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ビットコイン市場に複数の反転シグナル、アナリストらは慎重な見立て

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

マクロ経済と金融市場

22日の米NY株式市場では、ダウ平均株価は前日比174ドル(0.51%)安、ナスダック指数は8.2ポイント(0.06%)高で取引を終えた。

仮想通貨市況

暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン価格は前日比0.06%高の1BTC=26,025ドルに。

BTC/USD日足

6時頃にサポートライン(下値支持線)の安値25,350ドルまで下落するも、下ヒゲを付けて切り返した。

金融市場で幅広く使用されるモメンタム指標の日足RSI(相対力指数)は20を割り込んでおり、昨年6月以来となる売られ過ぎシグナルが出ている。

FireChartsの過去半年間の注文板を分析したMaterial Indicators氏によれば、市場は売り注文に流動性が集まるのか、それとも買い注文に流動性が集まるのかを見極めている。

タイムフレームで前回安値を下回った場合、マクロの影響が顕著に出てきて、BTCの価格は20,000ドルを下回る水準まで下落する可能性があるとの見立てを示した。

元ゴールドマン・サックス幹部のラウル・パル氏は、株式市場とビットコイン市場について、ブログで見解を述べた。

「S&P 500がこのペースで調整した場合、今週か来週中に売られ過ぎ水準に達する可能性がある。」「世界株式の価格動向は現時点では弱気相場入りとは考えておらず、今年7月の最終週にかけて買われ過ぎシグナルが出ていたことから、単なるテクニカル上の調整だ」と指摘した。

ラウル・パル氏は、現在のビットコイン市場について、TDシーケンシャルで短期的な反転を示唆する9点灯を指摘した。過去の相場では、いずれも押し目や戻りなど反転シグナルとして機能した。

トム・デマークが考案したTDシーケンシャルは、チャート上の高値・安値のパターンを分析し、それを数値的なシーケンスに変換することで、価格の反転や相場の転換点を予測しやすくなるとされるもの。

Glassnode相場分析

大幅な価格変動を意味する『フラッシュクラッシュ』と題したGlassnodeの分析では急落局面について、「先物市場でのレバレッジ解消(大規模ロスカット)が暴落のきっかけとなったが、より大きな懸念は、短期保有者の供給量の内88.3%が含み損を抱えていることかもしれない」と述べた。

わずか数時間で25億ドル相当のロングポジションOI(未決済建玉)が決済されたという。Glassnodeによれば、今年7月から8月にかけて蓄積されたすべてのレバレッジが完全に解消された。

Glassnode

22年5月のテラショック以来最大の大量清算であり、「下げの燃料は一旦出尽くした」と見る向きもある。

Glassnode

オプション市場では、コールとプットの両方の建玉こそ安定しているものの、ボラティリティ・プレミアムの価格を歴史的安値から大幅に切り直している。

ボラティリティ・プレミアムとは、オプション価格と実際の市場のボラティリティ(価格の変動性)との間に生じる差異のことで、今回のケースでは、昨今における過去最低水準のボラティリティレベルの推移に市場参加者が慢心し、相場急変リスクを過小評価していたことを露呈した。

結果的に、今後のボラティリティ予想を再評価する必要に迫られたと言える。

前週比の下落率-11.3%は、過去の大暴落であるコロナショックやテラ(LUNA)ショック、FTX破綻時と比較すると限定的だ。

Glassnode

しかし、前日比の下落率としては8月17日の-7.2%を下回り年初来最大となる。これは下値を探る動きとしては1標準偏差を超えており、強気派の不意を突いたものとみられる。

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