はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

日本政府、仮想通貨の法人税のルールを見直す方針

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

仮想通貨の法人税の課題

金融庁と経済産業省は、企業が自社で発行・保有する暗号資産(仮想通貨)に対する課税方法を見直す方針を固めたことが分かった。

読売新聞が24日に最初に報じたが、「Web3プロジェクトチーム座長」などの肩書きを持つ自民党の平将明議員がツイッターで、方針を固めたことを認めている。有望なスタートアップ企業が海外に流出することを防ぐ狙いで、新しい方針を2023年度税制改正で議論する計画だ。

関連「NFTを国の成長戦略に」自民党デジタル社会推進本部・平将明議員インタビュー

日本の仮想通貨業界や投資家からは、長年に渡って税制に対する不満の声が上がっている。上述した法人税も税制の課題として指摘されてきた。現行法では、企業が期末まで仮想通貨を保有していた場合、期末時(事業年度終了時)の時価が取得時の価格より高い場合、評価益が計上され所得に加えられる。

この含み益に課税される仕組みが、創業間もないスタートアップ企業にとって大きな負担になると指摘されてきた。

関連「なぜ、日本の仮想通貨税制問題で人材の海外流出が起こるのか?」Astar Network 渡辺CEOが意見

今回見直す方針を固めたのは、この期末課税のルール。今後は、自社で発行・保有する仮想通貨については期末課税の対象から外し、売却などで利益が生じた時点で課税するように改める方針。現行のルールによって、実際にスタートアップ企業が海外に拠点を移す事例も出ていた。

自民党は7月の参院選の公約に、Web3時代を先導し、デジタルの徹底的な活用により「課題を価値」に、「コストをバリュー」に転換する「新しい資本主義」に挑戦すると記載。ブロックチェーン、NFT(非代替性トークン)・メタバース(仮想空間)などの新技術を活用し、Web3に対応した新しいデジタル経済圏を確立するため、人材育成も含めた環境を整備して、国際社会でも主導的な役割を果たすと宣言していた。

関連参院選公約、維新の会らが仮想通貨税制改革を宣言

また、自民党はスタートアップ企業の支援に尽力することも宣言しており、今月1日には「スタートアップ担当大臣」を新設。今回の税制見直しは、こういった取り組みの一環と見られる。

Web3とは

現状の中央集権体制のウェブをWeb2と定義し、ブロックチェーンを活用して非中央集権型のネットワークを実現する試み等を指す。

▶️仮想通貨用語集

仮想通貨税制のもう1つの課題

今回の報道には、これまで不満の声を上げ続けた仮想通貨業界やコミュニティから大きな反応があった。日本は他国に比べていち早く仮想通貨規制を整備したが、まだ問題点が指摘されている。

最近の業界の取り組み事例としては、日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)が3日、日本暗号資産取引業協会(JVCEA)と共同で、仮想通貨に係る「2023年度 税制改正要望書」を公表。22年7月29日付で、この要望書を金融庁に提出したという。

関連JCBA、金融庁に暗号資産の「税制改正要望」提出へ 例年以上に着目される理由

企業の期末課税以外に、もう1つ日本の仮想通貨税制の大きな問題として指摘されているのが、取引の利益が雑所得に分類されるルール。上述した税制改正要望には、仮想通貨取引の利益への課税方法を、20%の申告分離課税にすることも希望すると記載した。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/18 木曜日
22:21
ステーブルコイン「$U」がBNBチェーンとイーサリアムで始動
ユナイテッド・ステーブルズが新ステーブルコイン「U」をBNBチェーンとイーサリアムでローンチ。USDC、USDT、USD1で1対1裏付け。PancakeSwap等の主要DeFiプロトコルと初日から統合、AI経済向けにEIP-3009とx402をサポート予定。
18:27
ユニスワップ、1億UNI焼却提案の最終投票開始へ 流通量の16%
分散型取引所ユニスワップが1億UNI焼却を含む「ユニフィケーション提案」の最終投票を12月19日に開始。可決されれば手数料スイッチが起動し、UNIトークンは収益を生む資産へと転換する。
17:22
YO Labs、トークン化ゴールド「yoGOLD」の事前預入を受付開始
YO Labsがトークン化ゴールド(XAUt)で利回りを獲得できるイールドボールト「yoGOLD」を発表。金を預けて利回りを得られる。現在、事前預入を受付中。
16:43
トランプ大統領、次期FRB議長に「大幅利下げ支持」と宣言 
トランプ米大統領が次期FRB議長について「大幅な金利引き下げを支持する人物」と表明。金利1%以下を主張し、FRBの独立性を巡り議論を呼んでいる。QT終了や史上最大の税還付シーズンと相まって、仮想通貨市場への影響が注目される。
15:08
ハイパーリキッド、約1557億円相当のトークンをバーン認定へ 供給量13%削減目指す
分散型デリバティブ取引所ハイパーリキッドが約1,557億円相当のHYPEトークンをバーン認定する提案を発表。承認されれば流通供給量の13%が永久除外される。取引手数料の99%を自動買い戻しに充てるアシスタンスファンドのトークンが対象で、秘密鍵のないアドレスに保管され引き出し不可能。バリデーター投票は12月24日締切。
13:45
ソラナ、テストネットで耐量子署名を導入 量子コンピュータ対策で業界をリードか
ソラナ財団は量子コンピュータの脅威に備え、テストネットに耐量子署名を導入した。Project Elevenとの提携により実証実験に成功し、実用的な量子耐性が確認された。
13:15
仮想通貨詐欺対策強化 米上院議員、セーフクリプト法案を提出
米上院議員がビットコインなど仮想通貨関連の詐欺に対策する法案を提出した。米財務省や規制当局が連携するタスクフォース設置を目指している。
12:35
バイナンス、7つの個人・団体をブラックリスト入り
バイナンスが7つの個人・団体をブラックリスト指定。詐欺行為の通報者に最大500万ドルの報奨金。内部情報漏洩事件を受け、上場プロセスの透明性を強化。
11:55
ビットコイン一時9万ドル回復も急反落、市場の脆弱性露呈と日銀会合への警戒感が台頭
ビットコインがFRBハト派発言で9万ドルまで急騰後、88,500ドル付近に反落した。過去2日間でBTC・ETHのETFから10億ドル超の純流出を記録し、市場構造の脆弱性が露呈。日銀利上げ観測と米CPI発表を控え、短期的な下押し圧力が継続する見通し。
11:25
米SECが「仮想通貨証券」の保管規則を明確化、ブローカーディーラー向けに指針を提示
米SECが仮想通貨証券の保管に関する見解を発表しブローカーディーラーが物理的保管とみなされる条件を明確化した。分散型台帳技術の評価や秘密鍵の保護、緊急時の対応計画などが求められている。
10:53
イーロン資産が93兆円突破、トム・リー「CEO個人価値のトークン化」構想とは?
イーロン・マスク氏の資産が史上初の6000億ドル(約93兆円)を突破。スペースX急騰が背景に。一方、トム・リー氏が提唱する「CEO個人価値のトークン化」構想が注目を集めている。企業価値から経営者の影響力を分離して投資できる革新的手法とは。
10:45
ブータン、ビットコインを特別行政区「GMC」に拠出へ
ブータンの特別行政区GMCは、ブータンが国としてGMCの長期的な発展を支援するために最大1340億円相当の仮想通貨ビットコインの拠出を誓約したと発表。今後の計画について説明した。
10:30
「ビットコインは脆弱な構造の中で推移」グラスノードの最新レポート
グラスノードの最新レポートによると、仮想通貨ビットコインは需要衰退で脆弱な構造の中取引されている。今後は10万ドル回復が上昇の鍵だと分析している。
10:10
ビットコイン乱高下、日銀政策決定会合を控え警戒感高まる|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは直近24時間で約80万円の乱高下となった。米株式市場の取引開始前、FRBのウォーラー理事が今後も利下げを継続すべきとの見解を示したことを受け、リスク資産全般が買われ、一時は9万ドルを突破した。
09:45
カリフォルニア州知事がトランプ大統領の仮想通貨関連恩赦を批判、CZ氏ら含む
米カリフォルニア州のニューサム知事がトランプ大統領による仮想通貨関連の恩赦決定を批判している。バイナンス創設者CZ氏やシルクロード創設者ロス・ウルブリヒト氏、ビットメックス共同創設者らへの恩赦が対象となっている。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧