はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

ランサムウェア攻撃数が世界的に減少 仮想通貨価格低迷も一因か

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ランサムウェア攻撃が減少した理由

米国のサイバーセキュリティ企業SonicWallは26日、サイバー犯罪についての2022年中間レポートを発表。2022年上半期にランサムウェアによる攻撃数が世界的に減少傾向にあるとしており、その理由の一つとして暗号資産(仮想通貨)価格の低迷を挙げた。

ランサムウェアとは

ハッキングを仕掛けたうえで、元の状態に戻すことを引き換えに金銭を要求するマルウェアのこと。「身代金要求型マルウェア」とも呼ばれる。感染すると、他人の重要文書や写真ファイルを勝手に暗号化したり、PCをロックして使用を制限した上で、金銭を要求してくる。

▶️仮想通貨用語集

レポートによると、2022年上半期に発生したランサムウェア攻撃は2億3,610万件で、前年同期比で23%減少していた。

SonicWallの広報担当者はコインポストの提携メディアThe Blockに対し、次のように説明した。

2022年前半は変数が多すぎるため、仮想通貨価格とランサムウェア攻撃の間に、直接的な相関関係を示すことはできない。しかし、長年にわたり、ビットコイン(BTC)のような人気のある仮想通貨の値動きは、しばしばランサムウェア攻撃数が変動する際の初期指標として機能している。

ランサムウェア攻撃ではしばしば、サイバー犯罪者が身代金を仮想通貨で受け取ることも知られている。

レポートによると、四半期ごとのランサムウェア攻撃数は、2021年第2四半期(4-6月)に1億8,890万件でピークに達していた。21年5月には米国最大の燃料パイプラインを提供するコロニアルパイプライン社がランサムウェア攻撃を受けたことも記憶に新しい。

関連仮想通貨で支払われたランサムウェア攻撃被害が大幅増=Chainalysis

しかし、第3四半期と第4四半期は減少傾向に転じ、この傾向は2022年に入っても続いているという。2022年第2四半期は、2020年後半以降で最も攻撃数が少ない四半期となった。

その一方で数年前に比べれば増加している。2022年上半期に見られたランサムウェアの数は、すでに2017年、2018年、2019年それぞれの通年合計を上回っている形だ。

その他の低下要因

SonicWallは、今年前半に攻撃数が低下した理由として他に、サイバーセキュリティ保険の引き受け手が要件を厳格化していることや、大規模なランサムウェア攻撃を受けて、各国政府が対応を強化していることも挙げた。

身代金要求の支払いに応じる組織の数も減少傾向にあるという。2019年第1四半期には、攻撃を受けた企業などの85%が支払っていたが、2022年第1四半期には、この割合は半数以下にまで減少した。

さらにレポートは、米国国家安全保障局(NSA)のサイバーセキュリティ担当責任者ロブ・ジョイス氏の発言も紹介している。

ジョイス氏は、ランサムウェア攻撃数低下について「ロシアとウクライナの対立」も要因の一つだと推測している。各国の、ロシアに対する経済制裁は、ロシア周辺を拠点とするランサムウェアグループにも様々な形で影響を及ぼしているという。

ジョイス氏は「制裁により、資金を動かしたり、ウェブ上でインフラを購入するのが難しくなるにつれ、ハッカーは活動をしにくくなる。ランサムウェアもその活動の大きな部分を占めている」と話した。

ブロックチェーン分析企業チェイナリシスは2月、ロシアが金融犯罪の温床になっているとの内容を掲載したレポートを発表。2021年にランサムウェアが得た総収入のうち約74%、約460億円以上に相当する仮想通貨が、何らかの形でロシアと関連している可能性が高い組織に流れていると分析していた。

関連「ロシアに不正金融活動の拠点多数」チェイナリシス報告

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/10 月曜日
18:00
ステーブルコインの正式認可を背景に、通貨の新時代をテーマとした金融カンファレンス「MoneyX(マネーエックス)」開催決定
MoneyX 2026年2月27日開催、日本円建ステーブルコインの社会実装を議論する次世代金融カンファレンスが発表された。WebX実行委員会主催、JPYC・Progmat・SBI・CoinPost企画運営。参加無料、オフライン限定。
17:45
メタマスクのガス代とは?初心者向けに仕組みと節約方法をわかりやすく解説
メタマスクで暗号資産を送金する際に必要な「ガス代」を初心者向けに解説。イーサリアム、Polygon、Solanaなど各ネットワークで必要なトークンの違いや、リアルタイム確認方法、手数料を節約するコツまで図解付きでわかりやすく紹介します。
17:00
WebX 2025開催記念、ショートフィルム『#ThinkFuture』シリーズを公開
未来への問いかけ 大型カンファレンス「WebX 2025」の開催を記念して制作されたショートフィルム『#ThinkFuture』シリーズが、CoinPostとあたらしい経済が共…
16:44
音楽業界初のIEO「Fanpla」販売結果は申込倍率9倍に 11日にコインチェックで取引開始
国内9例目、音楽業界初のIEOとなったFanpla(FPL)の販売結果が発表された。申込倍率は9.06倍、申込総額は90.6億円に達し、28,523口座が参加。11月11日に取引開始予定。
16:36
米CFTC代行委員長、レバレッジ付き仮想通貨現物取引の導入を推進
米CFTCのファム委員長代行が、レバレッジ付き仮想通貨現物取引を来月にも開始する方向で調整中と確認。CMEやコインベースなど規制取引所と協議を進め、長年禁止されてきたレバレッジ現物取引を「管理」へ移行させる規制上の節目に。
15:41
5つのXRP現物ETFが上場準備完了、11月中の米国デビューなるか
フランクリン・テンプルトンなど大手5社のXRP現物ETFがDTCCに登録完了。11月中の取引開始に向け最終段階、機関投資家の関心高まる。
14:46
Smart Pocket、30億ドル規模のIPミーム・エコシステムをつなぐ基軸通貨「SPトークン」をローンチ
Smart Pocketが30億ドル規模のIPトークン市場をつなぐ基軸通貨「$SPトークン」を正式ローンチ。総額3億5,000万ドルのSeason 2エアドロップも開始。世界初のIPトークン特化型ローンチパッドの新展開。
12:28
ビットコイン105,500ドルに反発、トランプ給付金案と政府機能回復への期待高まる
仮想通貨市場ではビットコインやアルトコイン相場が反発し105,500ドルに。米国で2,000ドルの特別給付案が浮上し、2020年の景気刺激策時のような流動性流入への期待が高まる。政府閉鎖の終息見通しと90億ドルの取引所資金流入も追い風。
12:09
RWAトークン市場で金(ゴールド)担保型が躍進、機関投資家の関心集まる
ゴールド価格の上昇を背景に、金担保トークンXAUTの時価総額が30日で39%増の成長を示している。10月にはXAUT専門のトレジャリー企業オーレリオン社が誕生した。
11:48
仮想通貨ウォレットのLedger、米国でIPOまたは資金調達を検討=報道
ビットコインなど仮想通貨のハードウェアウォレット大手Ledgerが米国でのIPOまたは資金調達を検討。仮想通貨盗難が増加する中、2025年の売上は過去最高を記録している。
11/09 日曜日
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、リップルの770億円調達やジーキャッシュ高騰の背景分析など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
11:30
週明けから急落のビットコイン、相場復調の前提条件は?|bitbankアナリスト寄稿
今週のビットコイン相場は続落の見通し。AIバブル崩壊や景気後退懸念から1560万円周辺まで下落。ただし短期筋の97%が含み損となっており、下値余地は限定的との指摘も。bitbankアナリストが今後の展望を解説。
11:00
イーサリアム(ETH)の仮想通貨取引所 9社機能比較
イーサリアム(ETH)取引に最適な暗号資産(仮想通貨)取引所を比較。ステーキング、レンディング、各種手数料、機能、出金サポート体制を徹底分析。読者に合った取引所を見つけるためのガイド。
11:00
週刊ニュース|金融庁の仮想通貨ETF関連デリバティブ国内提供への見解に高い関心
今週は、暗号資産ETF関連デリバティブの国内提供に対する金融庁の見解、ビットコインの10万ドル割れ、仮想通貨の最新市場分析に関する記事が関心を集めた。
11/08 土曜日
13:55
JPモルガンのビットコインETF保有量、3ヶ月間で64%増
JPモルガンが第3四半期にブラックロックのビットコインETFを207万株追加し、保有総数は528万株となった。6月から64%増加。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧