はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

急成長するテレグラムボットのトークン市場、リスクと可能性について──バイナンス・リサーチ

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

トークン取引用Telegramボット市場

DeFi(分散型金融)における取引、スナイピング、エアドロップファーミング等の活動を効率化する目的でTelegramボットが急速に普及している。これに伴い、関連トークンも新たに生まれ、市場規模は急拡大している。

仮想通貨取引所バイナンスのリサーチ部門が4日に公開したレポートでは、トークン取引専用Telegramボットについて詳しく語られており、バイナンス自体への上場を期待する声も強まっている。

これらのTelegramボットは、仮想通貨ウォレットと連携して使用するプログラム。Telegramを通じてオンチェーン取引やファーミング戦略を実行する。そのユーザーフレンドリーなUIが特徴であり、複雑になりがちなDeFi利用をサポートし、新規ユーザー獲得に結びつけて喧伝する声も見受けられる。

なかでも、特に人気を博しているのが分散型取引所Uniswapに最適化された「Unibot」である。Unibotはコピートレーディングやスナイピング(上場直後のトークン購入)など、戦略的な取引を行うことを可能にする。

市場データサイトCoinGeckoによれば、Unibotのネイティブトークン、UNIBOTは過去30日で価格が400%以上急騰している。その時価総額は現在約1.37億ドル(約200億円)で、これはTelegramボットトークンの全体市場のうち、87%以上を占めている。

出典:Binance Research

その他にも、多くのTelegramボットが新たに開発・リリースされ、それに伴いTelegramボット関連トークンの市場規模は約1.55億ドル(約220億円)を突破。その多くは短期間で価格を数倍に増やしている。

Telegramボットのユーザー数も順調に増加。2023年7月には過去最高を更新し、日次ユニークユーザー数は6,000人を突破。さらに、7月23日にはTelegramボットの日次取引量も過去最高を更新し、約1,000万ドルを記録。その累計取引量は1.9億ドル(270億円)を超えるという。

関連ミームコインの取引過熱、ビットコインのトークン規格「BRC-20」市場が急拡大

Telegramボットのリスク要因

Telegramボットの特筆すべき特徴の一つとして、その高い収益力が挙げられる。これらのボットは、自身を通じて実行される取引に対して手数料を徴収し、その収益を上げている。特にUnibotは、トークンホルダーに対して手数料収入の40%をリベートとして提供することで、多くの投資家から支持を得ている。

しかし、バイナンスリサーチは、これらのボットが生み出す収益の大部分は、実際の取引手数料よりもネイティブトークン取引の売買税から生じていると指摘している。そのため、現状ではこれらのボットの持続成長性は必ずしも高いとは言えず、ネイティブトークンのブームと、そのトークンを巡る取引活動によって支えられていると言えるだろう。

2022年7月にローンチしたボット「Maestro」は、その全取引に対して1%の税金を徴収することで、高い収益を実現。その累積売上は業界の中でもトップクラスである。Maestroは急速にユーザー数を増やしており、今年7月の2週間だけで、日次ユニークユーザー数が約400人から最高1,700人まで増え、4倍以上の急成長となる。

出典:Binance Research

また、Unibotが集めた総額4,300 ETH(約10億円)の収益のうち、その86%は取引収益ではなく、トークンの売買税から得られたものとバイナンスリサーチは指摘。

また、Telegramに仮想通貨ウォレットを接続することは、秘密鍵の共有を意味し、潜在的なリスクが伴う。エクスプロイトやラグプルというような攻撃手法を使って資金を奪う犯罪者に対する防衛策が必要となる。

一方で、Telegramの月間活動ユーザー数が8億人を超えるとされ、その普及率は急上昇中である。Telegramボットがアクセシビリティと使いやすさを兼ね備えているため、これらのボットが新たなユーザーを暗号通貨の世界に引き入れる一助となり得る、という意見も存在している。

関連TON(TON)|投資情報・リアルタイム価格チャート

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
07/01 火曜日
10:20
国内Web3関連企業BACKSEAT、組み込み型Web3体験でブロックチェーン社会実装目指す
BACKSEAT株式会社が第三者割当増資により累計14億円の資金調達を完了。Spiral CapitalとHeadline Asiaが共同リード投資家として参画し、組み込み型Web3体験の実現に向けサービスローンチを本格化。
10:02
ロビンフッド、トークン化した米国株やETFの取引サービスを欧州で提供
仮想通貨などの投資アプリを提供するロビンフッドは、トークン化した米国の株やETFの取引サービスをEUユーザー向けにローンチしたと発表。独自ブロックチェーンを開発していることも明かした。
09:55
テキサス州、戦略的ビットコイン準備金設立に続き「金・銀」を法定通貨として認可
テキサス州のアボット知事が金・銀を日常取引の法定通貨として認可する法案に署名。戦略的ビットコイン準備金設立法案も成立し、米国初の大規模な貴金属・仮想通貨政策を実現。
09:40
ビットコインマイニング難易度が7.5%低下 米テキサス州猛暑が影響か
仮想通貨ビットコインのマイニング難易度が約7.5%低下した。米テキサス州の猛暑による電力制限が主要因と指摘されている。6月中旬にハッシュレートも下落していたところだ。
09:15
ナスダック上場企業SRM、140億円のトロン財務戦略完了でTRXをステーキング
フロリダのテーマパーク向け記念品製造企業SRM Entertainmentが、1億ドルのTRON財務戦略の一環として3.65億TRXをJustLendにステーキングした。年率最大10%のリターンを目指す。
08:55
ドイツ最大手銀行グループ『シュパーカッセ』、2026年夏に個人向け仮想通貨取引開始へ=報道
ドイツ最大の銀行グループSparkassenが方針転換し、個人顧客向けビットコインなど仮想通貨取引サービスを2026年夏に開始予定。EU規制整備を背景に3年ぶりの決定となる。
08:10
SEC、ビットワイズ・イーサリアムETFのステーキング承認判断を延期
米証券取引委員会がビットワイズ社申請のイーサリアムETFのステーキング機能追加提案の承認判断を延期。投資家保護と公正な市場慣行への適合性について追加審査を実施中。
07:45
サークル、米国でナショナル・デジタル通貨銀行設立を申請
米ステーブルコイン発行企業サークルが米通貨監督庁にナショナル・トラスト銀行設立を申請。承認されればUSDC準備金の自己管理と機関投資家向け仮想通貨カストディサービス提供が可能に。
07:25
仮想通貨税制改正案、ルミス議員が「大きく美しい法案」へ修正提案
シンシア・ルミス上院議員がトランプ大統領一推しの予算調整法案に仮想通貨税制改正修正案を提出。300ドル未満取引免税とマイニング・ステーキング報酬の二重課税解消を目指す。
06:55
リップル社、XRPLのEVM互換サイドチェーンの正式稼働を発表
リップル社は、XRPLのイーサリアム仮想マシン互換のサイドチェーンのメインネットがローンチしたことを発表。開発者はイーサリアム上のdAppsをXRPLのエコシステムで容易に展開できるようになった。
06:35
イーサリアム戦略転換などで株価7倍暴騰、ビットマイン社にトム・リーが会長就任
ファンドストラット共同創設者トム・リー氏がビットマイン・イマージョン・テクノロジーズ会長に就任。同社は2.5億ドル調達でビットコインからイーサリアム中心の戦略に転換。
06:15
米国初のソラナ現物ステーキングETF、7月2日取引開始予定
米REXシェアーズが仮想通貨ソラナのステーキング機能付きETFを7月2日から米国市場で開始。価格追従と配当収益を『C法人』構造で実現する画期的な仮想通貨投資商品に。
05:45
カザフスタン、仮想通貨の国家準備金創設へ 犯罪没収資産と国営マイニングで調達
カザフスタン中央銀行のスレイメノフ総裁が30日、犯罪事件で押収した資産と国営マイニング事業で得たビットコイン・仮想通貨を原資とする国家準備金創設計画を発表した。
05:30
ストラテジー社、約770億円でビットコイン追加購入 『ラッセルトップ200指数』入りも
米ストラテジー社は30日夜、6月22日から6月29日の間に総額765億円を投じて、4,980 BTCを購入したことを報告。前週購入数の20倍となった。
06/30 月曜日
17:30
ポンタポイントで暗号資産運用体験「Pontaビットコin牧場」開始 総額1,000万円キャンペーンも実施
BACKSEATとロイヤリティマーケティングが、Pontaポイントで暗号資産の運用体験ができるサービスを開始。実際の売買は行わず、ゲーム感覚で楽しめる。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧