CoinPostで今最も読まれています

仮想通貨USDC発行の米サークル社、「テロ資金調達への関与はない」 議員らに書簡 Campaign for Accountabilityに反論

画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

CfAの主張を否定

米ドルステーブルコイン「USDC」を提供するサークル社は、公開書簡をシェロッド・ブラウン上院議員らに提出した。イスラム系組織ハマスの資金調達や暗号資産(仮想通貨)トロン(TRX)の創設者ジャスティン・サン氏への関与を否定している。

これは、米国の非営利団体「Campaign for Accountability:CfA(説明責任運動)」が主張した申し立て内容に反論するものだ。

CfAは、11月9日にブラウン議員およびエリザベス・ウォーレン上院議員に書簡を送り、その中でサークル社などの仮想通貨企業がテロ資金調達に関わっている可能性があると主張していた。

背景としては、2023年7月に、イスラエル当局が、テロ組織パレスチナ・イスラム聖戦に対して資産押収命令を発行し、この際にサークル社のUSDC、TRX、USDTという3つの銘柄で約137億円(9,300万ドル)以上を保有するウォレットを特定したことに言及している。

また、トロン創設者のサン氏は米証券取引委員会(SEC)から未登録証券販売やウォッシュトレードなどの嫌疑を受けていると指摘。これにも関わらず、サークル社はサン氏とビジネス上の関係を続けているとも述べていた。

ウォッシュトレードとは

取引誘引などを目的として、同一人物が同じ資産の売買両方の注文を発注するといった権利移転を目的としない取引のこと。

▶️仮想通貨用語集

関連米SEC、ジャスティン・サン氏らに召喚状を発行

関連コンビニで貯めたポイントを仮想通貨へ サークル社が台湾のファミリーマートと提携

サークル社の指摘

サークル社は、CfAの主張には誤り、脱落、誤解を招く情報があふれていると述べた。

イスラエル政府が特定した9,300万ドルについては、公開されているブロックチェーン上の記録をみれば、USDCで送金されたのはわずか160ドルであり、そのどれもサークル社から取得したものではないことが示されていると指摘している。

サークル社がハマスやヒズボラへの資金調達に関連しているとする根拠のないソーシャルメディア上の投稿を、裏付けや検証なしに引用しているとして、CfAを批判する格好だ。

さらに、現在米国政府はサン氏を制裁対象に指定していないが、それにも関わらずサークル社は2023年2月時点で、サン氏や、トロン財団、フォビ・グローバルなどその関連組織が保有するすべてのアカウントを停止済であるとも説明した。

また、規制遵守状況についても次のように述べている。

当社は高度に規制された金融サービス会社であり、規則や規制を確実に遵守するために多大なリソースを投入している。

オハイオ州商務省金融機関部門から送金業者として、マサチューセッツ銀行部門から外国送金機関として監督されており、ニューヨーク金融サービス局や他の45におよぶ米国地域で当局の発行した仮想通貨ライセンスと送金ライセンスを保持している。

社内に、米国の法務省やその他当局で職務を行っていたスタッフを多く抱えているとも付け加えた。

現在のところ、CfAおよびサークル社からの書簡を受け取ったブラウン議員、ウォーレン議員の公式な返答は発表されていない。

なお、ウォーレン議員は仮想通貨に懐疑的なことで知られており、10月には「ハマスがイスラエル攻撃の資金として多額の仮想通貨寄付を受け取った」と主張。これに対してブロックチェーンデータ分析企業Ellipticが「その証拠はない」として反論していた。

関連「ハマスへの巨額の仮想通貨寄付の証拠はない」=データ分析企業Elliptic

ビットコインETF特集

様々な仮想通貨を購入したい方は、取引所別の取り扱い銘柄を確認してみてください。

CoinPost App DL
注目・速報 相場分析 動画解説 新着一覧
07/27 土曜日
10:20
大統領候補ケネディJr氏、米政府のビットコイン積立を提唱
ケネディJr氏は、米大統領に当選した場合、政府が財務資産として仮想通貨ビットコインを毎日購入し積み立てるようにすると話した。
09:45
3兆円運用の米ミシガン州の退職年金基金、10億円以上のビットコイン現物ETF保有
仮想通貨ビットコインの現物ETFに対する米国の年金基金からの需要は増加傾向にある。運用資産総額3兆円に相当するミシガン州の退職年金はウィスコンシン州とニュージャージー州のジャージー市の年金基金に続き、ビットコインETFの株を保有していることを報告した。
08:10
マスク氏のX(旧ツイッター)、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除か
イーロン・マスク氏がオーナーのX(旧ツイッター)は、ビットコインなどの仮想通貨絵文字表示を削除した。ドージコイン擁護のためか。
07:35
BitwiseのETH現物ETFの横断幕、NYSEに掲揚
仮想通貨運用企業Bitwiseのイーサリアム現物ETFの横断幕が、ニューヨーク証券取引所に掲げられた。同社は、取引終了のベルを鳴らすことも報告している。
07:05
野村傘下のレーザーデジタル、利回り提供のイーサリアムファンド販売予定か
野村ホールディングスの仮想通貨資産子会社であるLaser Digital(レーザーデジタル)は、イーサリアム現物ETFの代替商品の導入を計画しているようだ。
06:40
米SEC、グレースケールのミニ版ビットコインETFを承認
仮想通貨投資企業グレースケールが提供するGBTCは手数料(1.5%)が最も高く資金流出は続いていたが、新商品を導入し0.15%という業界最安の手数料設定で競争力を高める狙いだ。
06:20
ビットコイン価格が21年後に最大で75億円に到達か、マイケル・セイラー氏の強気予想
ビットコインを最も保有する米上場企業マイクロストラテジーのマイケル・セイラー氏はカンファレンス「ビットコイン2024」で、BTCの今後の強気予想のプレゼンテーションを行った。
07/26 金曜日
17:10
「米大統領選で価格変動 トランプやハリス由来のミームコインの買い方
トランプトークンの概要 ドナルド・トランプ前米大統領とその「Make America Great Again」(アメリカを再び偉大に)というスローガンからインスピレーションを得…
17:10
ヤマハ発動機が初のVTuberコラボNFTを発行、Yamaha E-Ride Baseを訪れて進化可能
ヤマハ発動機が初のNFTデジタルステッカーを発行。横浜のYamaha E-Ride Baseで進化するダイナミックNFTを体験し、限定グッズをゲットできる。
15:13
ビットフライヤーがFTX Japan買収完了、カストディ事業展開へ
株式会社bitFlyer HoldingsはFTX Japanの株式100%を取得し、完全子会社化を発表。8月26日までに社名を変更し、クリプトカストディ事業を展開予定。法制度整備後の暗号資産現物ETF関連サービス提供も視野に入れている。
14:43
Neo Xメインネットが正式稼働 EVM互換でネオのエコシステムを拡張
Neoは高性能EVMベースのサイドチェーン「Neo X」のメインネット正式稼働を発表。クロスチェーンブリッジで流動性と互換性が向上し、エコシステムの可能性が広がる。
14:15
カマラ・ハリス氏のミームコインが過去最高値を記録、大統領候補指名の期待受け
PolitiFiと呼ばれる政治パロディのミームコインが、仮想通貨領域で独自のジャンルを形成しており、カマラ・ハリス副大統領のパロディコイン「 Kamala Horris(KAMA)」が急騰し話題となっている。
12:55
アルトコインETFの未来、ブラックロックが語る現実と可能性
ブラックロックのデジタル資産責任者は、イーサリアム現物ETFが承認されていても他のアルトコインETF誕生には困難があると話した。
12:14
仮想通貨相場反発、ビットコイン・カンファレンスのトランプ登壇に関心集まる
昨日までの大幅下落とは打って変わり暗号資産(仮想通貨)相場は反発した。強気シグナルのハッシュリボンが点灯しているほか、今週末にはビットコインカンファレンスに米国のトランプ前大統領が登壇予定であり、投資家の関心が集まる。
11:00
トランプ前大統領の陣営、4〜6月期で仮想通貨で6億円の寄付金調達
トランプ前大統領は、ビットコインなど仮想通貨で6億円以上の選挙資金を調達。「ビットコイン2024」でもさらに資金を集める予定だ。

通貨データ

グローバル情報
一覧
プロジェクト
アナウンス
上場/ペア