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米仮想通貨マイニング企業PrimeBlock、SPAC上場でナスダック目指す

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ナスダックにSPAC上場へ

米国の暗号資産(仮想通貨)マイニング企業PrimeBlockは1日、大手VC10X Capitalの子会社と合併することを発表した。SPAC(特別買収目的会社)という形でナスダック証券取引所への上場を目指す方向だ。

PrimeBlock社は10X Capital傘下の10X Capital Venture Acquisition Corp.II社と、2022年後半中に合併することを目標とした企業合併契約(BCA)を締結。

合併後の推定企業価値は1,500億円(12.5億ドル)以上になる模様で、CEOには、ゴールドマン・サックス出身のGaurav Budhrani氏が就任する予定だ。

また、10X CapitalとPrimeBlockは、株式発行により、CF Principal Investmentsから3億ドル(約368億円)の資金を調達したことも報告した。10X Capitalはこれまでにも、サークル社やリップル社など、多数の仮想通貨企業に出資してきた経歴を持つ。

SPACとは

「Special Purpose Acquisition Company」の略称で、「特別買収目的会社」や「白地小切手会社」とも訳される。その企業自体は特定の事業を有さず、未上場企業の買収を行うことを目的とする。

▶️仮想通貨用語集

SPACは別名で「空箱上場」とも呼ばれており、企業の買収を念頭にした(事実上の)ペーパーカンパニーが上場した後、投資家から資金調達を行い、既存企業を買収する上場手法。

買収される未公開企業には、従来のIPO(新規株式公開)のように複雑な開示や申請の手続きを経ることなく、上場できるメリットがある。

米国では株式公開プロセスを迅速化するモデルとして注目を集めており、仮想通貨企業でもSPAC上場を行う事例が目立つ。3月下旬にも、国内暗号資産業者大手のコインチェックもSPAC上場を表明していた。

関連:コインチェック、米ナスダックへのSPAC上場を目指すことを発表

SPAC規制の可能性も

ただ、SECのゲリー・ゲンスラー委員長はSPAC上場による、上場企業に対する審査基準の低下に危機感を示しており、3月末にはSPACの投資家保護を強化する提案を検討していることを発表。以下のようにコメントしている。

本日、証券取引委員会は、特別目的買収会社(SPAC)における投資家保護を強化するための提案を検討している。

本提案が採択されれば、SPACの市場参加者による開示、マーケティング基準、ゲートキーパーおよび発行者の義務が強化され、これらのビークルの投資家が従来の新規株式公開(IPO)に投資する場合と同様の保護を得られるようになる。

同提案では、すでにSPACが上場した後に買収を行うDe-Spac段階でもIPOと同様の審査基準を設ける。実現した場合、企業のスポンサーや資料開示、財務資料の変更などの申請を行うことが義務付けられることとなるため、SPAC上場のメリットが減ることが想定される。

PrimeBlockとは

公式発表によると、PrimeBlockは米ノースカロライナ州、テネシー州、ケンタッキー州を中心とした北米地域に、合計110メガワットの出力を要する12の施設を保有。独自のデータセンターと仮想通貨マイニング事業を運営している。

炭素排出量の削減にも取り組んでおり、現在、電力の約60%を、二酸化炭素を排出しないエネルギー源から調達。残り40%についても、炭素排出を相殺するプロジェクトを実施する予定だという。

PrimeBlockのGaurav Budhrani CEOは、次のようにコメントした。

今回の取引は、当社の次の成長段階への大きな弾みになると確信している。また、主要なサプライヤーとの提携も、事業を迅速に拡大していく助けになる見込みだ。

なお、米国のマイニング企業では22年1月にもマイニング大手のCore ScientificがSPAC合併を発表し、ナスダックへの上場を果たしていた経緯がある。

関連: 北米大手ビットコイン採掘企業、ナスダックにSPAC上場へ

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