はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米CFTC委員が声明「SECによる仮想通貨の証券認定は、基準が不透明」

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

コインベース元社員の内部取引

米証券取引委員会(SEC)が21日に米コインベースの元社員らを暗号資産(仮想通貨)のインサイダー取引違反で提訴した中で、複数のトークンが証券認定されたことを受けて米商品先物取引委員会(CFTC)サイドが声明を出した。

CFTCの委員は、既に米国市場で取引されているユーティリティ・トークンや分散型自律組織(DAO)に関する9つのトークンが、明確な判断基準なしに突然「証券」と認定されたことを問題視しているようだ。

米司法省は21日、事前に仕入れた情報を使って不当に利益を得るインサイダー取引の疑いで、元コインベース幹部とその協力者を刑事告発した。

同日にSECは、証券取引法違反の民事訴訟を提訴。その訴状でSECは、インサイダー取引で売買された銘柄が、「有価証券に該当する9つのトークン」と主張したことで別の注目を集めていた。

関連:米コインベースの元従業員ら3名、仮想通貨のインサイダー取引で逮捕

CFTCのCaroline Pham委員によれば、証券認定のような判断は一般市民が参加する透明なプロセスを通じて、オープンに対処する必要がある。SECが別の案件にも同様の処置を取る可能性があるため、規制当局間の協調関係を強化する必要があると述べている。

SECの申し立てはこの一件にとどまらず、広範な影響を及ぼす可能性があり、規制当局の協力がいかに重要かつ緊急であるかを強調している。

2つの機関の軋轢の背景には、仮想通貨規制に関する当局の管轄区分に曖昧さが残る米国内の事情がある。21年8月には、CFTCとSECの管轄領域をより明確にし、連携を促す内容が含まれた仮想通貨規制法案が米国連邦議会に提出されていた。

SECは、株や債券など「証券」の取引を監督する政府機関で、公正な取引の確保と投資家保護を目的とする。「仮想通貨の大半は、有価証券に該当する可能性がある」とSEC委員長のGary Genslerが述べるように、SECは仮想通貨が自身の管轄にあるとみている。

一方のCFTCは、商品取引所に上場する商品や金利、デリバティブ全般など、米国の先物取引市場を監督する機関。市場参加者を保護し、市場の健全性を確保するため、不正の防止・摘発を行う。「ビットコイン(BTC)はコモディティ」との見解の下、2017年にはビットコインの先物取引が開始された。

21年には「SECに仮想通貨に対する管轄権はない」と、CFTCのBrian Quintenz委員が発言。22年6月には「仮想通貨の多くはコモディティとみなされるものでCFTCの管轄下にある」とする超党派法案が提出されている。

関連:米SEC委員長、超党派の仮想通貨法案に異議

仮想通貨の規制管轄

法律事務所Morrison Cohenの規制執行グループの責任者を務めるJason Gottlieb氏は、SECは今回の一件で「重要な根拠も出さずに多くのトークンを証券と断言した」と指摘。トークン価値が棄損して損失を被るのは一般投資家だと加えた。

同氏によれば、これらのトークンが発行時に証券だったかの判断は不明ながら、既に取引されているという事実から「商品(コモディティ)」と見て、CFTCの管轄下にあるという。CoinPost提携メディアThe Blockに対して、Gottlieb氏は以下のように語った。

CFTCが裁判を起こそうと思えば起こせる。CFTCには主張する権利があり、彼らに分がある。

米コインベースは22日の声明で、既存のルールだけではデジタル資産の規制には不十分であると指摘。独断的な取り締まりをしたり、閉じられた組織の中だけでガイダンスを実行したりするのではなく、正式な規制を作って公開するように求めている。

関連:米CFTC委員「SEC(証券取引委員会)は、仮想通貨など商品に対する権限は持たない」

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
10:40
ビットコインに10月の季節的追い風、「アップトーバー」で高騰の可能性=アナリスト分析
ビットコインの10月高騰傾向「アップトーバー」に注目が集まっている。ブルームバーグ、ヤフーファイナンス、JPモルガンなどの分析をもとに、その背景にある季節要因や市場材料を解説。
10:02
スイ財団、エセナ、スイ・グループが独自ステーブルコイン「suiUSDe」「USDi」立ち上げへ
仮想通貨スイのトレジャリーであるスイ・グループと、スイ財団、エセナが協力し、独自ステーブルコイン「suiUSDe」「USDi」を発行する計画だ。特徴など詳細を解説する。
09:45
トークン化株式xStocks、「Wallet in Telegram」に対応拡大へ
トークン化株式のxStocksは、テレグラム向けの仮想通貨ウォレットWallet in Telegramに対応を拡大すると発表。10月の終わりから段階的にローンチする計画である。
08:45
イーサリアム「フサカ」、ホレスキーテストネットで稼働開始
イーサリアム開発者はホレスキーテストネットで次期アップグレード「フサカ」が稼働したと報告。10月14日と28日に他のテストネットで実施後、12月3日のメインネット実装を予定している。
08:10
ビットコイン12万ドル突破、米政府閉鎖で無政府資産として再評価強まる|仮想NISHI
仮想通貨ビットコイン市場は10月1日以降、上昇基調を強め、3日にはついに12万ドルを突破した。米政府の閉鎖および財政問題が続くなか、ビットコインの「無国籍資産」としての特性が市場で強く意識されている。
07:40
XRP財務戦略を拡大へ、ナスダック上場のVivoPowerが約28億円を調達
仮想通貨XRPの財務企業VivoPowerは、普通株の追加発行で約28億円の資金を調達したことを発表。調達した資金はXRP財務戦略の拡大と負債の返済に活用するとした。
07:40
デジタル証券とステーブルコイン連携、日本版トークン化MMF実現へ
三菱UFJ信託銀行子会社のProgmatが315組織による日本版トークン化MMFの検討結果を発表。ステーブルコインと連携し、ブロックチェーン上で証券取引から決済まで完結する仕組みの実現を目指す。国内デジタル証券市場は5,189億円規模に成長。
06:50
スペインBBVA銀、ビットコインとイーサリアムの24時間取引を開始
スペインの大手銀行BBVAが同国の主要金融機関として初めて24時間体制の仮想通貨個人取引サービスを開始。顧客はモバイルアプリを通じてBTCとETHの売買が可能となった。
06:20
ナスダック上場のフィテル、2.2億円相当のPUMPを購入 株価は下落
ナスダック上場の豪フィテル・コーポレーションがミームコイン発行プラットフォーム「パンプファン」のネイティブトークンPUMPを150万ドル分購入した。アークインベストが最近のレポートでパンプファンを高く評価している。
05:55
「金と比べて過小評価」、ビットコインの年末価格を16.5万ドルと予測=JPモルガン
JPモルガンのアナリストがビットコインの年末価格を16万5000ドルと予測。また、シティグループは13万3000ドルと予想。BTCは3日に12万ドルを突破した。
05:35
米CME、仮想通貨先物とオプションの24時間取引を2026年初頭に開始
米CMEグループが仮想通貨先物とオプション取引を週7日24時間体制で提供すると発表した。規制審査を経て2026年初頭に開始予定で、高まる顧客需要に対応。
10/02 木曜日
18:50
日本の暗号資産投資家67%が長期保有を選択ーBinance Japan調査
Binance Japanが実施した1,076名への調査で、日本の暗号資産投資家の67.1%が長期保有を選択していることが判明。収益性を最重視し、XRPが人気1位に。税制の影響で短期売買より長期投資が有利な日本独自の投資傾向を詳しく解説。
17:48
ブロックチェーンゲーム開発のDJT、魁 三国志大戦など2作品のサービス終了と事業転換を発表
double jump.tokyoが創業以来の主力事業だったブロックチェーンゲーム開発からの事業転換を表明した。新規流入が伸び悩んだ際に崩壊するトークン経済圏の限界が露呈する中、OASトークンを軸としたトレジャリー事業とN Suite事業に注力し、Web3の基盤整備企業への転身を目指す。
17:00
Baseトークンのエアドロップ対策をわかりやすく
コインベース支援のL2「Base」が独自トークン発行を検討。エアドロップの可能性、想定される配布条件、メタマスクでのブリッジ方法からDeFi活用まで解説。価格目安やリスク対策も網羅。
13:55
PUMPトークン30%急騰、アークインベストが「新クリエーター経済」と評価
米アークインベストがミームコイン発行プラットフォームPump.funを高く評価した。再導入されたストリーミング機能が「新たなクリエーター経済を構築」と指摘し、PUMPトークンは24時間で30%以上急騰した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧