はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

エルサルバドル、国債の買戻しを計画 

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

国債買戻し法案を提出へ

エルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領は27日、国債を買い戻すことを計画していると発表した。これに関連して2つの法案を議会に提出するという。ブケレ大統領は次のように説明した。

2つの法案を議会に提出する。これらの法案の目的は、2023年から2025年を期限とするエルサルバドル国債の保有者全員に対し、それぞれの取引時の市場価格を問わず、透明性があり公的で、自発的な購入提案を行うための資金を確保することだ。

また、「メディアの報道に反して、エルサルバドルは期日までにすべての債務を支払うことができるだけの流動性を有しており、その量は2025年までの自国債務をすべて前払いするにも充分だ」と続けている。

2023年と2025年が期限の国債は、合わせて約2,200億円(16億ドル)発行されている。これをすべて買い戻すかどうかは不透明な状況だ。

国債の買戻しは、諸手続きを済ませた後に6週間後から開始し、市場価格での購入になる予定だという。ブケレ大統領は、エルサルバドル政府が国債を購入し始めれば、「おそらく市場価格は上方に動くだろう」とも推測している。

アレハンドロ・ゼラヤ財務相は、買戻し資金について、国際通貨基金から分配される特別引出権、多国間資金、中央銀行との新たな債券取引などにより調達すると説明した。

エルネスト・カストロ議長によると、法案は8月2日頃にエルサルバドル議会に提出される見込みだ。エルサルバドルは一院制であり、ブケレ氏の所属政党が3分の2の多数を占めていることから、速やかに可決する可能性が高いと予測されている。

現在、エルサルバドルの国債は低水準で取引されている。今回の法案についてはアナリストの間から「もし提案が信頼されれば価格も回復する可能性がある」「下落を抑え、デフォルトの懸念を緩和する効果が大きい」との意見も挙がっているところだ。一方で「時間稼ぎ」である可能性があるとの見方もある。

信用問題に対する懸念

ムーディーズは5月、エルサルバドルの格付けをCaa1からCaa3に引き下げている(投機的とされる圏内でさらに低下)。2023年と2025年に満期を迎える国債を償還する必要があるが、資金調達が順調ではないために、深刻な信用問題が発生する可能性があると指摘した形だ。

エルサルバドルは、世界で初めてビットコイン(BTC)を正式に法定通貨と認めた国である。ビットコイン債による資金調達も計画していた。

エルサルバドルのビットコイン法とは

エルサルバドルのブケレ大統領が推進した法案で、2021年6月9日に議会によって可決された。ビットコインが国の法定通貨として正式に認められる初の事例となった。米ドルと並行する形で、ビットコインを法定通貨として認め、市民がビットコインを全ての決済シーンで利用できることを定めている。

▶️仮想通貨用語集

当初は3月にビットコイン債を発行する予定だったが、6月にウクライナ情勢や仮想通貨の価格変動を考慮して延期している。

ビットコイン債券は、年率6.5%の10年債で、発行量は1,300億円相当を予定。5年間のロックアップ期間があるものの、この間にビットコイン価格が上昇した場合には利益の50%が債権購入者に還元される仕組みだ。

エルサルバドルが公的資金を使って大量にビットコインを購入していることについては、価格下落により財政がひっ迫しているのではないかとも報じられている。

そうした中でも、エルサルバドルの財務大臣はビットコイン価格下落が国家の財政に与える影響は「非常に軽微」と主張。1日に同国はビットコインを再び買い増した。80BTCを約2億円で購入した形だ。

エルサルバドルのビットコイン購入を追跡する「Nayib Bukele Portfolio Tracker」によると、同国は現在2,381BTC(75億円相当)を保有。50%近い損失を計上する状態が続いている。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/05 土曜日
13:40
トランプ一族の「World Liberty Financial」、WLFIトークンの取引開始を提案
World Liberty Financialが仮想通貨WLFIトークンの譲渡可能化を提案。早期支援者のトークンがアンロックされる見込み。
13:00
リップル社、シンガポールでXRPLの起業家育成プログラム開催へ 最大20万ドル資金提供
リップル社がシンガポールでXRP台帳基盤の起業家育成プログラムを開始する。RWAトークン化・DeFi・AI分野などに焦点を置き、最大20万ドルの資金提供を予定している。
10:20
1兆円相当ビットコインが移動も、構造的売り圧力は限定的か=Bitcoin Vector分析
14年以上動かなかった8万ビットコイン(約1.2兆円)が8個のアドレスから移動。仮想通貨取引所への売却ではなくOTC取引との見方も。
09:45
ロシア国営ロステック、トロンでステーブルコインRUBx発行へ 制裁回避狙いも
ロシア国営企業ロステックがルーブル建てステーブルコインRUBxを年内に発行する予定だ。決済プラットフォームRT-Payも立ち上げる。経済制裁回避の意図もあるとみられる。
08:20
Mercado Bitcoin、XRPレジャーで約300億円の資産トークン化計画
ブラジルの仮想通貨取引所Mercado BitcoinがXRPLで実世界資産トークン化を拡大。南米機関による最大規模の取り組み。
07:10
英上場ゴールド探査会社Hamak Gold、ビットコイン財務戦略導入で247万ポンド調達
ロンドン上場のHamak Goldが仮想通貨戦略転換を発表。カタール王族系投資ファンドも参加し株価6%上昇。
06:55
14年以上動かなかったビットコイン、合計1兆円相当が移動 警戒感高まる
14年以上動かなかった合計1兆円相当の仮想通貨ビットコインが、8個のアドレスから移動したことがわかった。当時からどのくらい価値が増えているのかも明らかになっている。
06:30
Ondo Finance、米SEC登録のOasis Pro社買収でトークン化証券市場に本格参入
RWAトークン化プラットフォームOndoが規制準拠のOasis Proを買収。米国投資家向けトークン化証券サービス拡大へ。
06:21
初心者向け|仮想通貨取引所のKYC手続きとは?スマホでできるeKYCの流れと注意点
口座開設の必須手順 暗号資産(仮想通貨)取引所を利用し始めるには、口座開設時に「KYC(本人確認)」と呼ばれる手続きが必要です。これは、ユーザーの身分確認や、利用目的の確認を通…
06:10
スウェーデン、違法収益による仮想通貨の押収を強化
スウェーデンのストレマー司法相が警察や税務当局に仮想通貨を含む犯罪収益の押収強化を指示。昨年11月導入の欧州最厳格な没収法により840万ドル相当を押収済み。
05:40
2800分の1の確率を突破 個人マイナーがビットコイン採掘に成功、5000万円獲得
個人ビットコインマイナーが7月4日にブロック903,883を単独採掘し、3.173BTC(約5000万円)の報酬を獲得。ネットワーク全体の0.00026%のハッシュレートで成功。
07/04 金曜日
17:43
マックハウス、仮想通貨事業でゼロフィールドと基本契約
アパレル大手マックハウスが暗号資産事業に参入。国内マイニングシェア1位のゼロフィールドと基本契約を締結し、ビットコイン購入とマイニングの両輪戦略で収益多様化を目指す。
17:11
SMBCグループ、事業共創施設「HOOPSLINK」を丸の内に開設 Web3や生成AIの活用を目指す
SMBCグループが事業共創施設「HOOPSLINK」を丸の内に開設。Web3などを活用し、スタートアップから大企業まで多様なパートナーと新事業を創出。
15:08
みんなの銀行、ソラナ基盤のステーブルコイン事業化に向け共同検討を開始
みんなの銀行がソラナ(SOL)基盤のステーブルコインとweb3ウォレットの事業化に向け共同検討を開始。Solana Japan、Fireblocks、TISの3社と協業し、新たな金融体験の創出を目指す。
13:50
米上場アンバー・インターナショナル、約37億円調達で仮想通貨準備金戦略を加速
米上場のアンバー・インターナショナルが機関投資家から2550万ドルを調達し、1億ドルの仮想通貨リザーブ戦略を強化。パンテラ・キャピタルなど著名投資家が参加。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧