はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習 WebX
CoinPostで今最も読まれています

米連邦地裁、FTXサム前CEOの告訴棄却申し立てを却下

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

弁護団の申し立てを却下

米ニューヨーク南部地区連邦地方裁判所は27日、破綻した暗号資産(仮想通貨)取引所FTXのサム・バンクマン=フリード前CEOに対する刑事訴追の棄却を求めた弁護団の申し立てを却下した。

バンクマン=フリード被告は13件の容疑で起訴されているが、弁護団は5月、そのうちの10件を棄却するよう裁判所に申し立てていた。

同地裁のルイス・カプラン判事は、銀行詐欺、電信詐欺及びその共謀、商品詐欺の共謀、証券詐欺、マネーロンダリング、選挙資金規制法違反などの10件の訴追棄却申し立てについて、その根拠をほぼ全面的に否定し、被告の申し立てを却下した。

カプラン判事は、連邦控訴裁判所の判例を引用し、起訴棄却は「基本的権利に関わる極めて限定的な状況にのみ留保される”異例の救済手段”である」と指摘。特に深刻な犯罪行為に関わる場合は、「極めて限定された極端な状況」にのみ支持されると論じた。

判事は「被告の主張は無意味もしくは利点のないものだ」と主張し、棄却申し立ては却下された。

FTXとは

バンクマン=フリード被告が率いていた仮想通貨取引所。2019年の創設後、急速に頭角を表し、業界最大手バイナンスに次ぐ大手取引所へと成長していた。その後に経営破綻し、昨年11月に破産申請を行なっている。

▶️仮想通貨用語集

二つの裁判

バンクマン=フリード被告は現在二つの刑事裁判に直面している。一つは昨年12月、最初の起訴で提起された八つの罪状で、今年10月2日に公判が始まる。バンクマン=フリード被告は今年1月の罪状認否で、この八つの容疑全てについて無罪を主張した。

八つすべての訴因で有罪判決を受けた場合、最大115年の禁固刑が科される可能性があるが、それぞれの容疑で最大刑期が蓄積される事はないとの見方も出ている。

関連:FTXサム前CEO、罪状認否で無罪を主張

もう一つの裁判は、同被告が滞在先のバハマから米国に送還後の2月と3月に追加起訴された、選挙資金規制法違反などの五つの罪状に関してだ。

弁護団は、その五つの容疑について、昨年12月の身柄引き渡しの際にバンクマン=フリード被告は同意していなかったとして、棄却されるべきだと主張した。しかし、カプラン判事は6月15日、この5件については当初の8件と分割して裁判を行う判決を下した。新たな公判は2024年3月11日に予定されている。

3月の公判では、贈収賄の共同謀議、無許可での送金業運営、銀行詐欺の共同謀議、およびデリバティブと証券詐欺の容疑に焦点が当てられる。

バンクマン=フリード被告は、米国送還後、約360億円(2億5千万ドル)で保釈された。現在はカリフォルニア州の両親宅に自宅軟禁され、足首に追跡装置が装着されるなど、厳しい監視下に置かれている。

FTX元幹部は刑事責任を認める

一方、FTXの共同設立者ゲイリー・ワン被告と、姉妹企業Alameda Researchの前CEOキャロライン・エリソン被告は、昨年12月にすでに刑事責任を認めている。

裁判所の関係資料によると、エリソン被告は「FTX顧客に対する電信詐欺」「アラメダリサーチ貸金業者に対する電信詐欺」「商品取引・証券取引詐欺の共謀」「マネロン目的の詐欺」など、7件の起訴内容を認め、ワン被告は4件の起訴内容を認めた。

エリソン被告の罪状は最大110年の懲役刑にも及ぶものだが、米司法省との司法取引により一部が罷免される可能性があるため、同被告は捜査当局に全面的に協力することに合意した模様だ。

関連:アラメダの元CEOエリソン氏ら、刑事責任を認める

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
12/05 金曜日
19:26
テザー投資家が英政党に史上最高額寄付 改革党に18億円相当
ステーブルコイン発行会社テザーの投資家クリストファー・ハーボーン氏が英国改革党に900万ポンド(約18億円)を寄付し、存命個人からの政党寄付として史上最高額を記録。米国でもトランプ大統領が選挙期間中に仮想通貨業界から2600万ドル超を集めるなど、仮想通貨資金が英米両国の政治に影響力を持ち始めている。
18:40
Cloudflare障害でコインベースなど取引所が一時アクセス不能 11月に続き再発
12月5日夕方、Cloudflareの障害により、コインベースやクラーケンなど複数の仮想通貨取引所とDeFiプロトコルのユーザーインターフェースが一時的にアクセス不能に。11月18日に続く障害で、インフラ依存のリスクが再び浮き彫りとなった。
17:24
米上場AlphaTON Capital、約630億円調達へ TONトークン取得とAI投資
ナスダック上場のデジタル資産運用企業AlphaTON Capitalが、米SECに4億2069万ドル(約630億円)の資金調達枠を申請。TONトークンの追加取得とテレグラムのCocoon AIネットワークへの投資を計画。TONエコシステムへの機関投資加速が見込まれる。
14:30
チェーンリンク現物ETF、初日に64億円の流入で好調 ソラナETFからは最大流出
仮想通貨チェーンリンク現物ETFの取引初日に64億円が流入し好調な滑り出しとなった。一方ソラナ現物ETFからは過去最大の資金流出があった。
14:00
国際通貨基金(IMF)、ステーブルコインの規制断片化に警鐘 
国際通貨基金が今週、ステーブルコイン市場の評価報告書を公開し、各国の規制枠組みの断片化が金融安定性を脅かし監視を弱体化させ、国境を越えた決済の発展を遅らせていると警告した。
13:30
CZとピーター・シフが激論交わす、ビットコインvs金「どちらが真の価値保存手段か」
バイナンス創設者CZ氏と金支持派エコノミストのシフ氏が4日、ドバイでビットコイン対トークン化金の討論を実施。金塊の真贋確認場面が話題となり、検証可能性や価値保存機能をめぐり対照的な見解を示した。
12:00
アジア最大級のWeb3カンファレンス「WebX2026」、チケット販売開始
アジア最大級のWeb3カンファレンス「WebX2026」が2026年7月13日・14日にザ・プリンスパークタワー東京で開催。本日よりVIP Pass、Business Pass、Booth Passのチケット販売を開始。開幕セール価格は2月28日まで。
11:52
ビットコイン、政府系ファンドは8万ドル台で買い増し 日銀政策と円キャリートレードにも注目
ブラックロックのフィンクCEOは、複数の政府系ファンドがビットコインの大幅下落局面で買い増していたことを明らかにした。一方、CryptoQuant CEOは2022年のような大暴落は起きにくいと分析。市場は12月の日銀政策決定に注目、円キャリートレードの動向がビットコイン含むリスク資産に影響を与える可能性を考察する。
11:20
「ストラテジー社は株価指数から除外されてもBTCを売却しないだろう」Bitwise
Bitwiseのマット・ホーガン最高投資責任者は、ストラテジー社は株価指数から除外されてもビットコインは売却しないだろうとの見方を示した。その根拠を説明している。
10:15
XRPレジャーの流通速度が年間最高値を記録 オンチェーン活動が急増=CryptoQuant分析
XRPレジャーの流通速度流通速度が12月2日に年間最高値0.0324を記録。大口保有者による2100億円規模の買い増しや取引所準備金の減少など、オンチェーン活動の活発化が確認された。CryptoQuant分析。
10:05
年末にかけての下落リスクを軽減する価格帯は? ビットコイン最新市場分析=Glassnode
Glassnodeが仮想通貨ビットコイン市場の最新週間レポートを発表。需要低迷と含み損拡大の中、年末の下落リスクを抑える価格帯などを分析している。
08:55
JPモルガンがストラテジーのビットコイン売却回避能力を評価、「マイナーの動きより重要」
JPモルガンのアナリストが、ストラテジーのビットコイン売却回避能力がBTC価格の短期見通しにおいてマイナー活動より重要だと分析した。
08:20
21シェアーズ、米国初のスイ(SUI)連動2倍レバレッジETFを上場
21シェアーズが米国証券取引委員会の承認を得て、スイ(SUI)の価格に連動する初のレバレッジETFをナスダックに上場した。日次リターンの2倍を提供する商品で、スイエコシステムに関連する初のETFとなる。
08:10
「政府系ファンドは相場下落時にBTCを買い増し」ブラックロックのCEO
ブラックロックのラリー・フィンクCEOは、複数の政府系ファンドが仮想通貨ビットコインを購入していると明かした。相場下落時に買い増ししている様子も伝えている。
07:25
ソラナとベース間ブリッジが稼働開始、チェーンリンクとコインベースが安全性確保
レイヤー2ベースチェーンがソラナとのブリッジをメインネットで正式稼働。チェーンリンクCCIPを採用し、両チェーン間でのトークン移動と取引が可能になった。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧