はじめての仮想通貨
TOP 新着一覧 チャート 学習-運用
CoinPostで今最も読まれています

DeFi中央銀行MakerDAO、ソラナ(SOL)ベースの新チェーン構築を検討

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

独自チェーンの構築を提案

クリプト中央銀行とも言われる分散型金融(DeFi)大手MakerDAOの共同設立者であるRune Christensen氏は2日、ソラナ(Solana)のコードベースを用いて新たなネイティブブロックチェーンを構築する旨の提案を行った。

Makarエコシステムの安全性と効率性向上を目的としており、大規模なオーバーホール計画「Endgame」の最終段階とされている。

Makerはイーサリアム(ETH)を含む複数の暗号資産(仮想通貨)を担保にステーブルコイン「ダイ(DAI)」を発行するプロトコル。DeFillamaによると、預入資産総額(TVL)は58億ドル(8,500億円)で2位を誇る。

MakerDAOはMakerを統治するDAO(分散型自律組織)、Christensen氏の提案はコミュニティで議論され、後にガバナンストークン「メイカー(MKR)」の投票を経て判断されることになるだろう。

Christensen氏は新たなチェーンへの移行によってイーサリアムの技術的制約を解消し、「MEV(最大限の価値抽出)や高いガス料金による、価値の損失を抑制できる」と主張している。

EVM(イーサリアム仮想マシン)は依然としてユーザー向けのアプリケーション開発には重要だが、MakerDAO特有のバックエンドニーズには最適でない。その点でソラナやSeiのような代替技術はより適切だ。

提案によれば、新たに作成される「NewChain」は、Maker Protocolのバックエンドロジックと、下部組織となるSubDAOsを含むトークンエコシステム全体を移管する予定。

一方で、エンドユーザー向けの製品やサービスはイーサリアム、レイヤー2、その他の主要なブロックチェーンに残り、ブリッジ技術「Two-Stage Gravity Bridges」を介してNewChainに接続される。

MakerDAOでは、広大なエコシステムをプロジェクト毎のSubDAOsに分割している。例えば「SparkProtocol」は、DAIのリキッドステーキングトークン(sDAIやsETHなど)を発行。ユーザーはsDAIでMakerプロトコルの金利(執筆時に5%)を得ながら、sDAIをAaveなどのDeFiで貸し出すなどして運用に回せる。

関連:BinanceLabsが出資、Pendle Financeが実現する米国債金利のトークン化

ソラナへの評価

Christensen氏はソラナの「技術的に優れた性能」と「FTX崩壊からの急回復」を高く評価している。ソラナエコシステムは、元大手仮想通貨企業FTX創設者Sam Bankman-Fried氏などの支援を受けて急成長したが、2022年のFTXの破産申請により大きな打撃を受けた。一方、その後DeFiにおけるTVLは徐々に回復しつつある。

「ソラナは、技術的品質、強固なエコシステム、そしてフォークの成功例がある点で、NewChainの基盤として最も適している」とChristensen氏は述べた。

同氏はまた、その他の候補として「コスモス」を挙げたが、効率性がソラナに比べて低く、メンテナンスコストが高くなる可能性があると述べた。また他にも、Aptos、Sui等も調べたが、Makerのユースケースには適していないと結論付けている。

MakerDAOは現在、5フェーズからなる大規模なオーバーホール計画「Endgame」を展開中。これにはブランドの再構築、新たなガバナンス構造の確立、AIによるガバナンスモニタリングツールの導入、ガバナンス参加のインセンティブ制度、そしてNewChainの導入が含まれる。この全体計画は、エコシステムが自己持続可能な状態、すなわち「Endgame」に達することを目的としている。

関連:MakerDAO創設者が語る、DAOの成長とガバナンス設計|WebXレポート&インタビュー

CoinPost App DL
厳選・注目記事
注目・速報 市況・解説 動画解説 新着一覧
06/30 月曜日
17:30
ポンタポイントで暗号資産運用体験「Pontaビットコin牧場」開始 総額1,000万円キャンペーンも実施
BACKSEATとロイヤリティマーケティングが、Pontaポイントで暗号資産の運用体験ができるサービスを開始。実際の売買は行わず、ゲーム感覚で楽しめる。
15:52
仮想通貨は「やめとけ」って本当?損失回避のカギとなる4つのリスクと対策を紹介
仮想通貨=危険という印象の背景 「暗号資産(仮想通貨)=危険」という先入観は依然として根強く残っています。激しい価格変動やセキュリティ事故などのネガティブなニュースが注目を集め…
14:26
『ビットコイン財務戦略の成功は少数企業に限られる』Breedレポート、ストラテジー社の先行事例に注目
仮想通貨VCのBreedがビットコイン財務戦略企業についての記事を発表。弱気相場が到来した場合、株価プレミアムを維持できる企業は少数だとの見解を示した。
12:54
メタプラネット、1,005BTC追加購入 ビットコイン保有量は上場企業5位に
156億円分を追加購入 株式会社メタプラネットは6月30日、ビットコイントレジャリー事業の一環として、1,005BTCを追加購入したと発表した。平均購入価格は1BTCあたり1,…
12:16
暗号資産とは?広がりと注目の背景を初心者向けに解説
ビットコインや暗号資産はなぜ今、国家や企業から注目されているのか?世界的な広がりとその背景を、初心者にもわかりやすく解説します。
11:30
仮想通貨にまつわる5つの誤解|“しくみ”と考え方を整理する
仮想通貨に対する5つの誤解を、初心者向けにわかりやすく解説。簡単な答えと詳細な背景で正しい理解をサポートします。
11:21
堅調推移のビットコイン過去最高値に迫る、米株指数上昇で強気ムード継続
仮想通貨市況 暗号資産(仮想通貨)市場では、ビットコイン(BTC)は前日比+1.1%の1BTC=108,590ドルに。 過去最高値は、今年5月に記録した112,000ドル。 先…
09:23
米タイム誌『最も影響力のある企業100選』にコインベース、仮想通貨業界の政策牽引で選出
米TIME誌が発表した「最も影響力のある企業100選」に米国の仮想通貨取引所最大手であるコインベースが選出された。株価は先週最高値を更新した。
06/29 日曜日
14:27
コインチェックの使い方・メリットと口座開設手順、アプリ活用法を解説
東証1部上場企業マネックスグループ傘下の仮想通貨取引所コインチェックについて、投資家目線でオススメする3つの注目ポイントを紹介。ビットコインのほかリップル(XRP)やネム(XEM)など多数のアルトコインを取り扱うなど、サービス充実度は目を見張るものがある。
14:00
今週の主要仮想通貨材料まとめ、リップルによるSEC相手の控訴取り下げやソラナ財務企業の株価暴落など
前週比で振り返る仮想通貨市場の最新動向。ビットコインやイーサリアム、XRP、ソラナなど主要銘柄の騰落率や注目材料を一挙紹介。市場トレンドと関連ニュースを詳しく解説する。
12:28
BTCイールドとは?一株あたりのビットコイン量で企業価値を測る理由
BTCイールドはマイクロストラテジーが提唱し、メタプラネットも採用する“一株あたりのビットコイン保有量”で企業価値を捉える新指標。株式希薄化リスクやメリット、実際の数値をわかりやすく解説します。
11:30
ビットコイン下降チャネル上限届かず、PCE発表控え押し目形成の可能性に注意|bitbankアナリスト寄稿
今週の週次レポート 国内大手取引所bitbankのアナリスト長谷川氏が、今週の暗号資産(仮想通貨)ビットコインチャートを図解し、今後の展望を読み解く。 目次 ビットコイン・オン…
11:00
週刊仮想通貨ニュース|メキシコ大富豪のBTC価格上昇予測に高い関心
今週はメキシコ大富豪のビットコイン価格上昇予測、米テキサス州のビットコイン準備金設立法案成立、金融庁の仮想通貨規制審議に関するニュースが最も関心を集めた。
06/28 土曜日
14:00
仮想通貨配分を4割まで推奨、米著名金融アドバイザー「従来60-40モデルは時代遅れ」と見解
著名金融アドバイザーのリック・エデルマン氏は最新見解で仮想通貨ポートフォリオ配分を従来の1%から最大40%へ大幅引き上げを推奨。
13:15
米上場Genius Group、ビットコイン買い増し構想 勝訴した際の損害賠償で
NYSE上場のGenius Groupが、訴訟勝利の場合に得られる推定10億ドルの50%をビットコイン購入に充当する計画を発表した。昨年よりビットコイン財務戦略を採用している。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア
重要指標
一覧
新着指標
一覧