CoinPostで今最も読まれています

セルシウス、破産前の期間はCEOが投資を指揮か=FT報道

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

セルシウスの投資戦略

暗号資産(仮想通貨)融資企業Celsius Network(セルシウスネットワーク)は、破産申請する前の数カ月間、Alex Mashinsky最高経営責任者(CEO)が投資戦略を指揮していたことが分かった。複数の情報筋の話をまとめた「Financial Times(FT)」が報じた。

Mashinsky氏の指示で大量のビットコイン(BTC)を売却した後、翌日に買い戻して損失を出したことなど、投資戦略が機能していなかった事例が複数報告されている。

セルシウスは今年6月、「極端な市況」を理由に顧客資金の引き出し、仮想通貨のスワップ(交換)や口座間の送付を停止。その後7月には、米連邦破産法11条(チャプターイレブン)に基づいた破産申請を行ったことを正式に発表した。

米連邦破産法11条とは

日本の民事再生法に似た再建型の倒産法制度。経営を継続しながら負債の削減などを実施し、企業再建を行う。

▶️仮想通貨用語集

関連仮想通貨融資企業セルシウス、破産申請を正式発表

同社の財政にとって重要な局面は、今年1月に訪れた模様だ。Mashinsky氏は、米連邦準備理事会(FRB)が米連邦公開市場委員会(FOMC)を開催する前の金曜日である1月21日、投資チームに「次の一週間が自分達のキャリアを決定づける期間になる」と伝えたという。

FOMCを前にして、Mashinsky氏は自身が投資戦略を指揮することも投資チームに伝達。実際に個々のトレードを指示し、数十年間の金融経験を持つ幹部をも指揮していた。

同氏は1月のFOMCで仮想通貨の価格が下落すると強く確信していた模様。実際はこの時のFOMCで金利の引き上げが発表されることもなく、その後、ビットコインの価格は3月末ごろまで上昇傾向にあった。

Mashinsky氏は、信頼性の低い情報のダブルチェックを待つことを拒んで、数億ドル相当のビットコインの売却を指示したりしたという。結局、この時は売却に失敗し、翌日に買い戻すことになり、損失を出した。

GBTCも購入

FTは今回、セルシウスが、グレースケール社が提供するビットコイン投資信託(GBTC)を大量に購入していたことも報じている。セルシウスはGBTCがプレミアムがついて割高で取引されている時に購入。2021年9月までに1,100万口を購入していた。

現在GBTCは、ビットコインの市場価格に対してディスカウントされ、割引価格で取引される状態が継続している。セルシウスは、昨年9月にGBTCが約15%割安で取引されている時に、損失を抑えるためにポジションを解消することを提案されていた。

関連米グレースケールのビットコインETF転換申請、SECが非承認

しかし、ディスカウントの割合はまだ低い可能性があるとの理由で、Mashinsky氏が売却を拒否。結局セルシウスは、25%までディスカウントが拡大した今年4月に全て売却し終えたという。情報筋の話によると、セルシウスのGBTCにおける損失は合計で1億ドル(約134億円)から1.25億ドルに上ると見られる。

関連破産申請のセルシウス、10月までに現金残高が底を尽く見込みか

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
05/02 木曜日
06:50
ETFや国・企業保有のビットコインは約27兆円規模=VanEck報告
ビットコインETF分野で、仮想通貨ビットコインを最も保有しているのはブラックロックのIBITで現在274,462 BTCを保有。企業の保有では、米マイクロストラテジーが最多で214,400 BTCを保有している。
06:15
FOMCで政策金利現状維持、ビットコイン一時59000ドル台回復
仮想通貨ビットコインは一時58,000ドル水準を回復。パウエル議長が「米経済は成長もしくはインフレでスタグフレーションは想定していない」とコメントしスタグフレーションへの懸念を後退させた。
05/01 水曜日
15:00
Bitwise最高投資責任者「米国でステーブルコイン法案可決なら、甚大な影響を及ぼし得る」
仮想通貨投資企業Bitwiseのマット・ホーガン最高投資責任者は、米国議会が今年、包括的なステーブルコイン法案を可決する可能性に言及。実現した場合、仮想通貨の広範な普及という面で ビットコイン現物ETFの承認と同等か、それ以上に大きな影響を与える可能性があると述べた。
12:30
米コインベース、ビットコインのライトニングネットワークを導入
米大手仮想通貨取引所コインベースは、ビットコインのライトニングネットワークを導入したと発表した。BTC送金を高速・低コストにする。
11:59
仮想通貨全面安、地合い悪化と香港ビットコインETFの思惑買い剥落で
暗号資産(仮想通貨)相場では、経済指標を受けた米国株安などの地合い悪化に加え、香港市場のビットコインETF・イーサリアムETFの初動不調の影響もあり、ビットコイン(BTC)やアルトコイン相場が急落した。
11:25
Web3ゲーム企業Games for a Living、クラクラ制作企業などから5億円調達
EAの創設者Trip Hawkins氏が共同で立ち上げたWeb3ゲーム企業Games for a Livingは調達ラウンドで、5億円を調達した。
10:05
バイナンスCZ前CEO、懲役4か月の判決
米地裁は、仮想通貨取引所バイナンスのCZ前CEOに懲役4か月の判決を下した。法律違反を知らされていた証拠がないことなどが緩和材料となった。
09:20
東京都、デジタル証券発行の補助金申請を受付開始
デジタル証券(ST)発行企業を支援するため、東京都が補助金申請の受付を開始。都内の企業は申請が認められれば、ST発行に必要な経費の一部を補助してもらうことができる。
07:50
香港のビットコイン・イーサ現物ETF、初日出来高は米国版を大幅に下回る
6つの仮想通貨ビットコイン及びイーサリアムETFの初日出来高は1,100万ドルだった。1月に米国でデビューしたビットコインETF10銘柄の純流入額は6.55億ドルで、香港版はこれを大幅に下回った格好だ。
07:20
リップル社、日本にXRPL基盤のソリューション導入へ 
日本にXRPL基盤の企業向けソリューションを導入するため、リップル社とHashKey DXが提携。このソリューションを最初に利用するのはSBIグループの企業である。
06:45
バイナンスジャパン、ソラナ・XRPなどで日本円取引拡充
仮想通貨取引所Binance Japanは今年2月に、ラップドビットコイン、ファイルコイン、スイに対応追加。国内では、最多のラインアップを有する取引所として50銘柄を提供。
06:15
1つのソラナミームコインの時価総額が300兆ドルに、その理由は
この仮想通貨ミームコインの9割以上の発行数はトークン発行者に保有されており、「凍結権限」が発動されたため、購入した投資家はトークンの送信をすることができなくなっている。
05:50
米マイクロストラテジー、4月にもビットコイン買い増し
仮想通貨ビットコインを大量に保有しているが、2024年1Q業績については、売上高は前年同期比5%減の1億1,520万ドルとなった。株価は暴落している。
04/30 火曜日
14:45
米SECは一年前にイーサリアムの「正式調査命令」を承認していた コンセンシスの訴状で明らかに
米Web3企業コンセンシスは、対米SEC裁判で新たな書類を提出した。SECは一年前にイーサリアムを調査する正式命令を発行したと申し立てている。
14:34
個人マイナーがビットコインのブロック生成に成功、報酬3500万円相当を獲得
ビットコインのマイニングを行う個人マイナーがブロック生成に成功し、ブロック報酬と取引手数料で3,400万円の採掘報酬を獲得した。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア