SushiSwap、新プロジェクトリーダーの信任投票が開始 高額の報酬体系に対する反発も

SushiSwapのヘッド

暗号資産(仮想通貨)の大手DEX(分散型取引所)である「SushiSwap」のフォーラムで27日、新しいプロジェクトリーダー(Head Chef)の信任投票が開始された。

候補者は、NFT studio、Bighead Clubなど4つのスタートアップの起業経験を有すソフトウェアエンジニアのJonathan Howard氏。執筆時点で99人の投票者のうち57%の支持を得ているが、その報酬体系等に反対する声も多い。

Head Chefとしての報酬体系には複数のボーナスが組み込まれている。まず、基本給として年間約1億円(80万ドル)をステーブルコインで支払う。加えて4年間の権利確定期間付きで60万SUSHI。そして、新プロダクトの出荷時のボーナスとして35万SUSHIが準備される。

さらに、Howard氏の在任期間中にSUSHIの価格(現在1.4ドル=190円)が上昇すると、マイルストーンを超える毎に120万SUSHIが発行される。仮にSUSHIトークンが11ドル以上に上昇した場合、1,1億円(835万ドル)のボーナスを受け取る。

また、万が一Howard氏が初日にクビになったとしても、最大24カ月分の給与とボーナス報酬の付与が約束されている点もコミュニティに疑念を抱かせている。

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報酬の財源

コミュニティの不満は大きく2つある。一つは報酬財源、もう一つはSushiSwapのロードマップで予定される新プロダクト出荷に対する候補者の適正だ。

SushiSwapのマルチシグウォレットで管理されるトレジャリーには「9万USDCと、1500万ドル相当のSUSHIしか残されていない」ことが指摘されている。

DeFillamaによると、SushiSwapはプロトコルに預けられた資産価値(TVL)で8億ドルで、分散型取引所としては6番手。分析サイトTokenTerminalによると、1日あたり2万ドル〜2万5,000ドルのプロトコル収益を上げている。

コミュニティメンバーのControlCplusControlVは、「現在の収益を考えると80万ドルをUSDCで支払う余裕はほとんどない」と指摘。「Howardのこれまでの経験(DEXや主要DeFiプロジェクトを率いていない)から判断して、4分の1が妥当ではないか」と加えた。

Jonathan Howard氏は過去に2つの仮想通貨プロジェクトを立ち上げており、VCからの資金調達や買収によるエグジットにも成功している。現在はBighead Club 35というNFTスタジオで最高技術責任者(CTO)を務め、NFTプロジェクトやアーティストとのパートナーシップも主導する。

Howard氏はSushiSwap向けのマニュフェストで、「既存のロードマップ上にある大量の新製品と機能の出荷を最優先する」と述べたが、SushのNFT(非代替性トークン)プラットフォーム「Shōyu(醤油)」の改善に注力したいとも述べている。

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これについてコミュニティでは、NFTよりも21年6月に構想が発表された「次世代AMM:Trident」のようなDEXの機能強化を優先してほしいとの意見も挙がっている。

SushiSwapの中心人物であった0xMaki氏が21年9月にプラットフォームの運営から退いて以来、プロダクト開発が以前に比べてペースダウンしている印象は否めない。SushiSwapコミュニティは5月にロードマップ「Sushi 2.0」を可決し、リーダーシップと組織構造の立て直しに取り組んでいる。

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