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米首都のカトリック大司教区、仮想通貨での献金受付を開始へ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨寄付サービスを利用

米暗号資産(仮想通貨)寄付サービス企業「Engiven」は2日、カトリック教会のワシントン大司教区が、新たな献金徴収の手段として同社の仮想通貨寄付プラットフォームを採用したと発表した。

ワシントン大司教区は、米国の首都であるワシントンDCと周辺5つの郡から構成されており、約66万人の信者を抱えている。2万6,000人の生徒が学ぶ93校のカトリック学校と、3校のカトリック系大学もこの中に含まれている。

大司教区への寄付方法は多岐に渡り、現金や小切手、クレジットカードによる支払いに加え、株式・債券、個人年金の慈善譲渡などの選択肢も用意されているが、今回、仮想通貨が新たに加わった格好だ。

開発事務局のJoseph Gillmer執行役員は、テクノロジーを活用することで、信者がキリストの福音を広めるという教会の使命を「より簡単に果たせるようになる」とコメント。公式サイトでは、「賢い寄付方法」の一つとして、仮想通貨による贈与を以下のように説明している。

仮想通貨は財産とみなされます。

したがって、仮想通貨を寄付する前に1年以上保有していた場合、寄付時の仮想通貨の公正市場価値に対して、項目別の寄付金控除を受ける資格があります。

さらに、評価済の仮想通貨を寄付する場合、寄付した仮想通貨にかかるキャピタルゲイン税を回避することができ、双方にメリットがあります。

寄付専用ページには、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの主要通貨以外にも、90銘柄以上での寄付が可能だ。

普及する仮想通貨での献金

2018年に設立されたEngivenは、非営利・宗教団体向けに、安全で自動化された仮想通貨による寄付サービスを提供している。

同社の自動化された仮想通貨寄付ソリューションには、ブロックチェーンの監視、米ドルへの自動交換、領収書の発行、銀行への預け入れ、IRS(米国税庁)の納税フォーム作成、保管オプション、開発者APIの提供などのサービスが含まれる。

米キリスト教メディア「Christianity Today」によれば、なかなか利用者が伸びなかったEngivenに転機が訪れたのは、2021年。米国におけるビットコイン保有者の割合が13%になり、大手取引所コインベースが上場し、仮想通貨価格が急上昇した年だ。

Engivenは2021年秋までに、世界的なキリスト教系慈善団体である救世軍(CCC)をはじめ、難病の子どもと家族のための滞在施設「ドナルド・マクドナルド・ハウス」など、700を超える非営利団体への寄付を処理。高額なものとしては、ビットコインによる約13億円(1,000万ドル)の寄付もあった。

米国の税制では、慈善団体に寄付することで、キャピタルゲイン税の負担を減らすことが可能であるため、仮想通貨の売却で大きな利益を出した投資家の多くが、税制上のメリットを考慮して寄付することを選んだ模様だ。

選挙活動への献金も拡大

米国では、仮想通貨による献金が選挙活動支援でも見られている。

22年7月には、政治家への寄付が簡単に行えるプラットフォーム「Engage Raise」が立ち上げられ、仮想通貨支持派のTom Emmer議員や、Cynthia Lummis議員なども同プラットフォームで献金の募集を開始した。

また、カリフォルニア州でも7月より選挙管理当局により仮想通貨による寄付の禁止が解除された。

寄付上限額や外国人からの寄付回避への対応策として、決済事業者による寄付者の本人確認手続きや、当局への報告を義務付ける。なお、決済事業者は米国に拠点を置き、財務省の金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)に登録していることが条件となった。

関連:米カリフォルニア州、仮想通貨による選挙活動への寄付を承認

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