Chain Split Tokensを提供
海外暗号資産(仮想通貨)取引所Bitfinexは23日、イーサリアム(ETH)のマージアップグレードに先んじてハードフォーク版トークンの取引をユーザーに提供開始した。
Bitfinexが提供するのは、ETHS(PoS版)とETHW(PoW版)という2つのChain Split Tokens(CSTs)だ。
ETHSとETHWを取引したいユーザーは保有するETHを預けて、プラットフォームにある「Token Manager」機能から自ら発行することができる。また、ETHSとETHWを返却しETHを取り戻すこともできるという。
具体的には、仮にPoS版イーサリアムへのアップグレードが実施されなかった場合、ETHSは廃止され、ETHWだけがETHに変わることができる。一方、PoS版が成功し、チェーンが分岐しなければ、ETHWは廃止され、ETHSをETHに変えられる。また、マージが成功してハードフォークもした場合は、ユーザーにはそれぞれのETHWとETHSが付与される。
なお、ETHSとETHWは2022年12月31日に失効することになるという。現在、ETHWとETHSはすでにBitfinex上で取引されている。
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「Sepolia」がマージ後のアップグレードを完了
22日に、イーサリアムのテストネット「Sepolia」はマージ後に初となるアップグレードを実施した。
今回のアップグレードは新しい機能の追加はなく、実行レイヤー(execution layer:EL)上でコンセンサスアルゴリズムをプルーフ・オブ・ステーク(PoS)に移行していないクライアントを切り離す作業だった。メインネットにおけるマージは、現時点では来月15日ごろの予定だ。
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