新プラットフォーム「Llama.Fi」立ち上げ
DeFi(分散型金融)の分析プラットフォーム「DefiLlama」の開発者0xngmi氏は19日、プラットフォームをフォーク(分岐)させると発表した。現在、同社の中で争いが起きている模様だ。
The DefiLlama team is forking Defillama@Defillama is undergoing a hostile takeover
— 0xngmi (llamazip arc) (@0xngmi) March 19, 2023
There is an ongoing attempt to launch a token that does not represent us. We don't want to be associated with it
Use https://t.co/G0h4uBo2mL and @llamadotfi instead!
0xngmi氏は、ハッキングなどは起きていないと強調しつつ、次のように状況を説明している。
Defillamaのツイッターとドメインの両方を管理している者が、チームのみんなが望んでいないにもかかわらず、独自トークンを立ち上げることを決定した。
そのため、私たちDefiLlamaのチームは、新たなプラットフォーム、「Llama.Fi」をローンチした。
また、「敵対的買収」が行われようとしているとも続けた。新たなプラットフォーム「Llama.Fi」について0xngmi氏は、DeFiのTVL(預け入れ委総額)の情報集約サイトだと説明。「広告などを排除して、正確なデータを提供し、透明性を高めていく」とも続けた。
DeFi(分散型金融)とは
ブロックチェーンを活用し、中央管理者不在の状態で行われる金融サービス、またはそのシステムを指す。「Decentralized Finance」の略。DeFiで行われる金融サービスには、ステーブルコインの発行や通貨の貸出、仮想通貨取引所などがある。イーサリアムのブロックチェーンを利用しているプラットフォームが多い。
▶️仮想通貨用語集
DefiLlamaとは
DefiLlamaは、DeFiの取引高や手数料、その他様々なデータを提供するウェブサイトだ。様々な分散型取引所(DEX)からベストプライスで取引することを支援するアグリゲーターも運営している。
DefiLlamaは19日、1月初旬に立ち上げたアグリゲーター・プラットフォームにおける取引高が約6,600億円(50億ドル)に達したことを報告。「DeFiLlamaの貢献者とユーザーには嬉しいサプライズがあるかもしれない」と、トークンのエアドロップをほのめかすツイートをしていた。
Daily users are growing steadily and currently average around 3,000 per day. pic.twitter.com/tskUBFYglC
— DefiLlama.com (@DefiLlama) March 18, 2023
現在までに、アグリゲーターでは63,280人のユニークユーザーが、合計約41万件の取引を行っており、日次ユーザー数は平均で3,000人だと述べている。
DefiLlamaの親会社Llama Corpのプロジェクトに携わっていたとするTendeeno氏は、「LLAMAトークンを立ち上げようと計画していた人物がいた」と述べている。
0xngmi氏は、GithubにおけるDefiLlamaアプリのトップコントリビューター(貢献者)である。Githubリポジトリの他のトップコード貢献者の何人かも、新しいプラットフォームへ移行するという0xngmi氏のメッセージをシェアした。
親会社は否定
一方で、DefiLlamaの親会社であるLlama Corpは、敵対的買収が行われようとしていることを否定。次のように説明した。
過去3年間DefiLlamaを運営してきたLlama Corpが、引き続きこの事業を運営していく。0xngmi氏の行動については遺憾だ。私たちは、個人的かつ友好的に物事を解決したいと考えている。
DefiLlama側は、そのTelegramアカウントでも、敵対的買収が進められているというのは不正確な主張であり、0xngmi氏達は「DefiLlamaの知的財産(IP)やコミュニティを掌握しようと試みている」と述べた。