WebX完全ガイド
TOP 新着一覧 取引所 WebX
CoinPostで今最も読まれています

欧州中銀理事、デジタルユーロで分散型台帳技術を検討

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

分散型台帳技術の可能性に注目

欧州中央銀行(ECB)のファビオ・パネッタ理事は26日、ドイツで開催された決済システムについてのシンポジウムに登壇。中央銀行デジタル通貨(CBDC)への取り組み方について話した。ECBは分散型台帳技術(DLT)の可能性に注目していると述べている。

パネッタ氏は、CBDCには中央銀行が民間銀行に供給して銀行間送金に使うホールセール型と、一般消費者が購買などに使えるリテール型があると指摘。その上で、ホールセール型CBDCについての考え方を示した。

まず、中央銀行の資金は数十年前から銀行間のホールセール取引にデジタル形式を取り入れており、その意味ではすでにデジタル化していると説明している。そのために、ホールセール型CBDCについては、現在すでに提供しているサービスをどのように改善し、最新のものにアップデートするかを議論することになるとした。

CBDCとは

各国・地域の中央銀行が発行するデジタル化された通貨を指す。「Central Bank Digital Currency」の略である。仮想通貨との大きな違いは、CBDCは法定通貨であること。通貨の管理や決済等においてコスト削減や効率性向上が期待できる一方で、個人情報やプライバシーの保護、セキュリティ対策、金融システムへの影響など考慮すべき課題は多い。

▶️仮想通貨用語集

パネッタ氏によるとECBは今後、ホールセール決済サービス利用者のニーズがどのように変化していくか、また、新しい技術によってホールセールのデジタル中央銀行決済をより効率的で安全なものにできるかどうかを調査しているところだ。

パネッタ氏は、ECBは特に分散型台帳技術(DLT)の可能性に注目しているとした。その際に、DLTの問題として、ビットコイン(BTC)のようにエネルギーを大量消費する問題を挙げている。パーミッション型DLTにはエネルギー消費量が少ないものもあるが、中央集権的なインフラと比較すると不利になる可能性もあるとした。

また、主要なDLT技術やネットワークの運営者が不明確であったり欧州外に拠点を置いている場合があり、こうしたことはEUの戦略的自律性の面から懸念があるとも指摘する。

しかし、DLTのこうした不確実性を認識しつつも、ECBは「市場関係者が大口決済や証券決済にDLTを採用するシナリオに備える」ことを考えているとした。

既存決済システムの活用も検討

具体的には、ユーロの決済システムにおいて、DLTを採用する市場参加者がTARGETサービスと互換できる形で、ユーロと現金の取引を、中央銀行の貨幣で決済できる方法を探っているという。

TARGETとは

「Trans-European Automated Real-time Gross Settlement Express Transfer System(欧州自動リアルタイム決済高速送金システム)」の略称。ECBとEU各国の中央銀行が運営している。2018年には、TARGET Instant Payment Settlement(TIPS)を導入し、EU全域の銀行間で、年中無休のリテール即時決済を可能とした。

▶️仮想通貨用語集

パネッタ氏によると、ECBは現在次の2つの選択肢を検討している。

  • 市場のDLTプラットフォームと中央銀行のインフラとの橋渡しをする
  • DLTベースの中央銀行通貨を用いた、DLTベースのホールセール決済サービスを新たに構築する

一つ目についてパネッタ氏は、既存のTARGETをベースにしたソリューションの方が、完全にDLTをベースにしたものよりも迅速に実装できる可能性が高いとコメントした。

二つ目については、ユーロシステムが独自のDLTプラットフォームを立ち上げること、あるいは、市場参加者が運営するいくつかのDLTプラットフォームで中央銀行通貨を利用できるようにすることが考えられるとしている。

パネッタ氏は、どのような場合でも、ガバナンス、決済効率、流動性管理への影響を慎重に評価する必要があると話した。また、どのような選択肢が適切かは、市場で普及する採用事例や、一定数のDLTプラットフォームに市場が集中するかどうかにも依存すると続けた。

Google Newsでフォロー
CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
06:35
暗号資産取引所BTCBOX、8月3日から段階再開へ
BTCボックスが運営する暗号資産取引所BTCBOXは、長い間停止していたサービスを8月3日から段階的に再開する。ログインにはパスキー認証、日本円出金には2段階認証が必須となる。
06:15
テザー財務報告書、ビットコイン冬相場でステーブルコインの超過準備金が半減
ステーブルコイン発行大手テザーは2026年第2四半期の決算で、資産が負債を上回る超過準備金が82億ドルから41億ドルへと半減したことを開示した。ビットコインや貴金属の評価額低下が背景にある。
05:50
ビットコイン専門ウォレット『コールドカード』流出被害が110億円相当に、ギャラクシーが算出
ギャラクシー・リサーチは、コールドカードの脆弱性に関連する流出被害が1196件のアドレスから1082.65BTC、110億円相当に達したと分析。自己管理型の利用者への影響が大きいことが明らかになった。
05:00
USDC発行企業サークル、ニューヨーク州から信託免許を取得
サークルがニューヨーク州金融サービス局から限定目的信託免許を取得したと発表した。ステーブルコインUSDCの発行体制強化に向け、規制対応をさらに深める。
07/31 金曜日
17:29
レイ・ダリオ氏、ビットコインは1%保有継続 増刷不可も量子リスクに警戒
米著名投資家レイ・ダリオ氏が英ポッドキャストで、自身のポートフォリオにおけるBTC比率が約1%のまま変わらないことを明らかにした。増刷できない強みを認めつつ、量子コンピューターや政府による監視・課税のリスクにも言及している。
15:32
アルトコイン、ビットコインから切り離され値動きに=ウィンターミュート
ウィンターミュート(Wintermute)は30日、2026年上半期のOTCフロー報告書を公表した。機関投資家の現物取引比率が過去最高の72%に達し、オルトコインのオプション取引高は半期比約3.4倍に拡大。銘柄の集中と長期保有の傾向を分析した。
14:20
ビットコイン長期保有者供給、月間21万7000BTC増=アナリスト
オンチェーン分析家ダークフォスト氏によると、ビットコインの長期保有者供給は12月以降増加が続き、直近は月間平均21万7000BTCのペースまで加速。強気相場時とは逆の動きだとし、需要面の弱さも指摘した数値の意味を整理する。
14:00
BIS主導「プロジェクト・アゴラ」、1.6億円相当のトークン化マネーで国際決済の実証実験に成功
BIS主導のプロジェクト・アゴラが、トークン化した中央銀行準備金・商業銀行預金による国際決済の実価値取引テストを完了した。日銀やMUFGなど28機関が参加し、平均80秒での決済を実証した。
13:18
ストラテジー、ビットコイン一辺倒から転換 準備金は動的配分へ
ストラテジーが決算説明会で、今後の調達資金を全額ビットコインに投じる方針を転換すると説明した。市況に応じてBTCとドル準備金を動的に配分し、デジタル信用(STRC等)の安定性を高める狙いだ。背景にある判断材料を読む。
13:10
Aave(アーベ)、低利用の資産リザーブやブロックチェーン展開の廃止を提案
仮想通貨アーベ創設者が、利用率の低い資産リザーブとSonicなど6チェーンへの展開の段階的廃止を提案した。対象は供給資産ベースで約9,810万ドル規模となる。
13:00
バイナンスジャパン、熊本地震の被災地に1000万円拠出
バイナンスジャパンが令和8年熊本地震の被災地支援として1000万円の拠出を決定。拠出先は救援・復旧で活動する国内NGOで選定は調整中。2018年の西日本豪雨での寄付実績や、JPYCが進める寄附スキームの金融庁照会も解説する。
11:09
アジア当局が語るデジタル資産規制の次なる地図|WebX2026
WebX2026「規制が変わる、市場が動く」レポート。パキスタン・タイ・マレーシア・インドネシアの規制当局と元ホワイトハウス顧問が、デジタル資産規制とアジア版MiCAの可能性を議論した。
11:05
円高がビットコイン円建価格を圧迫、クラリティー法案停滞も重し|仮想NISHI
*本レポートは、クリプトアナリストである仮想NISHI(@Nishi8maru)氏が、CoinPostに寄稿した記事です。 クリプト市場マーケットレポート(7/31日 AM11…
11:00
ハイパースケール・データ、保有ビットコインの一部をAIインフラ開発の資金に活用
ハイパースケール・データは、財務戦略として保有する仮想通貨ビットコインの一部をAIインフラ開発の資金に活用することを発表。すでに100BTCを売却したと説明している。
10:30
コインベース決算発表、予測市場収益倍増も577億円純損失を計上
コインベースが2026年4-6月期決算を発表した。純損失は3億5,950万ドルとなり、市場予想を上回る規模となった。一方でステーブルコイン事業や予測市場は伸びを示した。
今から始める仮想通貨特集
通貨データ
重要指標
一覧
新着指標
一覧