はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

中国EV大手ニオ、3億円ビットコインの身代金要求を拒否

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ハッカーがニオを脅迫

中国の電気自動車(EV)メーカー、NIO(ニオ)は20日、ハッカーにビットコイン(BTC)で身代金を要求されていたと明かした。ブルームバーグが報じた。

ハッカーグループは、ニオに電子メールを送り、約3億円(225万ドル)のビットコインを支払わなければ、盗まれたデータを公開すると脅迫していた。内部調査の結果、同社の2021年8月以前のユーザーと車両販売情報データの一部が漏洩していたことが判明したという。

しかし、ニオは身代金支払いを拒否。「このような不法行為を強く非難し、サイバー犯罪に屈することはない」との声明を出し、規制当局に報告した。今回のことを深く反省し、政府当局と協力して、これから同様の損害が起こる可能性を調査し、リスクを抑制していくと説明している。

また、データ流出に関するユーザーの問い合わせに対応するための専用ホットラインや電子メール窓口を提供している。今回の情報流出で影響を受けた顧客の数は、まだ明らかになっていない。

ランサムウェア攻撃

通常、企業へビットコインなど暗号資産(仮想通貨)の身代金が要求される事件では、ランサムウェアによる攻撃が使われることが多い。今回、ニオの事例でランサムウェア攻撃が行われたのかどうかは不明だ。

ランサムウェアとは

ハッキングを仕掛けたうえで、元の状態に戻すことを引き換えに金銭を要求するマルウェアのこと。「身代金要求型マルウェア」とも呼ばれる。感染すると、他人の重要文書や写真ファイルを勝手に暗号化したり、PCをロックして使用を制限した上で、金銭を要求してくる。

▶️仮想通貨用語集

7月には、サイバーセキュリティ企業SonicWallがレポートを発表。仮想通貨価格の低迷を一つの背景として、2022年上半期にランサムウェアによる攻撃数が世界的に減少傾向にあると指摘していたところだ。

関連ランサムウェア攻撃数が世界的に減少 仮想通貨価格低迷も一因か

しかし、今回の件はそうした中でも、仮想通貨を身代金として要求するサイバー犯罪が存続していることを示すものとなった。

実際にSonicWallのレポートでも、2020年以降の範囲で見れば、ランサムウェア攻撃は減少しているものの、2019年までと比べれば増加している。2022年上半期におけるランサムウェア攻撃の数は、2017年、2018年、2019年それぞれの通年合計を上回っていた。

ランサムウェア・アズ・ア・サービス(RaaS)の存在

仮想通貨のニュース・分析サイトCryptoModeによると、ランサムウェアには、ウィンドウズを狙う三つの亜種が誕生しており、2022年上半期には、10,600以上の種類が発見されている。犯罪者が新たな方法を探り続けていることを示すものだ。

CryptoModeは、仮想通貨価格の低迷と、ランサムウェア減少には相関がない可能性があると意見している。5月と6月には、他の月よりも攻撃回数が減っていたが、これは、ウクライナ侵攻の影響と、ランサムウェア・アズ・ア・サービス(RaaS)の1つ「Conti」が停止したことに起因するのではないかと推測した。

Raasとは、開発者とハッカーが結託して攻撃を行う犯罪形態である。まずランサムウェア開発者がマルウェアを作成し、開発者と提携した個別のハッカーが、ターゲットとなるコンピュータシステムへのハッキングと身代金支払いの交渉をするというモデルだ。

企業の対応について提案も

2021年には、米国最大の石油パイプライン「コロニアル・パイプライン」へのランサムウェア攻撃を受けて、Patrick McHenry議員により、企業が攻撃を受けた場合の対応方針を定める法案が提出されている。

ランサムウェア攻撃を受けた場合は、米財務省に通知することを義務付け、多額の身代金支払いは、原則禁止する内容を盛り込んだ。なお、この法案についてその後の審議は進んでいない状態だ。

関連「金融インフラがランサムウェア攻撃を受けた場合の方針」米議員が法案提出

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/30 火曜日
14:00
米カリフォルニア州の超富裕層への「5%資産税」に業界猛反発 仮想通貨起業家流出の懸念も
米カリフォルニア州で純資産10億ドル超の富裕層に5%課税する提案が行われ、Kraken創業者やBitwise CEOをはじめとする仮想通貨・テック業界リーダーが強く反発し、警告を発した。株式、不動産、仮想通貨などを対象とし、未実現の含み益にも課税される点が問題視されている。
14:00
コインベース・ベンチャーズが注目する2026年の仮想通貨4大トレンドとは
米最大手コインベースの投資部門コインベース・ベンチャーズが2026年に積極投資する4分野を発表した。RWA永久先物、専門取引所、次世代DeFi、AIとロボット技術など、次のブレイクアウトが期待される仮想通貨領域について紹介。
12:32
ビットマイン、イーサリアム買い増し 独自のステーキング・インフラも準備中 
ビットマインの仮想通貨イーサリアム保有量が411万枚に到達した。年末の価格下落を好機と捉え買い増しを行っている。2026年には独自ステーキング基盤も公開予定だ。
10:00
2025年の仮想通貨市場を重要ニュースから振り返る
2025年は仮想通貨を支持するドナルド・トランプ氏が米大統領に就任し、相場は米国の動向から大きな影響を受けた。本記事では、ビットコインの最高値更新など1年間の重要ニュースを振り返る。
09:50
仮想通貨投資商品、先週700億円超の純流出 XRP・ソラナは好調維持=CoinShares
仮想通貨投資商品から先週700億円超が流出した。CoinSharesは投資家心理がまだ完全に回復していないと分析した。一方で資産別ではXRPとソラナへの流入は好調だった。
12/29 月曜日
14:23
ビットコインは持続的上昇局面に?4年サイクル論争と機関投資家の影響力
Bitwise CIOマット・ホーガン氏が「ビットコインの4年サイクルは終焉し、持続的上昇局面に入った」と主張した。ハーバード大学など大手機関がBTCを保有し、個人投資家から機関への資産移転が進行。ボラティリティ低下の理由と、「階段を上りエレベーターで降りる」値動きパターンを専門家2人が詳しく解説。
13:35
AIや仮想通貨のショッピング活用進む Z世代が牽引か=Visaレポート
決済大手ビザの調査で、ショッピングにAIツールや仮想通貨を利用する消費者が増加していることが判明。特にZ世代が牽引していた。ステーブルコイン送金への関心も高まっている。
09:44
スベルバンク銀、ロシア初の仮想通貨担保ローン発行
ロシア最大の銀行スベルバンクが同国初の仮想通貨担保ローンを発行した。ビットコインマイニング企業に融資し、デジタル資産担保の仕組みを検証している。
12/28 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、MTGOXハッキング容疑者関連のBTC送金やearnXRPローンチなど
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナといった主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
ビットコイン年末相場、値頃感から買い戻し期待も|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコインは方向感に欠け1400万円周辺で推移。26日のオプションカット通過後の動向が注目される。底入れには12月高値9.4万ドルの回復が条件だが、割安感から買い戻されやすいとbitbankアナリストが分析。
11:00
週刊仮想通貨ニュース|Bybitの日本居住者向けサービス終了発表に高い関心
今週は、大手仮想通貨取引所Bybitの日本居住者向けサービス終了の発表、仮想通貨市場の調整局面、日銀の植田和男総裁の講演に関する記事が関心を集めた。
12/27 土曜日
14:00
ジーキャッシュのシールドプール供給シェアが23%で安定、プライバシー採用が定着
仮想通貨ジーキャッシュのシールドプール供給の市場シェアが2025年初頭の約8%から23%前後で安定している。プライバシー採用指標は依然として安定しておりプライバシー保護取引への持続的な関心を示している。
13:25
金融庁、仮想通貨ETFの導入に向けた税制改正──暗号資産取引の課税見直しと新たな可能性
金融庁が2026年度税制改正の資料を公開した。暗号資産取引を総合課税55%から申告分離課税20%へ変更することに加えて、ETF解禁や繰越控除などについても挙げられた。
11:10
KLab、ビットコインとゴールドを購入開始 「岐路に立つBTC」と分析
東証プライム上場のKLabが25日にビットコインとゴールドの購入を開始。AIを活用した市場分析レポートの不定期発刊も開始した。
10:05
ミームコイン市場は2025年に60%下落、「TRUMP」発行から始まった一年を振り返る
ミームコイン市場は2025年に60%下落した。トランプ氏による独自仮想通貨「TRUMP」発行や、ドージコインETF誕生など変化の激しかった一年を解説する。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧