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エイダ(ADA)、大型アップグレード「Vasil」が延期に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

次期ハードフォーク「Vasil」

暗号資産(仮想通貨)エイダ(ADA)のブロックチェーンを開発するIOHKは20日、次期ハードフォーク「Vasil(バシル)」について4週間延期する旨をブログで報告した。

Vasilはカルダノ・ブロックチェーンのスケーリング機能向上を目的としたハードフォーク。当初は6月29日のメインネット実装が予定されていた。

Vasilの開発チーム(IOG)は、20日に予定されていたカルダノ・テストネットワーク上でのハードフォークを見送ったという。原因として、7つのバグを指摘。深刻ではないものの調整の時間を確保したと説明している。

ハードフォークとは

ハードフォークはネットワークの諸々のルールに対する重要な変更。ハードフォーク前後に互換性が無いため、すべてのノードが最新バージョンのソフトウェアにアップグレードする必要がある。

▶️仮想通貨用語集

関連:エイダ(ADA)、6月末に控える大型アップグレード「Vasil」の最終テストプロセスへ

次期ハードフォーク「Vasil」では、カルダノ・ブロックチェーンのネットワーク処理性能の大幅な更新、dApp開発者向けのPlutusスマートコントラクト言語の改善、そしてノード間でのブロック伝送効率の向上が期待されている。

20日の報告ではPlutusスマートコントラクトの約95%は完成しているが、いくつかの項目の確認作業に数日かかるようだ。

ノード間で効率的にブロックを送信する新機能「Diffusion pipelining(伝播パイプライン)」は、セミ・パブリックテストネットでの実装に成功しており、複数のdApps(分散型アプリ)やステーキングプールがテストしているとした。

開発チーム(IOG)とカルダノ財団は、テストネットでのハードフォークの目標実行日を6月末に設定している。取引所とステーキングプールによる統合とテスト作業に4週間の猶予を与えた後、7月最終週にカルダノのメインネットでVasilハードフォークが行われる見通しだ。

カルダノブロックチェーンでdApp(分散型アプリ)が増加する中、ネットワークのスケーラビリティ向上がますます重要となっている。IOHKは7日にカルダノ上で構築されているプロジェクトが1,000を超えたことを発表していた

24日付のIOHKの開発レポートによると、1,022のプロジェクトがCardano上に構築されており、1週間で90のプロジェクトがCardano上でローンチされた。NFT(非代替性トークン)のプロジェクト数は5,868に上る。今夏には、分散型アイデンティティ(DID)対応のカルダノ軽量ウォレット「Lace」のリリースが予定されている。

関連:カルダノ、ネットワーク容量を向上へ

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