はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨アルトコインの価格推移、韓国プレミアが見過ごせない状況に

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

予期せぬ理由から再燃する韓国プレミア価格
韓国最大手取引所Bithumbにハッキング被害が確認されてから約1ヶ月、未だ同取引所では入出金の制限がかけられた状況下で、取引が継続的に行われており、韓国政府が求めていた韓国プレミア収縮とは裏腹に、予期せぬ形でプレミア価格が再燃している。また時価総額が低い通貨への出来高が急上昇することで、世界市場の通貨価格にも影響るす状況が度々確認されている。
アービトラージとは
裁定取引のこと。 他の仮想通過取引所(主に海外)との価格差額を利用した売買を行うことで、利ざやを稼ぐ。通貨の転売のようなもの。

▶️CoinPost:仮想通貨用語集

仮想通貨市場は29日、ビットコインがボックス相場で推移するなど、市場に大きな動きは見られず、アルトコイン市場も落ち着きを取り戻しています。

世界的な仮想通貨相場は落ち着きを取り戻しているものの、韓国主要取引所Bithumbは他国の市場に影響を受けない形で、独自の相場を形成しており、韓国プレミア価格が再度散見される状況へと移行しています。

また、このBithumbの取引価格(韓国プレミア)が他国の市場の価格を押し上げている要因となっていることを、海外メディアCCNが報じています。

予期せぬプレミア価格の再燃

同取引所は6月20日、ハッキングの被害を報告、被害額は全額保証を行い、全資産をコールドウォレットに移行、直ちにすべての入出金サービスを停止すると発表しました。

取引所の早急な対応と、保証発表の影響で、大きな下落こそ防げたものの、それ以降現在に至るまで、約1ヶ月の間、断続的に仮想通貨を含む資金の入出金が停止しているといいます。

予期せぬ形で入出金が制限された形で、取引所に残された資金は出すことができなくなった模様ですが、取引自体は継続され、他市場と孤立する形で独自かつ独特な市場形成を行い、その影響で再度韓国プレミア(価格乖離)が顕著に現れ始めています。

ここ数週間の流れとして、先日のウィンクルボス兄弟が申請するビットコインETFが非承認となったことで、実現の見通しが多少立ちにくくなったものの、市場全体がビットコインETFに感化される形で、ビットコインの出来高が上昇、ビットコイン一辺倒な市場形成を行なって来ました。

ましてや大半の取引所で、ビットコインの取引が最も多いのが通常の光景といえますが、昨年末のアルトコインバブルを支えた、韓国のアルトコイン熱を引き継ぐ形で、取引所Bithumbでは、他市場と異なる出来高ランキングを形成しています。

以下は、29日14時半時点での、Bithumbの取引状況と、他市場との比較です。(世界市場価格参照元:coinmarketcap.com)

出典:Bithumb

Bithumbと世界市場価格比較(円表記)
通貨名 Bithumb 世界市場価格
Ethos 684.5 117.68
0x 328.6 135.71
Aeternity 1081.9 218.57
NEM 45.35 19.53
TenX 737.08 119.26

各アルトコインで、乖離率が異なるのは、出金が制限されていることで、他の取引所とのアービトラージ(裁定取引)が制限されていることが原因と考えられますが、注目点は、ビットコインが出来高ランキングで15位、また世界的に出来高が低い通貨が上位に名を連ねている点です。

直近1ヶ月、CoinPostで提供する仮想通貨市況でもお伝えした様に、韓国プレミアを有するBithumbで出来高が上昇したアルトコインは、時価総額が低い通貨も多く、急激に上昇した出来高と価格は、直接的な影響がないものの、世界価格にも影響していると考えられ、該当通貨が高騰する場面が多々見受けられています。

同取引所は、入出金を停止していることで、ある意味で孤立する取引所ではあるものの、世界市場への影響が見過ごせない状況になっていると言えます。

韓国の主要金融機関である金融委員会は先月、仮想取引におけるマネーローンダリング対策と顧客確認(KYC)に関するポジティブな新ガイドラインを発表し、銀行口座の間での疑わしい資金移動を監視することで、韓国プレミア価格を抑える方針を固めましたが、予期せぬ状況が再度プレミア価格を再発させたことになります。

CCNは、昨日の仮想通貨市場の高騰は、この韓国プレミアが要因であると解説していますが、韓国政府もこの大きく開いたプレミア価格の状況のまま、Bithumbの入出金を再開した場合、世界価格との価格差収縮による、同取引所内の通貨価格暴落が起きる可能性が高く、政府、取引所共に、この状況にどの様な対処方法で望むのか、今後アルトコインの価格推移と共に注目されることは間違いありません。

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/03 木曜日
12:04
ビットコイン反発で11万ドルに接近、Bitfinex分析ではQ3の季節性要因を警戒
仮想通貨取引所ビットコインは前日比+2.6%の108,733ドルまで上昇。Bitfinexレポートによると、4月安値から50%反発後は10-11万ドルのレンジ相場に移行し、第3四半期の季節性要因で平均リターン6%の「最弱四半期」を警戒する。一方、米国初のソラナステーキングETFが取引開始し初日3,300万ドルの好調なスタートを記録。
09:50
「ビットコイン保有者の大多数が含み益、HODLが主流に」Glassnode分析
Glassnodeの週次レポートによると、仮想通貨ビットコイン投資家の大多数が含み益状態で、長期保有(HODL)が市場の主要メカニズムになっている。
09:31
米SIFMA、証券トークン化の規制作りでSECに要望書簡送付
米SIFMAはSECに対し、RWAに分類される株などの証券のトークン化に対する規制整備について提案を行った。オープンで透明性の高いプロセスを通して、ルールを作るべきだと主張している。
08:55
米テック富豪ら、仮想通貨向け銀行「Erebor」設立を計画=報道
ピーター・ティール氏らテック投資家が仮想通貨企業向け銀行Erebor設立を計画。全米銀行免許を申請、シリコンバレー銀行の後継を目指す。
08:20
米上場の中国系アパレル企業アデンタックス、ビットコインを最大12000BTC買収へ
ナスダック上場の中国系企業Addentaxが最大1万2000BTCの買収で基本合意。約13億ドル相当を株式交換で取得予定、5月発表の8000BTCから規模拡大。
07:55
ブラックロックのIBIT、手数料収入が「S&P500ETF」超え
ブラックロックの仮想通貨ビットコインの現物ETF「IBIT」は、同社のS&P500のETFよりも手数料収入を生み出していることがわかった。IBITはビットコインETFの資金フローを主導している。
07:30
ドル指数が2022年以来の安値に、ビットコインや金に与える影響と今後の見通し=Cryptoquant分析
Cryptoquantが2日に発表した分析によると、ドル指数が2022年来安値を記録する中、ビットコインは膠着状態が続く。長期保有者の含み益減少も指摘。
06:55
ビットコイン、2025年後半に20万ドル到達目標を維持=スタンダードチャータード銀
スタンダードチャータード銀行のケンドリック氏がビットコイン20万ドル予測を維持。ETFや企業購入の拡大により2025年後半に史上最大の上昇を見込むか。
06:10
リップル、米国銀行ライセンス申請 サークルに続く動き
リップルが米通貨監督庁に国家銀行免許を申請。RLUSDステーブルコイン規制対象化とサークルとの競争激化が注目される。
05:50
オープンAI、ロビンフッドの株式トークン化サービスとの提携を否定 未承認でトークン発行か
OpenAIがロビンフッドの株式トークンサービスへの関与を公式否定。未上場企業トークン化における先買権問題が浮き彫りに。
05:35
米SEC、BTCやXRP投資のグレースケール仮想通貨投信のETF転換承認を再検討
米証券取引委員会がグレースケールの仮想通貨信託「Digital Large Cap Fund」のETF転換承認決定を再検討。NYSE Arca上場承認が一時停止状態に。
04:24
仮想通貨のサイバー攻撃にどう備える?|実例から学ぶ取引所の対策と自己防衛法
暗号資産のサイバー攻撃リスクと、取引所のセキュリティ対策、個人で実践できる防衛策を初心者向けにわかりやすく解説します。
07/02 水曜日
18:40
BITPOINT、カルダノ(ADA)保有者向けNIGHTエアドロップを検討開始 
ビットポイントジャパンがMidnight財団と国内初連携。カルダノ(ADA)保有者やステーキング参加者に「NIGHT」トークンのエアドロップ参加機会を提供。2025年7月開始予定の「Glacier Drop」メカニズムの詳細と参加条件を解説。
13:45
トランプ大統領、イーロン・マスクに対する批判を再び展開、 『大きく美しい法案』巡る対立が再燃
「大きく美しい法案」をめぐり、トランプ大統領とイーロン・マスク氏の対立が再燃している。マスク氏の痛烈な法案批判に対し、トランプ氏は、マスク氏が率いる企業の政府補助金受給について政府効率化局(DOGE)で調査すべきと発言し、かつて盟友だった両氏の関係は緊迫感を増している。
13:20
アリゾナ州知事、押収仮想通貨の準備基金法案『HB2324』を拒否権行使
アリゾナのホブズ知事が犯罪捜査で押収した仮想通貨管理法案を拒否。地方自治体の協力阻害を懸念と声明。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧