13億円のWeb3ゲーム開発ファンド
韓国の大手ゲーム会社Neowizの一部門で、ポリゴン(MATIC)ネットワーク基盤のWeb3ブロックチェーン・ゲームプラットフォーム「Intella X」は3日、助成金プログラムを立ち上げると発表した。
.@TeamIntella just launched a $10M Gaming Initiative Grant Program for talented game developers building #onPolygon ⭐
— Gaming #onPolygon (@PolygonGaming) May 3, 2023
The program seeks to empower developers with financial support and resources to create high-quality games and a thriving ecosystem. 🌐https://t.co/koyO1HVOe8 pic.twitter.com/U5QLpqBYcA
ポリゴン(MATIC)ネットワークで構築するWeb3ゲームの開発者向けに、約13億円(1,000万ドル)の助成金や各種サポートを与えるものである。
Neowizは1997年に設立され、オンラインゲーム開発・運営を中心に角的に事業を展開する。23年5月時点の時価総額は、約3,800億円。
代表作としては、Cats & Soup、FIFA Online、Crossfire、Brave Nine、DJMAX Respect、Skulなど人気ゲームを共同開発・リリースしてきた企業だ。
この「Intella Xゲーミング・アクセレレーター・グラントプログラム」は、主に次のことを目的としている。
- Intella Xエコシステム内の革新性や創造性を促進する
- 新しいゲーム開発者の参入により、Intella Xのエコシステムを拡大する
- Web3ゲームを支援し、ゲーム業界でのブロックチェーンテクノロジーの採用を後押しする
プロジェクトの選定基準
このプログラムには、Intella X エコシステムで構築できるプロジェクトであれば、すべて申請可能。プロジェクトの選定基準としては「潜在的なインパクト」「革新性」「実現可能性」「持続可能性」が挙げられている。
「潜在的なインパクト」については、当該プロジェクトがIntella XやWeb3 全般に与えるプラスのインパクトのことだと説明される。例えば、「金融包摂の拡大、炭素排出量の削減、革新的なゲームプレイ体験など」が評価されるという。
「持続可能性」は、経済的・環境的に持続可能なプロジェクトか、またコミュニティ運営方法などの面でも長期的に続くプロジェクトかどうかを測るとしている。
助成金は、仮想通貨あるいは法定通貨などにより支給される予定だ。選ばれたプロジェクトは定期的に進捗状況や財務報告を行い、プロモーションイベントなどに参加することになる。
ポリゴンネットワークの開発・普及を推進するPolygon LabsのUrvit Goelビジネス開発グローバル責任者は「助成金により開発される新たなゲームが、Web3ゲームの普及を促進し、またWeb3ゲームにおけるポリゴンの地位をより強固なものにすると期待している」とコメントした。
Web3とは
現状の中央集権体制のウェブをWeb2と定義し、ブロックチェーン等を用いて非中央集権型のネットワークを実現する試みを指す。代表的な特徴としては、仮想通貨ウォレットを利用したdAppsへのアクセスなど、ブロックチェーンをはじめとする分散型ネットワークのユースケースがある。
▶️仮想通貨用語集
Intella Xとは
Intella Xのエコシステムは現在、仮想通貨ウォレット、分散型取引所(DEX)、NFT(非代替性トークン)マーケットプレイスなどを提供している。今回の助成金ファンドは、Polygon Labsと共同で設立されたものだ。
Neowizは今年1月に、Intella Xのために約16億円(1,200万ドル)を資金調達していた。Web3大手アニモカブランズ、マルチチェーンNFTマーケットプレイスMagic Edenをはじめとする20以上の投資家が出資している。