はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

Glassnode週次レポート、変調きたした仮想通貨市場についてデータ分析

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨市況

18日の暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコインは前日比+0.77%の390万円(30,183ドル)で推移している。

BTC/USD日足

3日足では、50MA(50日移動平均線)が200MA(200日移動平均線)を下回りデッドクロスした。海外トレーダーのLark Davis(@TheCryptoLark)氏によれば、同様のシグナルは過去にも-50%のドローダウンをもたらしている。

ビットコイン(BTC)は今年4月以降、米株市場のリスクオフやUSTショックの影響を受け、最大23,000ドル幅下落。下落率-47.67%に達した。

Glassnodeの分析

データ分析企業Glassnodeは16日、最新のニュースレターで市況に関する週次レポートを掲載した。

暗号資産市場は先週、USTショックの発生により広範囲にわたる影響を及ぼし、歴史的なボラティリティ(価格変動性)と混乱に見舞われた。

わずか数日間で、時価総額TOP10に入っていたテラ(LUNA)とアルゴリズム型ステーブルコインUSTの2つが、400億ドル近くの価値を事実上消し去った。すべてのチェーン上で記録された”純損失”は2日間連続で25億ドルを超えたが、この水準は歴史上でも最大規模になるという。

Glassnode

混乱の渦中では、金融市場全体のセンチメントの急悪化もあり、他DeFi(分散型金融)プロトコルや他ステーブルコインにも飛び火。担保型ステーブルコインであるはずのテザー(USDT)は一時0.9565ドルまで下落。より信頼性・安全性の高い担保型ステーブルコインであるUSDC、BUSDへの資金避難が進み、一時1〜2%のプレミアム(価格乖離)をもたらした。

出典:Glassnode

一方、USTは1ドルに復帰することなくペッグを完全に失い、仕組み上過剰供給されたLUNA価格はハイパーインフレを引き起こした。

テラ(LUNA)の非営利組織である「Luna Foundation Guard(LFG)」は、価格維持のための準備金を用意していたが、過度なリスクオフ局面では80,394BTCが売り圧力となり機能せず、買い支えは断念せざるを得なかった。

Glassnodeのデータ観測によれば、52,189BTCがOTC(相対取引)デスクを介して暗号資産取引所Geminiに送信され、28,205BTCが暗号資産取引所Binanceに送金されたことでLFGのウォレット残高は空になった。

lunabalance

Glassnodeは、「パニックを引き起こした投資家がセルサイドの売り圧力に加担したことで相場のオーバーシュートをもたらした」との見解を示した。

一方、相場の底についても言及。

過去のベア相場サイクルと、BTC価格が実現価格(Realized Price)を下回って取引された期間の割合を示した。

Glassnode

実現価格は実現時価総額を現在の流通供給量で割った額だ。市場価格に比べて、デリバティブ(金融派生商品)などの影響を加味せず、現物取引額を知るために適しているとされる。上記データを見る限り、近年になるほど(時間の経過とともに)相場の回復スピードも早まっており、20年3月のコロナショックでは、BTCが実現価格を下回った期間は7日間に留まった。

今月12日、1年半ぶりの最安値割れで26,513ドルまで急落した際、実現価格は24,000ドル付近にあった。

実現利益と損失の差を測定する「純未実現利益/損失(NUPL:Net Unrealized Profit/Loss)」を基にした分析によれば、NUPLが0.25を下回った2014年は、9ヶ月で底に。同じくNUPLが0.25を下回った2018年には、8ヶ月で底打ち反転しており、このサイクルに従えば23年2月までに相場が底を打つことが示唆されている。

Glassnode

関連:ビットコイン7週連続陰線は2014年以来、オンチェーンアナリストが探る相場の底は

過去に掲載したマーケットレポート一覧はこちら

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/28 日曜日
11:30
ビットコイン年末相場、値頃感から買い戻し期待も|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコインは方向感に欠け1400万円周辺で推移。26日のオプションカット通過後の動向が注目される。底入れには12月高値9.4万ドルの回復が条件だが、割安感から買い戻されやすいとbitbankアナリストが分析。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|Bybitの日本居住者向けサービス終了発表に高い関心
今週は、大手仮想通貨取引所Bybitの日本居住者向けサービス終了の発表、仮想通貨市場の調整局面、日銀の植田和男総裁の講演に関する記事が関心を集めた。
12/27 土曜日
14:00
ジーキャッシュのシールドプール供給シェアが23%で安定、プライバシー採用が定着
仮想通貨ジーキャッシュのシールドプール供給の市場シェアが2025年初頭の約8%から23%前後で安定している。プライバシー採用指標は依然として安定しておりプライバシー保護取引への持続的な関心を示している。
13:25
金融庁、仮想通貨ETFの導入に向けた税制改正──暗号資産取引の課税見直しと新たな可能性
金融庁が2026年度税制改正の資料を公開した。暗号資産取引を総合課税55%から申告分離課税20%へ変更することに加えて、ETF解禁や繰越控除などについても挙げられた。
11:10
KLab、ビットコインとゴールドを購入開始 「岐路に立つBTC」と分析
東証プライム上場のKLabが25日にビットコインとゴールドの購入を開始。AIを活用した市場分析レポートの不定期発刊も開始した。
10:05
ミームコイン市場は2025年に60%下落、「TRUMP」発行から始まった一年を振り返る
ミームコイン市場は2025年に60%下落した。トランプ氏による独自仮想通貨「TRUMP」発行や、ドージコインETF誕生など変化の激しかった一年を解説する。
09:10
イーサリアム、2026年の主要アップグレードで並列処理とプライバシー機能強化へ
仮想通貨イーサリアムが2026年に2つの大型アップグレードを計画している。Glamsterdamは並列処理とガスリミット拡大で性能向上を、Hegotaはプライバシー保護と検閲耐性の強化を目指す。
07:45
BNBチェーン、Fermiハードフォークを1月14日実施へ 
BNBチェーンが2026年1月14日にFermiハードフォークを実施する。ブロック間隔を750ミリ秒から450ミリ秒に短縮し、時間依存型アプリケーションへの対応を強化する予定だ。
07:00
プーチン大統領「米政府はザポリージャ原発でのマイニングに関心」
プーチン大統領は、ウクライナにあるザポリージャ原子力発電所で仮想通貨のマイニングを行うことに米政府が関心を持っていると述べたことがわかった。今後の和平交渉に注目が集まる。
06:35
米政府、1月末に再び閉鎖の可能性浮上 仮想通貨市場構造法案の審議に影響も
米政府が1月末に再び閉鎖される可能性が浮上した。再び発生すれば1月に審議入りが予定されている最重要な仮想通貨市場構造法案の議決がさらに延期されてしまう。
06:05
アーサー・ヘイズ氏がDeFiトークン買い増し、3億円以上のLDOとPENDLE
著名投資家アーサー・ヘイズ氏が185万ドルのLDOトークンと97.3万ドル相当PENDLEトークンを追加購入した。イーサリアムを売却して割安なDeFiトークンへの買い増しを加速。
05:50
バイナンス傘下トラストウォレットの10億円不正流出、CZ氏が全額補償を表明
バイナンス創設者のCZ氏が同社傘下のトラストウォレットのハッキング被害について10億円以上の全額補償を表明した。ブラウザ拡張機能の脆弱性が原因で、内部関係者の関与が疑われている。
12/26 金曜日
18:02
Aave、ブランド資産移管案を否決 DAOガバナンスの課題浮き彫りに
Aaveのブランド資産移管提案が26日のSnapshot投票で否決。反対55%、棄権41%、賛成わずか3.5%。CoW Swap手数料問題が発端となった所有権紛争は、DeFiガバナンスの構造的課題を浮き彫りに。
18:00
仮想通貨の税制改正大綱、押さえておくべき重要ポイントを専門家が徹底解説|Gtax寄稿
税制改正大綱で、暗号資産(仮想通貨)税制の大幅見直しが示されました。分離課税・3年間の繰越控除が導入される一方、対象となる「特定暗号資産」や取引形態には制限も。現物取引とデリバティブ取引の損益通算、ステーキング報酬の扱い、NFTの課税方式など、今後の制度設計を見据えて準備すべきことを公認会計士・税理士が詳しく解説します。
16:00
リトアニア、仮想通貨ライセンス義務化へ 申請低迷
リトアニア中央銀行が仮想通貨事業者にMiCAライセンス取得を義務化。2025年12月31日以降、無許可運営には罰金や最長4年の禁錮刑。370社以上が登録するも申請はわずか30社で全体の1割未満。同国はEU内でMiCAゲートウェイとしての地位確立を目指す。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧