4桁台の数字のENSアドレス
簡単な文字列を暗号資産(仮想通貨)のアドレスに設定できるイーサリアム・ネーム・サービス(ENS)の登録数が、過去数日間に急増している。4月26日のドメイン登録数は1万件を超え、年間最高値を記録した。
主に「2300..eth」、「5120.eth」といった4桁台の数字のENSアドレスが取得されたようだ。背後では、人気NFT(非代替性トークン)コレクションのホルダーが、保有するNFTのシリアルナンバーとリンクしたENS番号を求めている、といったナラティブ(言説)が拡がったようだ。特に「○○○.eth」の前に文字列を挿入し、「△△△.○○○.eth」のようにしてドメインを区分けするサブドメインがねらいと見られる。
8/ What I find particularly exciting about this is subdomains. In fact, if you own 8903.eth, DM me about bayc.8903.eth. I'm a buyer.
— quit.pcc.eth (@0xQuit) April 27, 2022
azuki.8903.eth, moonbird.8903.eth, punk.8903.eth, on and on. If you're a fellow 8903er, we're family.
Maybe @punk6529 was onto something.
8903.ethを持っている方は、サブドメイン『bayc.8903.eth』を買いたいからDMを送ってくれ。azuki.8903.eth, moonbird.8903.eth, punk.8903.ethみたいな8903同士は皆ファミリーだ。
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NFT文化と10,000という数字
セレブリティが購入している「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」をはじめ、アニメアート系NFTの「AZUKI」などの人気の高いNFTコレクションは、作品数が1万点に限定されているケースが多い。これに派生して、STEPNのデジタルシューズでも10,000番以下のシリアルナンバー(ジェネシス・スニーカー)にレアリティ(希少性)が付くなどの文化が生じている。
イーサリアム・ネーム・サービス(ENS)が解釈するドメイン名はユーザーのイーサネットアドレスに紐づくため、ENSは常に唯一無二の特徴を持つ。例えば、VitalikのENSドメイン名「vitalik.eth」は、彼のイーサリアムアドレス「0xd8….45」が可読化されたもの。
ENSの利用料は年間5ドルだが、アドレスネームの文字数や登録期間が長くなるほど費用が高くなる料金体系。ブロックチェーン分析プラットフォームTokenTerminalによると、ENSでは26日だけで約1.5億円(120万ドル)の売上が発生したとされる。このボリュームは数年前には考えられなかった規模と、ENSの主要開発者のJeffLau氏は述べている。
A couple years ago at ENS, we were doing just over 1m in revenue in a year. If someone told me it was possible to hit 1 million in 1 day… I'd have laughed in their face.
— jefflau.eth | numeracy.eth | elucidate.eth (@_jefflau) April 27, 2022
数年前のENSでは年間100万ドルちょっとを売上げるのがやっとだった。1日で100万ドル売れるなんて口走ったら、馬鹿にされていただろう。
26日に4桁台のENSドメインはわずか6時間で売り切れたという。10,000個限定のNFTコレクションは複数あるが、10,000以下のENSアドレスは1万件しかないため希少価値がついているようだ。大手NFTマーケットプレイスOpenseaでは、0.25ETH(約8万円)のフロアプライス(底値)で取引されている(執筆時点)。
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