はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

大型トークンアンロック OptimismとSui Networkの流通量が急増する見込み

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

OPのトークンアンロック

イーサリアム(ETH)のレイヤー2(L2)ソリューションであるOptimism(OP)と、高速L1ブロックチェーンSui Network(SUI)は、まもなくトークンのロックアップを解除する「トークンアンロック」を迎える。

この結果、OPとSUIの流通トークン数が大幅に増加することになる。特にOptimismの場合、予定されているアンロック後の流通トークン数は現状の約2倍にまで膨らむ見込みだ。

トークンアンロックとは、一定期間ロックアップされていたトークンが市場に再び流通するイベントのことを指す。通常、この手法は市場へのトークン供給量が急激に増えることを抑制するために取られる。

トークンの供給量が増えると、そのトークンの価格は下がる傾向があると考えられる。実際、データ分析機関のTokenUnlocksによれば、アンロック前にトークン価格は最大で15%下落することがあり、アンロック後の価格は横ばいに推移することが多いとされている。

出典:Token unlocks

Token Unlocksによると、Optimismは5月31日に、コア貢献者と投資家向けに配布が予定されている3億8700万OP(約824億円)のトークンを放出する予定だ。これにより、Optimismの流通トークン数は現行の3億OPから6.7億OPへと大きく増える見込みだ。

Optimismは1週間後に大規模なアップグレード「Bedrock」を実施するが、OPトークンの価格は過去1週間で1.64ドルから1.47ドルへと6%下落している。

関連:Optimism、大型アップグレード「Bedrock」が6月に実施予定

SUIのトークンアンロック

出典:Token unlocks

一方、Suiは6月4日に6100万SUI(約86億円相当)のトークンアンロックを実施し、流通トークン数が13%増加する予定だ。さらに、この規模のトークン放出はほぼ毎週行われ、2023年11月には初期貢献者と開発企業であるMystenLabsへのトークン配布が始まる。これにより、SUIの流通量は現在の5.55億SUIから約4倍の21.8億SUIに膨れ上がる見込みとなっている。

ただし、Scimitar CapitalのアナリストであるAlex氏は、初期貢献者に配布されるSUIトークンの一部が、一般ユーザーに対するエアドロップとして提供され、また一部がSui Foundationに送られることを指摘している。

エアドロップとは

特定のトークンを一定の基準を満たすユーザーに無償で配布する手法。これはプロジェクトの知名度を高め、より多くのユーザーを巻き込むために行われることが多い。

▶️仮想通貨用語集

また、Alex氏はエアドロップを受け取るユーザーが市場の動向に敏感であり、その取引行動が急速に変わり得る一般投資家であることに注目している。彼らは新たな市場情報に素早く反応し、その結果として価格変動が起きる可能性がある。

ここで重要なのは、供給量の増加と、その増加に対抗するために各プロジェクトチームや投資家が準備しているアップグレード、パートナーシップ、そして新たなニュースなどの情報を評価することだ。

Alex氏のコメントは、トークン供給量の増加そのものだけでなく、その影響を最小限に抑える戦略や取り組みに注目するべきだという視点を示している。近年では、トークンアンロックによる供給増加にもかかわらず、価格が上昇するケースが増えており、アンロックイベントが市場に強気(ブリッシュ)の信号と解釈されることもある。

一部のプロジェクトチームは、アンロック前に市場を刺激するニュースを発表し、アンロックによる売り圧力がピークに達するタイミングで価格上昇を図る戦略をとることもある。また、トークンアンロックによる価格下落を予想しショートポジションをとるトレーダーも多いが、一部のトレーダーはこの動きを見越して資産を買い増し、ショートスクイーズを引き起こす場合がある。

ショートスクイーズとは、大量のショートポジションを持つトレーダーが一斉にその資産を買い戻すことで価格が急上昇し、結果としてその資産の価格がさらに上昇し、市場が強気に転換する現象を指す。これらの動きが相まって、トークンアンロックは単純な供給量増加以上の複雑な市場動向を引き起こす可能性があることを理解することが重要だ。

関連:トークンアンロックと仮想通貨価格への影響は? TokenUnlocks報告

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/01 火曜日
13:30
ビットコイン需要減少で市場脆弱性指摘、イーサリアム大口投資家は巨額含み損で売却継続=アナリスト
Cryptoquant分析によると、ビットコインのオンチェーン需要指標がマイナス転換し短期調整リスクが高まる。一方でETH大口投資家は3週間で9万5313ETHを償還、4260万ドルの含み損を抱える状況。
13:05
トランプ家支援のAmerican Bitcoin、約320億円調達でビットコイン購入とマイニング機器導入へ
エリックとトランプ・ジュニア氏が支援するビットコインマイニング企業American Bitcoinが2億2000万ドルを調達。ビットコイン購入とマイニング機器導入に充当予定。
12:00
金融庁、ステーブルコイン健全発展のための報告書を公表 不正リスクや今後の課題を分析
金融庁が仮想通貨ステーブルコインの健全な発展に向けた報告書を公表した。不正利用の実態と今後の規制課題を分析調査する内容だ。
11:05
取引所BybitとKraken、ソラナ基盤トークン化株式「xStocks」を190カ国で提供開始
世界第2位の仮想通貨取引所BybitがBacked社のトークン化株式サービス「xStocks」を取り扱う。Apple、Amazon、Microsoft等60銘柄超をソラナブロックチェーン上で24時間365日取引可能に。
10:40
トランプ氏関連のミームコイン「TRUMP」、口座開設キャンペーンで配布へ
ドナルド・トランプ氏が公認とされるミームコイン「TRUMP」がもらえるキャンペーンがBITPOINTで7月末まで開催中。特典内容や条件を詳しく解説します。
10:20
国内Web3関連企業BACKSEAT、組み込み型Web3体験でブロックチェーン社会実装目指す
BACKSEAT株式会社が第三者割当増資により累計14億円の資金調達を完了。Spiral CapitalとHeadline Asiaが共同リード投資家として参画し、組み込み型Web3体験の実現に向けサービスローンチを本格化。
10:02
ロビンフッド、トークン化した米国株やETFの取引サービスを欧州で提供
仮想通貨などの投資アプリを提供するロビンフッドは、トークン化した米国の株やETFの取引サービスをEUユーザー向けにローンチしたと発表。独自ブロックチェーンを開発していることも明かした。
09:55
テキサス州、戦略的ビットコイン準備金設立に続き「金・銀」を法定通貨として認可
テキサス州のアボット知事が金・銀を日常取引の法定通貨として認可する法案に署名。戦略的ビットコイン準備金設立法案も成立し、米国初の大規模な貴金属・仮想通貨政策を実現。
09:40
ビットコインマイニング難易度が7.5%低下 米テキサス州猛暑が影響か
仮想通貨ビットコインのマイニング難易度が約7.5%低下した。米テキサス州の猛暑による電力制限が主要因と指摘されている。6月中旬にハッシュレートも下落していたところだ。
09:15
ナスダック上場企業SRM、140億円のトロン財務戦略完了でTRXをステーキング
フロリダのテーマパーク向け記念品製造企業SRM Entertainmentが、1億ドルのTRON財務戦略の一環として3.65億TRXをJustLendにステーキングした。年率最大10%のリターンを目指す。
08:55
ドイツ最大手銀行グループ『シュパーカッセ』、2026年夏に個人向け仮想通貨取引開始へ=報道
ドイツ最大の銀行グループSparkassenが方針転換し、個人顧客向けビットコインなど仮想通貨取引サービスを2026年夏に開始予定。EU規制整備を背景に3年ぶりの決定となる。
08:10
SEC、ビットワイズ・イーサリアムETFのステーキング承認判断を延期
米証券取引委員会がビットワイズ社申請のイーサリアムETFのステーキング機能追加提案の承認判断を延期。投資家保護と公正な市場慣行への適合性について追加審査を実施中。
07:45
サークル、米国でナショナル・デジタル通貨銀行設立を申請
米ステーブルコイン発行企業サークルが米通貨監督庁にナショナル・トラスト銀行設立を申請。承認されればUSDC準備金の自己管理と機関投資家向け仮想通貨カストディサービス提供が可能に。
07:25
仮想通貨税制改正案、ルミス議員が「大きく美しい法案」へ修正提案
シンシア・ルミス上院議員がトランプ大統領一推しの予算調整法案に仮想通貨税制改正修正案を提出。300ドル未満取引免税とマイニング・ステーキング報酬の二重課税解消を目指す。
06:55
リップル社、XRPLのEVM互換サイドチェーンの正式稼働を発表
リップル社は、XRPLのイーサリアム仮想マシン互換のサイドチェーンのメインネットがローンチしたことを発表。開発者はイーサリアム上のdAppsをXRPLのエコシステムで容易に展開できるようになった。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧