CoinPostで今最も読まれています

セルシウスに3つの再建案、2016年ビットフィネクス救済案を応用

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

BnkToTheFutureの再建案

Celsius Network(セルシウスネットワーク)のリードインべスターであるBnkToTheFutureは30日、破産の危機に瀕しているとされるCelsiusに関する3つの再建案を公開。コミュニティに意見を求めている

BnkToTheFuture(BFT)は、投資家がフィンテック企業やファンド、仮想通貨プロジェクトに共同投資できる分散型投資プラットフォーム。

8万5,000以上の適格投資家のネットワークを保持しており、CelsiusのシリーズB投資ラウンドではコミュニティパートの管理を担い、プラットフォームの投資家から資金を調達した。

Bnk To The Future Capitalの主張によると、Celsiusの株式の5%以上を保有するため、株主総会を招集する権利がある。コミュニティ代表としてプランを提出するため、3つの提案についてハッシュタグを付けて意見を述べるようCelsiusのユーザーに呼びかけている。

3つの提案には、事業を再建して資金回収を待つ方向性の2つのプランと、ビットコインのクジラ(大口投資家)たちと共同投資するプランが含まれている。

  • 提案1:Celsiusを再建し、金融工学を駆使した回復から預金者が利益を得られるようにする。
  • 提案2:ビットコインで最も影響力のあるクジラのプールとコミュニティでの共同投資。2016年のBitfinexの再建プランを想定。
  • 提案3:新しい事業体とチームが再構築され、預金者を復旧させる運用プラン。

BnkToTheFutureのSimon Dixon最高経営責任者(CEO)は、提案1と3は「リスクが伴い、資金の完全な回収は保証できない」と注記している。

関連:仮想通貨取引所FTX、セルシウスの救済は見送りか=The Block

Bitfinexの再建プランとは

提案2で引用されたBitfinexの再建プランとは、2016年8月の約12万ビットコイン(当時80億円)のハッキング後にBnkToTheFutureがBitfinexに提供したものだ。

当時、Bitfinexは1BFK当たり1ドルでの償還を約束する債権トークン「BFX」を顧客に配布するという革新的な再建プランを敢行。BitFinexはさらにBFKを取引可能にすることで投機市場を創出し、手数料収益を稼いだ。

その後、BnkToTheFutureのプラットフォーム上で、ユーザーのBFXトークンをBitfinexの株式に変換できるようになると、セキュリティ侵害から8か月以内に、すべてのBFXトークン所有者がトークンを1ドルに償還するか、株式と交換され、ユーザーへの負債の返済が完了した。

Dixon氏は、こうした回収計画がCelsiusでどのように適応されるか具体的には明記していない。

関連:融資大手ジェネシスに数百億円の損失か、仮想通貨業者の債務問題で

Celsiusの近況

仮想通貨融資企業Celsius Networkは、高利回りを謡って集めた顧客資産を使ってDeFi(分散型金融)を中心にリスキーな運用戦略を取ってきたとされる。ブロックチェーン分析では、相場急落の影響で資金を回収できなくなった可能性が指摘されている。

先月13日にCelsiusは「極端な市況」を理由に顧客資金の引き出し、仮想通貨のスワップ(交換)や口座間の送付を停止。現在もサービスは再開されていない。

日本時間7月1日には、「流動性や運営の安定に注力しており、情報を共有できるように努めている」と改めて発表。「戦略的取引の追求や負債の再編など、資産を守り、利用できる選択肢を今も探っている」とした。

30日には、仮想通貨取引所FTXが経済的支援や買収に向けて話し合いを進めてきたが、巨額資金が行方不明になっていることが判明して、協議を中断したと伝えられた。

関連:ビットコイン再び2万ドル水準割り込む、複数の悪材料が重石に

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
07/27 土曜日
08:10
マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除
イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
07:35
BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
07:05
野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
06:40
米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
06:20
ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
07/26 金曜日
17:10
「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
17:10
ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
15:13
ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
14:43
Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
14:15
カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
12:55
アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
12:14
仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
11:00
トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。
10:30
BTCが290万ドルに到達するシナリオ、VanEckが公開
仮想通貨ビットコインが2050年までに290万ドルに到達するシナリオをVanEckのアナリストが公開。このシナリオを実現するための条件を説明している。
10:00
ソラナ初事例、パラオ共和国がデジタルID発行
主権国家が仮想通貨・ブロックチェーンであるソラナ上で、法的アイデンティティを発行する初めての事例となった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア