはニューヨーク州北東部のプラッツバーグ市が発令した事例もある。同市の安価な電力代に目をつけたマイニング企業のデータセンターが相次いで建設を進めたところ、市全体の電力消費量が割り当て量を超過。
ナイアガラ滝付近の水力発電所に近いため、従来は通常のレートより低い電力代を誇っていたが、一般市場から電力を購入した影響で、一般家庭でも一月あたりの電力代が1万円から2万円辺り上昇。これを受け、市場が採掘施設の新設を18ヶ月停止していた
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