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米コインベース業績に市況悪化が直撃、22年Q1決算で損失560億円を計上

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

低調な市場環境

米大手暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースは10日、2022年第1四半期(1月~3月)の決算報告書を公開。560億円(4.3億ドル)の純損失を計上したことがわかった。2021年第4四半期は、多くの仮想通貨が史上最高価格を更新する中、1,095億円(8.4億ドル)の純利益を記録していた。

コインベースの月間取引ユーザー数は、前期の1,140万人から第1四半期は920万人に減少。プラットフォーム上の資産は前期から約3兆円減少し、33兆3,711億円(2,560億ドル)となった。

株主通信には、昨年後半から始まった、仮想通貨価格の下落(金融市場の市況悪化)とボラティリティの激しい市場環境が、第1四半期の業績に直接影響したと記されている。

決算報告の主な指標は以下の通り:

  • 出来高:40兆2,840億円(3,090億ドル)=Q4(71.3兆円/5,470億ドル)から44%減少
  • 取引手数料からの収益:1,321億円(10.13億ドル)=Q4(2,967億円/22.76億ドル)から56%減少
  • 純収益:1,519億円(11.65億ドル)=Q4(3,246億円/24.9億ドル)から56%減少

コインベース(Coinbase)

コインベースは、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンフランシスコに本社を置く仮想通貨取引所。創業は2012年。世界最大手の民泊サービスのエンジニアを経験した人物と、大手証券会社の為替ディーラーを経験した人物が共同で事業を立ち上げ、短期間で仮想通貨業界のトップベンチャーとなった。2021年4月に米ナスダック市場に上場、同年8月に日本人向けのサービス提供を開始した。

▶️仮想通貨用語集

株価への影響

米ナスダック市場のコインベース(COIN)株価は、368.90ドルの最高値をつけた20年11月から一転、21年5月の執筆時点で72.99ドルと大きく下落した。10日の終値は83.51ドルで、年初来、S&P500の下落率の-16.3%に対し約66.9%の下落となっている。(出典:投資調査会社Zacks)

しかし、コインベースは先行きに楽観的なようだ。株主通信では1年以上前の目論見書から以下を引用して、現在のような市況は見通していたと述べている。

仮想通貨業界の価格サイクルを考慮すると、当社の財務は不安定になることが予想される。我々は常に仮想通貨の導入について長期的な視点を持っているため、このような事態にも動じない。当社の目標は当面の間、およその損益分岐点で会社を運営し、時間をかけて平準化することだ。

また、現在のようなボラティリティの低い時期は、製品開発に集中する機会となると主張。創業10周年を迎える今年は、引き続き三つの戦略の柱(1.投資としての仮想通貨、2.新しい金融システムとしての仮想通貨、3. アプリ・プラットフォームとしての仮想通貨)に、慎重に投資を続けていくと強調した。

関連:米コインベースNFT、ベータ版の利用を全ユーザーに提供開始

SECに発行登録

コインベースは11日、米証券取引委員会(SEC)に有価証券の発行登録書を提出したと公式ブログで明らかにした。

現在、コインベースは発行登録制度に登録する適格要件を満たしており、発行登録することで今後、有価証券の募集・売り出しを行う際に、簡略な手続きにより「数日という短期間で証券を発行できるようになる」という。

同社は、すぐに株式発行の予定はないが、発行登録書により「最適な市場環境」を利用し「迅速かつ効率的に資本市場へアクセス可能になる」ため、低コストで資金調達するための「重要なツール」と捉えていると説明した。

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