CoinPostで今最も読まれています

CoinFLEX、トークン発行で資金調達 出金再開のための打開策

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

トークン発行により出金再開を目指す

暗号資産(仮想通貨)取引所CoinFLEXは28日、「リカバリーバリューUSD(rvUSD)」と呼ばれるトークンを発行し、約64億円(4,700万ドル)を調達しようとしていることを発表した。

背景として、CoinFLEXは23日より、すべての出金と、独自トークンFLEXの取引を一時停止していることがある。出金可能となる日の目安として30日を挙げていた。

この措置は、「先週の極端な市場環境とカウンターパーティの継続的な不確実性」に由来するとしている。具体的には「複数のユニコーン企業株式と大規模なポートフォリオ」を有する第三者の資産家が流動性の問題を受け、債務を返済することができなかったことが原因だという。

CoinFLEXによると、この資産家は信頼性が高かったが、最近の仮想通貨市場の価格収縮により、一時的に流動性の問題を抱える格好になった。

最近では、5月のステーブルコインUSTディペッグ騒動をきっかけとして、仮想通貨ヘッジファンドThree Arrows Capitalが債務不履行に陥ったり、仮想通貨融資企業Celsius Networkが顧客資金の引き出しなどを停止している状況だ。

今回のCoinFLEXにおける流動性の問題も、こうした連鎖反応の一環である可能性もある。

関連仮想通貨融資企業セルシウス、弁護士が破産手続きを推奨か=The Block

関連仮想通貨企業Voyager、Three Arrowsの債務不履行を発表

ステーブルコインとは

価格が常に安定している(stable)仮想通貨を指す。ステーブルコインは暗号資産の一種で、BTCやETH、XRPなど変動性のある資産とは異なり、米ドルなどに裏付けられその価値($1)を保つことが目的だ。米ドルの裏付けによるステーブルコイン(USDT・USDC)のほか、DAIやUSTといったアルゴリズムを利用するステーブルコインもある。

▶️仮想通貨用語集

rvUSDトークン販売

CoinFLEXは、出金再開に向けた解決策として、rvUSDトークン発行により資金調達を行うことを計画。同取引所によると、30日の出金再開を目標としているが、これはrvUSDの販売状況にかかっている。rvUSDトークンの全額が購入された場合には、出金やプラットフォーム機能の完全な再開が可能になるという。

価格については、米ドル建てステーブルコインUSDC(USDコイン)1枚につき1枚のrvUSDを購入できる。発行予定期間は2022年6月28日~2022年7月1日までであり、アメリカ居住者以外の、ある条件をクリアする投資家が購入可能。

条件としては、年間所得が約2,700万円(20万ドル)以上、または配偶者と合わせて約1.4億円(100万ドル)以上の純資産があること、完全に身元確認されることなどだ。

CoinFLEXは、このrvUSDについて「購入可能性のある大きな買い手と交渉している」ところだとした。

先物取引の透明性を向上へ

CoinFLEXは、今回の件を受けて、先物取引について透明性を強化していく方策も打ち出した。

具体的には、各アカウントの先物ポジションの想定元本(米ドル)を、外部の監査法人を通じて公開する方針だ。これらのポジションを裏付ける証拠金を米ドル建てで公開し、担保をタイプ1(ステーブルコイン)、タイプ2(流動性の高いコイン)、タイプ3(流動性の低いコイン)ごとに分類するという。

データを公開することで、ユーザーはCoinFLEXを使うにあたって、そのプラットフォームがどの程度リスクが高いか、ユーザーがどの程度レバレッジをかけているか、プラットフォームにとって損失となる清算が発生しているか、などを考慮することができるようになる見込みだ。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
09/19 木曜日
14:08
FOMC後に上昇したビットコイン相場をプロが解説|寄稿:仮想NISHI
米連邦公開市場委員会(FOMC)後に上昇した暗号資産(仮想通貨)相場の今後の展望は? ビットコイン相場とデリバティブの最新データについて、SBI VCトレードのアナリスト「仮想NISHI」が解説した。
13:20
ソラナスマホ「チャプター2」、「Solana Seeker」へと改名 Helium無料サービスなど搭載
ソラナラボ傘下のスマホ子会社「Solana Mobile」は19日、二代目のスマートフォン「チャプター2」を「Solana Seeker(ソラナシーカー)」へとリブランディングしたことを発表した。
12:55
Bitgetら2社、TONへの42億円の投資を発表
TONエコシステムの発展を支援することを目的に、BitgetとForesight Venturesが42億円の投資を発表。仮想通貨TONを大口保有者から入手することで投資を行うという。
11:20
三菱商事のDREAMが推進する不動産投資、トークン化されたSTファンドの新たな展開
ダイヤモンド・リアルティ・マネジメント株式会社、みずほリース株式会社、およびエムエル・エステート株式会社は18日に、適格機関投資家向け不動産STOファンドを組成した。
09:45
米SEC、仮想通貨DeFiプラットフォームRari Capitalと和解
SECがRari Capitalの利回りサービスの問題点を告発・和解。未登録ブローカー活動や誤解を招く宣伝などで和解に至った経緯を解説。
08:25
米FRB、0.5ポイントの大幅利下げを決定
米FRBはFOMCの会合で0.5ポイントの大幅利下げを決定。金融政策の転換がビットコインなどの仮想通貨相場の追い風となるか注目が集まっている。
08:05
米国初、ルイジアナ州政府 ビットコインライトニングに対応 
ビットコインの支払いの仕組みについては、政府間取引のための仮想通貨変換サービス「Bead Pay」によって米ドルに変換される。政府としては、ビットコインを直接保有したりしない。
06:55
トランプ氏、ニューヨークのバーで初めてのビットコイン決済
米国のドナルド・トランプ前大統領は18日、大統領選に向けたキャンペーンで、ニューヨーク市のバー「PubKey Bar」を訪問し仮想通貨ビットコインを使ってチーズバーガーを購入した。
06:20
仮想通貨ALEOとZETA、コインベースへ新規上場 価格高騰
仮想通貨取引所大手のコインベースは19日、2銘柄の新規上場を発表した。ZETAは価格が高騰している。
09/18 水曜日
16:52
「ビットコインはリスク資産ではない」ブラックロック幹部が指摘
ブラックロックのデジタル資産責任者が、ビットコインの誤った認識を指摘。リスク資産ではなく非相関資産であると主張し、機関投資家教育の重要性を強調した。
14:00
シンガポール最大銀DBS、仮想通貨オプション提供へ
年内に提供か シンガポール最大の銀行であるDBSは17日、2024年第4四半期(10〜12月)から機関投資家と富裕層向けに暗号資産(仮想通貨)のオプション取引と仕組み債を提供す…
12:50
Wintermute、米国選挙の予測市場開始へ トランプとハリストークンを上場
Wintermuteが米国選挙予測市場をまもなく開始する。イーサリアムなど複数ブロックチェーン対応。トランプ氏とハリス氏の勝利予測動向も解説。
12:16
大幅利下げ思惑でビットコイン急反発か、仮想通貨投資ファンドは週4.3億ドルの純流入へ
FOMCの金融政策発表が迫る中、FRBの大幅利下げ期待でビットコイン(BTC)が高騰し、6万ドル水準を奪還した。対してイーサリアム(ETH)は軟調な相場が続いている。
11:24
1行のコードでdAppsに統合可能、Googleクラウドがイーサリアムと完全互換性のRPCサービスを発表
Google Cloudは9月18日、Web3開発者向けの新サービス「ブロックチェーン RPC」の提供開始を発表した。このサービスは、ブロックチェーンデータとのやり取りを簡素化し、ノードインフラ管理の複雑さを軽減する、コスト効率の高いスケーラブルで信頼性の高いソリューションを提供する。
10:35
イエロー、リップル共同創設者らから14億円調達
リップル共同創設者クリス・ラーセン氏が主導し、イエローネットワークが14億円を資金調達。今回の資金を活用し、今後もDeFiの課題解決に取り組んでいく。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア