- BTC相場の転換ラインと機関投資家が買いに走るタイミングは?
- 仮想通貨投資ファームCEOとウォール・ストリートの仮想通貨キングは、CNBCの番組にて、現在のビットコイン価格を分析。上昇トレンドに転じるには6800ドル(約75万円)が重要とした上で、下落した場合5000ドルを切った場合大口投資家の買いが集中すると言及した。
- Brian Kellyとは
- 仮想通貨投資ファームのBKCM LLCの創業者・CEO。資産管理と仮想通貨のコンサルティングを行う。主要著書に「The Bitcoin Big Bang – How Alternative Currencies Are About to Change the World」がある。米CNBCの番組「Fast Money」に出演。 ツイッター@BKBrianKelly
- Bart Smithとは
- 米国ペンシルバニア州の伝統的な投資を取り扱う非上場金融会社であるSusquehanna International Group内の「デジタルアセット部」の部長であり、同社は現在顧客500人規模でBTCやその他の仮想通貨取引とBTC先物取引のデスクを行い、その規模を拡大しようとしている。
投資ファームCEOとウォール・ストリートの仮想通貨キングがビットコイン相場を見る
投資ファームCEOであるKelly氏は、日本時間7月11日、CNBCの経済番組Fast Moneyに出演し、この2日間におけるBTC価格の5%下落について
「ここ2日間での下落は、あくまでも一時的な市場是正だと思われるが、現状は依然としてダウントレンドであると言える」
と意見を述べました。
またKelly氏は、重要なトレンド転換ラインは6,800ドル(約75万円)であるとした上で、この上値抵抗線を突破できれば上げ相場となり得ると主張しました。
「仮想通貨キング(Crypto King)」と呼ばれるSmith氏は、Kelly氏の観点に同意し、
「6,800ドルが上値抵抗線となっていること、一時前の5,800ドルから相場の引き上げが起こった状況が似ていることはとても重要であり、5,800ドルから6,000ドルまで上げたことはまさに、今年の2月と4月、そしてCMEがBTC先物取引販売を発表した2017年10月下旬にも見た上昇トレンド転換のきっかけに酷似している。
しかし、当時個人投資家や群衆は、BTCやアルトコインのスマートコントラクトやdApps機能に魅せられ、1月~2月ごろ急騰した直後、相場は暴落した。」
と解説しました。
そして、
「現在、投資家はそのような機能の未熟さに気付かせられているが、①国際送入金 ②デジタルゴールド、この二つの機能はすでに定着しているだろう」
また、およそ90%の仮想通貨取引は米国外で行われており、しかもBTC建ての取引が極めて多いため、BTCは仮想通貨取引において真の通貨だとポジティブな観点を示しました。
更に、
「過去は5,800ドルを切った経緯があるため、5,000ドルを切る可能性も十分に考えることができる。もしBTC価格が5,000ドル(55万円)を下回った場合、高確率で(買い場と見た)大口投資家が買いに走ると考えられる」
もう一つのトリガーとは
同テレビ局のFutures Nowという経済番組に出演したシニア投資分析家Todd Colvin氏は、同じ下落相場が反発するのにセキュリティ対策と明確な規制(法整備)が必要不可欠だと指摘しました。
「SECがBTCを証券と見做さない一方で、BTCが該当する規制範疇は未だ漠然としており、とても紛らわしい状況にある」と述べました。
また、Colvin氏もSmith氏が言うように、5,000ドルを切る相場は、多くの大口投資家を引き寄せる可能性を高めると見ています。
今後の展開とは
直近では、SEC(米国証券取引委員会)が先月BTCとETHに対して、「有価証券として規制しない」との立場を示した背景で、Cboeが提出した新たなビットコインETFに関する申請が通るのかどうかが大きな関心と注目を集めており、機関投資家によるBTC市場へのアクセスが、価格の上昇とボラティリティの動静を決めるトリガーになると考えられます。