はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用 WebX
CoinPostで今最も読まれています

7月の大型トークンアンロック Optimism、Aptos、ApeCoinの配布計画と影響は?

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

ApeCoinのアンロック

Optimism(OP)、Aptos(APT)、ApeCoin(APT)といった主要な暗号資産(仮想通貨)が、7月中に合わせて1億ドル(140億円)相当のトークンロックの解除を予定している。

トークンのロック解除(トークンアンロック)は、Web3(分散型ウェブ)プロジェクトが一定期間ロックアップしたトークンを、市場に解放するイベントを指す。通常、トークンアンロックによりトークンの供給量が増えるため、価値の稀釈化が連想される傾向がある。

データ分析企業TokenUnlocksによれば、ロック解除前にトークン価格が最大で15%下落するという事例があるが、価格が上昇することも実際にはある。特に、強気市場の状況では、アンロックイベントに合わせてニュースの到来が期待され、強気のサインとみる見解もでている。

関連:大型トークンアンロック OptimismとSui Networkの流通量が急増する見込み

7月にはいくつかの大型トークンアンロックが予定されている。注目すべき第一のトークンアンロックは、Apecoin(APE)で、7月17日に流通量の4.23%、つまり約1,560万APE(約50億円)が市場に放出される予定だ。

APEとは

自律分散型組織「ApeCoin DAO」のガバナンストークンで、猿をモチーフにした人気NFTコレクション「Bored Ape Yacht Club(BAYC)」や「Mutant Ape Yacht Club(MAYC)」、犬をモチーフにしたBored Ape Kennel Club(BAKC)の保有者に対して配布された。

出典:Token Unlocks

予定されるロック解除のトークンの大部分(約23.4億円)はプロジェクトの基金(トレジャリー)へと配布され、残りの約8億円は開発会社Yuga Labsや創設者に分配される予定だ。

この規模のAPEのロック解除は毎月のように発生しており、事前に公開されたトークン配布計画では、総供給量10億APEのうち62%がエコシステム・ファンドに、16%がBAYCの制作者であるNFTスタジオ「Yuga Labs」に、8%がBored Ape Yacht Club(BAYC)の創設者に、14%がプロジェクトの立ち上げに貢献した者たちに配分されており、権利確定までに半年~数年単位の待機期間と段階的な配布スケジュールが設けられている。

関連:初心者でもわかる「エイプコイン(APE)」とは|特徴や将来性を解説

APT、OPのアンロック

次に目を向けるべきは、Meta(旧Facebook)がかつて手がけていたディエム(旧リブラ)プロジェクトの元開発者が中心となって展開したAptos(APT)だ。Aptosは2022年10月にメインネットを立ち上げたL1ブロックチェーンである。

7月12日に流通量の2.17%、約450万APT(約50億円)のトークンがリリースされる予定で、そのうち約35億円がコミュニティに、約14億円がAptos財団に配布される。先月には454万APTがリリースされ、価格が一時4.5%下落したものの、その後反発し、現在ではロック解除前の価格を約20%上回るまでに回復している。

Aptosのトークン配布計画では、総供給量10億APTのうち、51%がコミュニティに、16.6%がFoundationに、19%がCore Contributorsに、13.48%が初期投資家に分配されることになっている。これらの権利は、12か月の待機期間を経て、段階的に確定していく。

そして最後に、イーサリアムのレイヤー2ソリューションであるOptimism(OP)が、7月30日に流通量の3.75%にあたる約2,420万OP(47億円)をリリースする予定だ。そのうち約25億円分がプロジェクトの主要な貢献者に分配され、残りは初期投資家に渡される。

出典:Token unlocks

Optimismは5月31日に約3億8,700万OP(約824億円)をリリースし、Optimismの流通トークン数は3億OPから6.7億OPへと倍増した。23年3月に3ドル付近だったOP価格は1.1ドルにまで下落したものの、市場全体のトレンドや6月7日の大規模なアップグレード「Bedrock」の実装により、下げ止まると。記事執筆時点で1OPあたり1.34ドルまで持ち直している。

出典:CoinMarketCap

今回の3件を見た限りでは、トークンの供給曲線がどれだけ急速に変化するかによって、価格に及ぼす影響の大きさやその期間は変わる傾向があるようだ。

Scimitar CapitalのアナリストであるAlex氏は特に、トークンが一般ユーザーに対するエアドロップとして提供される場合、価格変動が起きやすいと指摘。未熟なユーザーは機関投資家に比べて市場動向に敏感であり、その取引行動が急速に変わり得る。新たな市場情報に素早く反応し、その結果として価格変動が起きる可能性があると分析している。

エアドロップとは

特定のトークンを一定の基準を満たすユーザーに無償で配布する手法。これはプロジェクトの知名度を高め、より多くのユーザーを巻き込むために行われることが多い。

関連:トークンアンロックと仮想通貨価格への影響は? TokenUnlocks報告

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
11/21 金曜日
17:25
米ビットコインETF、1週間で大規模な資金流出が2回
11月20日、米ビットコイン現物ETFは9億300万ドル(約1,395億円)の純流出を記録し、史上2番目の規模となった。1週間前の記録を更新。ブラックロック、グレースケール、フィデリティの主要3ファンドで流出の大部分を占め、全ETFで純流入ゼロという異例の事態に。
16:38
予測市場が急成長 カルシ(Kalshi)が1500億円調達と報道も
予測市場カルシが2ヶ月で評価額2倍超の110億ドルで10億ドル調達。取引量は10月に過去最高の44億ドルを記録。競合ポリマーケットも120億〜150億ドルでの追加調達を協議中で、予測市場への投資が加速。
16:33
暗号資産(仮想通貨)の申告分離課税が実現したら?押さえておきたい税務のポイント|Aerial Partners寄稿
仮想通貨の申告分離課税が現実味を帯びてきた今、投資家が知っておくべき税制変更のポイントを解説。税率の一定化、損益通算、特定口座の導入可能性など、制度導入後の注意点と準備すべきことをわかりやすく紹介します。
16:10
CAICAテクノロジーズ、JPYC決済ソリューションの提供を開始
CAICAテクノロジーズが日本円ステーブルコインJPYCの決済ソリューション提供を開始。企業向けにコンサルティングサービスと決済モジュールを提供し、ステーブルコイン決済の導入を支援する。
16:03
ナッジ、ステーブルコイン決済・還元対応クレカ「HashPortカード」発行開始
HashPortとナッジが日本初となる後払い型クリプトクレジットカード「HashPortカード」を発行開始。ステーブルコインJPYCで決済・還元が可能で、利用額の0.3%をJPYCで還元。年会費無料、カード発行手数料2,500円。
15:44
金融庁が語る暗号資産規制改革の全貌──銀行参入、インサイダー規制、DEX対応の狙い|独占取材
金融庁独占取材。暗号資産規制の金商法移行について、銀行グループ子会社の参入、インサイダー取引規制導入、分散型取引所(DEX)対応の狙いを詳しく聞く。投資家保護と健全なイノベーション両立への取り組みを解説。
13:55
Bitcoin Core、史上初の公開セキュリティ監査をクリア 「重大な脆弱性なし」
ビットコインの基盤ソフトウェアBitcoin Coreが16年の歴史で初となる第三者セキュリティ監査を完了した。Quarkslabによる4ヶ月間の徹底調査で致命的な脆弱性は発見されず、300兆円規模のネットワークの安全性が裏付けられた。
13:30
金融安定理事会、ステーブルコイン監視強化を表明 G20サミット前に警告
金融安定理事会(FSB)のベイリー議長がG20首脳会議を前にステーブルコイン規制強化を表明。市場規模3000億ドル突破を受け、ECBも警戒。2026年作業計画で国際協力推進。
13:05
仮想通貨団体ら、税制改正などをトランプ大統領に要望
ソラナ政策研究所など65以上の仮想通貨団体がトランプ大統領に書簡を提出。税制の改善、規制の明確化、イノベーションや開発者保護の取り組みを求めた。
13:00
Secured Finance CEOが語るJPYC固定金利レンディングの挑戦|独占インタビュー
Secured Finance菊池氏が語るJPYC固定金利レンディングの全貌。日本円を世界の金利ベンチマークにする構想、RWA担保展開、x402対応など最新戦略を独占取材。
11:25
米SEC、今年度の仮想通貨含む執行件数が3割減 アトキンス委員長就任後は記録的低水準に=報告
米SECの2025年度執行件数が30%減の56件、金銭的和解額も45%減の8億ドルと記録的低水準に。トランプ政権下でアトキンス委員長が就任し、仮想通貨規制を大幅緩和。前政権の「執行による規制」から明確なルール作りへ方針転換。
11:02
アバランチ財務企業「AVAX One」、最大63億円規模の自社株買いを承認
仮想通貨アバランチの財務企業AVAX Oneは、取締役会が最大で約63億円規模の自社株買いを承認したと発表。また、購入規模を増やしたり、購入期間を延長したりしていく可能性があるとも説明している。
10:30
バイナンスジャパン、PayPayで暗号資産購入が可能に
Binance JapanとPayPayが連携サービスを開始。PayPayマネーから1,000円で暗号資産を購入可能に。入金手数料無料、24時間365日利用可能、PayPayポイントも使える新サービス。
10:20
ビットコイン続落、トレジャリー企業の売り懸念とFOMC利下げ不透明感で市場心理最悪に|仮想NISHI
仮想通貨ビットコインは続落基調が止まらず、一時は7か月ぶりとなる8万5000ドル台まで下落。背景には、世界最大のビットコイントレジャリー企業であるストラテジー社が、MSCIやナスダック100といった主要株価指数から除外される可能性がある。
10:05
コインベース、イーサリアム担保ローンを開始 最大約1.57億円まで借入可能
大手仮想通貨取引所コインベースがイーサリアム担保ローンサービスを開始。最大100万ドルのUSDC借入が可能に。Morphoプロトコル活用でBase上で運用。ニューヨーク州を除く米国ユーザーが利用可能。
通貨データ
グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧